第154回 時間を大切に

時間とは使い方により、他の人との差別化を生み出せるものです。時代の先を見据えて仕掛ける時間を早めることは、勝ち残るための戦法です。増やすことができない限られた仕事の時間の中で、効率以上の効果を求められる時代になりつつあります。

時間を大切に

時間を大切にすることは、自分の人生を大切にすることと同じだと思います。

誰に対してでも、1分は60秒であり1時間は60分であり1日は24時間です。

言うまでもなく、時間とは誰にでも平等に同じ量を与えられているものです。

だからこそ時間とは使い方により、他の人との差別化を生み出せるものです。

時代の先を見据えて仕掛ける時間を早めることは、勝ち残るための戦法です。

例えば、走る競技において能力が高い人と同じようにゴールするためには、相手よりも早くスタートをすれば、すぐに実現できるでしょう。

そのような奇策に頼らなくても時間を掛けて練習を積み重ねれば、同じスタートからでもいつか勝てるかもしれません。

現在の運送会社の仕事には、異業種からの進出を退ける聖域や、同業他社が容易に介入できないような領域はございません。

先に運送会社を設立していても、後発事業者に猛スピードで追い上げられたら、いつか抜き去られるかもしれません。

ライバル社が「あの会社には勝てない」と戦意を喪失することにより、不戦勝を続けられることが値引き合戦などの戦いを略す「戦略」であり、戦いに費やす無駄な時間も省くこともできます。

仕事とは時間の使い方への対価である反面、時間の削減が可能な仕事と困難な仕事があります。

また、仕事には大きく分類すると「頭を使う仕事」「心を使う仕事」「体を使う仕事」の3つの種類があると思います。

頭を使って考える仕事は、ひとりでもいつでもどこでもできる上、仕事の成果を評価されるがゆえに、公私の時間が混在しがちです。

心や気は相手に使うものであり、相手が目の前にいなければ提供できない仕事も多く、その対応を評価されるがゆえに、仕事の時間が変則になりがちです。

体を使う仕事は、設備や環境が備わった場に身を置かなければできない仕事が多く、仕事の量を評価されるがゆえに、稼働の時間が長くなりがちです。

時代とともに働き方が変わり、ドライバーも「時間と距離の長さ」では稼げなくなりました。

増やすことができない限られた仕事の時間の中で、効率以上の効果を求められる時代になりつつあります。

体を使う仕事においても、まずは日々の時間の法律を守ることを優先しつつ、業務と収益の改善を図りながら、つぎは休日のあり方も変えなければなりません。

休日を含む時間とは人生の単位であり、その期間の出来事は良いことも良くなかったことも自分が生きた証しだと思います。

与えられた期限内で自らが生きた証人を増やすべく、双方の時間を合わせることで人と会って話せる時間とは、最も貴重で楽しく価値のある時間です。

自分の時間を大切にすることは、自分の人生を大切にすることと同じだと思います。

私は「一日が終わった」とは、残りの寿命が「一日短くなった」とも考えています。

だから少々焦りも生じますが、残された時間を無駄にしたくはないと考えています。

ありがとうございました。

次回は8月23日(金)更新予定です。

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この記事の著者

株式会社プロデキューブ 代表取締役

高柳 勝二

運送会社の管理者育成と安全教育をサポートしている株式会社プロデキューブの代表取締役。
前職は中堅運送会社にドライバーとして入社し18年間勤務。
安全管理・品質管理・開発営業などの実務経験が豊富な物流インストラクター。
現在ではドライバーの交通事故防止による利益確保と輸送品質の向上による単価の向上で得た原資によって、働き方改革を実現するまでを事業領域として、現場を親身にサポートしている。
中小運送会社からの依頼が多い“提案型”研修は、受講されたドライバーや管理者からの「おもしろい・眠くならない・わかりやすい」との評判が口コミで広がり、各社内で開催される社員研修の外部講師として全国45都道府県で講演。
また、全日本トラック協会主催の「全国トラック運送事業者大会」における交通安全対策推進の分科会で、7年連続コーディネータを担当(2013年札幌開催:2014年福岡開催:2015年金沢開催:2016年度米子開催:2017年仙台開催:2018年高松開催:2019年千葉開催)。
2013年度:全日本トラック協会「トラック運送事業における運行管理者のあり方研究会」委員
2015年度:国土交通省「自動車運送事業に係る交通事故対策検討会ワーキンググループ」委員
2016年度:「貸切バス運転者に対して行う指導及び監督の改正検討ワーキンググループ」委員
2016年度より現在:国土交通省「自動車運送事業に係る交通事故対策検討会」委員
2017年度より現在:熊本県トラック協会 専門アドバイザー(企業経営・労務管理)
各都道府県のトラック協会や青年部会、支部や協同組合単位での各研修会で講演多数。
プロデキューブ
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