第17回 物流作業全体の把握を行い、適正人員配置を行う

物流作業時間をコンピューターで集計すれば、毎日の物流作業の効率が把握できます。効率の悪い日の原因は、その直後である翌日なら把握ができます。対策を毎日たてることにより、作業効率が向上し、効果検証もできます。

物流作業全体の把握を行い、適正人員配置を行う

1. 物流作業時間の把握

物流の業務はいろいろありますが(例:入荷、入荷検品、ピッキング、出荷検品梱包、補充、棚卸等)、各業務にかかっている作業時間を把握している企業は少ないと思います。

各作業時間が分からないので、今日の業務の作業効率が「良いのか」「悪いのか」把握ができません。
その結果、迅速な対応ができないのが物流の大きな問題となっています。

企業の中には、パートを含めた物流メンバーに日報を記入してもらい、集計を取っているところもあります。
しかし、物流センターの人数が多いと毎日集計に時間がかかります。
また集計を取っても、それが正確なデータでなければ、分析してもあまり意味がありません。
作業調査が進まないのは、それが原因だと私は思っています。

そこで、コンピューターを活用する方法をひとつご紹介いたします。

この仕組みには、タッチパネル方式の画面で入力する仕組みや、ハンディターミナルを利用した仕組み、バーコードとキーボードインターフェイスのスキャナーを利用した仕組み等があります。

今回は比較的安価に構築できる、バーコードとキーボードインターフェイスのスキャナーを利用した仕組みでの運用をご紹介させていただきます。

まず、物流メンバーにバーコード入りの名札を配布します。
作業場の片隅にパソコンを設置。
USB等にバーコードスキャナーをつけて、業務バーコードをスキャンする運用です。

業務が変わる時、休憩に入る時等に、自身の名札のバーコードと業務バーコードのスキャンを繰り返します。
この作業だけで、パソコンに個人ごとの作業開始時刻が蓄積されていきます。
作業開始時刻から次の業務の作業開始時刻までを作業時間として、集計することが可能になります。

この運用には二つの問題が考えられます。
一つは「入力忘れ」、もう一つは「入力に行く時の移動時間の無駄」です。

「入力忘れ」に関しては、個人別の作業集計表を出力し、その人のスケジュールに違和感がないかをチェックします。
例えば帰りに「業務終了」のバーコードをスキャンし忘れたら、24時間ピッキングをしていることになります。
このように簡易チェックを行い、習慣がつくまではデータを修正します。

次に「パソコンまで行く移動時間の無駄」に関してです。
確かに毎日数分は無駄が発生します。

しかし、重要な戦力であるパートの作業時間を把握することにより、効率アップの改善策をたてることができます。

一日数分の無駄を気にするよりも、一日数十分の効率アップを目指す方が良いと思います。
とはいえ、広い倉庫であればパソコンの複数台設置は、検討する必要があります。

2. 物流作業データで物流管理

次に毎日コンピューターで集計された物流データを、作業月報(Excel)に入力します。
作業時間と作業量を入力すれば、各業務の作業効率が把握できます。

毎日、前日の作業効率が把握できれば、前日の課題を思い出して、その問題を解決すれば作業のスピードアップができます。

また、最高の作業効率を一カ月継続できれば、適正な人員配置も見えてきます。
いろいろな改善を推進した後に、本当に効果が出たのか検証も可能です。
物流作業時間の把握は、物流の大きな武器になります。

今回の執筆で「物流作業」に関するテーマでの執筆は終了します。
次回からは「配送」をテーマに執筆を行います。お楽しみに!

次回は10月24日(火)の更新予定です。

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この記事の著者

有限会社SANTA物流コンサルティング 代表取締役社長 / 物流改革コンサルタント Dr.SANTA

平野 太三

昭和38年兵庫県芦屋市にて出生。昭和61年甲南大学法学部卒業。同年某システム会社入社後、物流システム担当営業として、100社を超える物流現場分析に携わる。平成15年に、有限会社SANTA物流コンサルティングを設立。「物流コンサルティング」「講演、研修」「執筆」を開始する。講演参加者数ものべ10,000人を超え、物流マンに分かりやすい具体的な改善手法の提言を行う。
主な執筆:「3カ月で効果が見え始める物流改善」(プロスパー企画)。
物流技術管理士、日本物流学会正会員、ロジスティクスアライアンス委員
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