第7回 不動在庫・過剰在庫を販売推進することで、在庫金額を適正化に近づける

「不動在庫」と「過剰在庫」は販売推進をする必要があります。販売推進をしても売れない商品は、決算状況も考えながら、「原価割れ販売」や「廃棄」を考えなければいけません。

不動在庫・過剰在庫を販売推進することで、在庫金額を適正化に近づける

不動在庫の販売推進

販売推進が必要な在庫を「不動在庫」と「過剰在庫」の2つに分けて検討をすることにしましょう。

まず、不動在庫ですが期間出荷数(企業により、「半年間出荷ゼロ」、「1カ月累計出荷10以下」という様に定義が変わります)が極めて少ない商品と定義します。ここでは、半年間出荷ゼロの商品を不動在庫と定義し、在庫金額の多い順に並び替えます。(下図)

在庫金額が多い商品から単品ごとに在庫改善プロジェクトで精査し、

「(1)販売推進をかければ売れる商品」

「(2)値下げをすると売れる商品」

「(3)しばらく保留する商品」

「(4)工夫しても売れない商品」

に分けることができます。

(1)(2)は在庫改善プロジェクトで販売推進方法を検討すれば良いのですが、(3)(4)は在庫の置き方や処分方法に工夫が必要になります。

オフシーズン商品は、オンシーズンになるまでは出荷は少ないので保管効率優先の在庫の置き方になります。場合によっては、坪単価が安い倉庫に移動することも検討しましょう。

今後売れる見込みがない商品は、商品容積から計算して保管費(自社倉庫の場合でも保管費は発生)を算出したうえで、原価割れ販売や廃棄の検討もする必要があります。

ただし、在庫金額が大きい場合は、決算数字も考慮して処分計画を考えなければなりません。
在庫改善プロジェクトで決定した内容を、1カ月後に結果検証を行います。

過剰在庫の販売推進

不動在庫と違い、まだ売れているが在庫が多すぎる商品を過剰在庫と定義します。一般的には在庫保有日数が1年以上ある商品で、しかも在庫金額が多い商品から検討をすることになります。多少なりとも売れている商品ですので、販売推進をすれば在庫を一掃する可能性があります。しかし、販売推進の機会を失うと一気に不動在庫になる可能性もあります。

販売推進の営業評価

多くの企業は、売上金額と営業粗利金額の予算達成状況で営業評価をしていると思います。

不動在庫と過剰在庫は、需要が少ない商品が多く、労力はかかるが利益は少ないため、営業からは敬遠されがちです。

営業予算を達成すれば、不動在庫や過剰在庫をあまり販売推進しなくても良いという暗黙のルールがある会社では、在庫金額はなかなか減少しません。販売奨励金という考え方もありますが、いずれ意識が低くなるのであまり効果はありません。在庫金額を減少させる対策とともに、営業評価制度にもなんらかの施策を組み込む必要があります。

次回は5月23日(火)の更新予定です。

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この記事の著者

有限会社SANTA物流コンサルティング 代表取締役社長 / 物流改革コンサルタント Dr.SANTA

平野 太三

昭和38年兵庫県芦屋市にて出生。昭和61年甲南大学法学部卒業。同年某システム会社入社後、物流システム担当営業として、100社を超える物流現場分析に携わる。平成15年に、有限会社SANTA物流コンサルティングを設立。「物流コンサルティング」「講演、研修」「執筆」を開始する。講演参加者数ものべ10,000人を超え、物流マンに分かりやすい具体的な改善手法の提言を行う。
主な執筆:「3カ月で効果が見え始める物流改善」(プロスパー企画)。
物流技術管理士、日本物流学会正会員、ロジスティクスアライアンス委員
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