第114回 報告のプロになる

仕事とは、仕事の依頼や指示を頂いた人への報告をもって終了します。報告の品質により、次の仕事の受注につながります。お客様の代理で商品を届ける運送会社にとっては、異常時だけでなく正常時においても“報告の品質”が問われます。

報告のプロになる

仕事とは、仕事の依頼や指示を頂いた人への報告をもって終了します。

報告の品質とは「早く・こまめに・正確に」。

報告の品質により、次の仕事の受注につながります。

社内向けの報告は、社外向けの報告の練習機会です。

社内で誰かに報告をすると、同時に誰かが報告を受ける練習にもなり一石二鳥です。

お客様の代理で商品を届ける運送会社にとっては、異常時だけでなく正常時においても“報告の品質”が問われます。

「プロの配車係として、イレギュラー発生時のお客様への報告方法にこだわる」。

受領書の返却は、お客様に仕事の完了を告げる報告の手段です。

「プロの事務員として、お客様からお預かりした受領書の返却方法にこだわる」。

管理者が「報告のプロ」を目指すことは、ドライバーの運賃を下げて受注するのではなく、管理者の品質を上げて受注するための手段です。

管理者からドライバーへの連絡ミスは、大幅な到着遅延やドライバーの焦りの心理を誘発します。

管理者からお客様への報告ミスは、荷主様と配送先様との信用問題にも影響します。

ドライバーに確実な運行や作業を求めるように、管理者として報告や連絡を確実に。

安全だけでなく、報告や連絡も「確認」すべき対象です。

報告事故や連絡事故は「100%の人的ミス」であるがゆえ、必ずゼロにできます。

社内では報告や連絡の練習機会として、点呼を活用しましょう。

お客様に「報告・連絡・相談」を適切に“提供”することは、あいさつと同様の「コストを掛けない価値向上活動」です。

繁忙期に提供した“プロの仕事”への評価が、閑散期における仕事の量につながります。

繁忙期とは、多くのお客様から仕事の評価を得られるチャンスである反面、思わぬミスも発生しやすい時期と言えます。

内的要因として「焦り・イライラ・疲れ」が出やすい時期です。

外的要因として「状況がいつもと違う」ことが多くなる時期です。

内的要因と外的要因が重なったときに、交通事故や顧客クレームが発生する危険性が高まります。

内的要因への対処として、感情と行動を切り離しましょう。

焦っていても「雑なあいさつ」をしないこと。

イライラしていても「正しいあいさつ」をすること。

疲れていても「先にあいさつ」をすること。

外的要因への対応として、分からないことは聞きましょう。

第一印象をあいさつで高めておくことで、分からないことがあった場合にも聞きやすくなります。

第一印象をあいさつで高めておくことで、バック走行での接車時にはお客様が仕事の手を止めてでも誘導してくれるかもしれません。

管理者はドライバーが無事故で帰社されたら、笑顔と「ありがとう!」で迎えましょう。

焦っていても「雑なあいさつ」をしないこと。

イライラしていても「正しいあいさつ」をすること。

疲れていても「先にあいさつ」をすること。

そして、ドライバーの無事故を労い、笑顔と「おつかれさまでした!」で新年を迎えましょう。

ありがとうございました。

次回は2018年1月12日(金)の更新予定です。

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この記事の著者

株式会社プロデキューブ 代表取締役

高柳 勝二

運送会社の管理者育成と安全教育をサポートしている株式会社プロデキューブの代表取締役。
前職は中堅運送会社にドライバーとして入社し18年間勤務。
安全管理・品質管理・開発営業などの実務経験が豊富な物流インストラクター。
現在ではドライバーの交通事故防止による利益確保と輸送品質の向上による単価の向上で得た原資によって、働き方改革を実現するまでを事業領域として、現場を親身にサポートしている。
中小運送会社からの依頼が多い“提案型”研修は、受講されたドライバーや管理者からの「おもしろい・眠くならない・わかりやすい」との評判が口コミで広がり、各社内で開催される社員研修の外部講師として全国45都道府県で講演。
また、全日本トラック協会主催の「全国トラック運送事業者大会」における交通安全対策推進の分科会で、7年連続コーディネータを担当(2013年札幌開催:2014年福岡開催:2015年金沢開催:2016年度米子開催:2017年仙台開催:2018年高松開催:2019年千葉開催)。
2013年度:全日本トラック協会「トラック運送事業における運行管理者のあり方研究会」委員
2015年度:国土交通省「自動車運送事業に係る交通事故対策検討会ワーキンググループ」委員
2016年度:「貸切バス運転者に対して行う指導及び監督の改正検討ワーキンググループ」委員
2016年度より現在:国土交通省「自動車運送事業に係る交通事故対策検討会」委員
2017年度より現在:熊本県トラック協会 専門アドバイザー(企業経営・労務管理)
各都道府県のトラック協会や青年部会、支部や協同組合単位での各研修会で講演多数。
プロデキューブ
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