第15回 続・共有と共感、そして、その先・・・

皆さん、こんにちは!
巷(ちまた)ではインフルエンザが流行っているようですが、皆さん、お変わりありませんでしょうか。

今回は、先月「共有と共感の違い」をご紹介させていただいたのですが、この2週間ほどの間に、その続編に当たるような話を聞く機会がありましたので、「共感→共有のその先」の考え方をご紹介させていただきます。

ご参加いただいた方もたくさんおられるかも知れませんが、去る2/6~8は東京で、翌週2/13~14は大阪で、それぞれ弊社最大のプライベートイベント「実践ソリューションフェア」が開催され、その中でのセミナーでご登壇いただいた「シスコシステムズ・平井康文社長」と「特発三協製作所・片谷勉社長」の講演からのご紹介になります。

■シスコシステムズ・平井康文社長の講演から
シスコシステムズ合同会社は、米国シスコ(NASDAQ:CSCO)の日本法人ですが、2011年度日本経営品質賞(大規模部門)を「エンタープライズ&パブリックセクター事業部」が受賞されており、受賞企業の経営者として、経営品質に対する考え方やお取り組み経緯をご紹介いただく機会として登壇いただきました。

シスコ、日本経営品質賞を受賞(シスコシステムズ合同会社様 Webサイト)

いろいろと興味深い話がたくさんあったわけですが、その中から「シスコが考える組織の在り方・組織文化に対するスタンス」は独自のモノに満ちあふれていました。

「組織、あるいは組織を構成するメンバーに対する考え方」として、いわゆる、「監督・コーチからの指示やサイン通りにプレーする野球型」ではなく「戦略的なコンセプトを共有し、フィールドに出れば、各プレーヤーがそれぞれの判断でプレーするサッカー型」組織を目指してきた。

その実践のためには、どうしても「シスコカルチャー」と呼ばれる組織文化・組織風土を共有~共感レベルに高める取り組み、さらにそれを実践・行動につなげていくための「共振レベル」に昇華していくためには「ミドル層」が重要な役割を担うとして、「自分自身の言葉で語れるようにする」ための「1泊2日のカルチャーワークショップ(約150名)」を頻繁に実施してきたとおっしゃっていました。

また、同時に「組織体」も一般的な「ツリー構造」の概念ではなく、トップ(経営者)を中心にした「円」のイメージで各役割を担っていくフラットな関係を構成しているとのご紹介もあり「マネのできない組織風土」創りに腐心しておられるとのことでした。

■特発三協製作所・片谷勉社長の講演から
一方、大阪でご登壇いただいた特発三協製作所さんは、リーマンショック直前から現在に至る約6年間、まさに変革の実践を取り組んでおられる会社の事例企業の一社としてご登壇いただきました。偶然とはいえ、1/11安倍首相が来阪された際に「中小企業経営者との懇談」ということで訪問されたこともあり、多くの方にご参加頂けました。

株式会社 特発三協製作所様 Webサイト

この片谷さまは、弊社主催の「マネジメントフォーラム」という経営者の方を対象とした経営品質ベースの研修に過去3回もご参加いただきながら、ご自身の思考を高め、社内に地道に展開をしてこられています。

【2013年 大塚商会 マネジメントフォーラムのご紹介】

「ビジョンを掲げ、現状を把握し、戦略課題を抽出し・・・」といわゆる、王道とも言える手順で思考し、その実践を現場で推進してこられた苦労話や活動をご紹介いただいたわけですが、こちらのご講演の中でも、その実践プロセスの中で「共有/共感」の話が出てきました。

「こんな会社にしたい、だから、こんな取り組みをしたい」と経営者が幾ら声高に言っても製造現場の従業員の方やパートの方の心には届かなかった。中には「そんなこと、やってられない」と反発される方もいらっしゃったとか・・・。このように自分事として捉えてもらえなかった初期の段階から、紆余曲折がありながらも、「共有→共感レベル」に移行してきたと感じた時点から、従業員方々の仕事の仕方や取り組み姿勢が変わってきたとのお話でした。また、講演の中では触れられませんでしたが、その結果、「経営者として、自分がスゴク楽になった」とのコメントが非常に印象的でした。

■組織風土づくりに、規模は関係ない
シスコシステムズさんは米国本社の日本法人で従業員1300名、一方、特発三協製作所さんは兵庫県尼崎市の従業員50名ほどの典型的な中小製造業と、規模も業種も全く異なりますが、従業員や組織に対する視点は、共通点が多いと感じました。

もちろん、それぞれの企業の成熟度段階に応じて取り組む内容や手法は変わってくるとは思いますが、「社員がイキイキ働き、能力を最大限に発揮する組織風土」創りに組織の規模や業種は関係ないことを目の当たりにさせられた気がします。

従業員がイキイキ働き、自律的に考えることができるようになれば、当然、お客様に対してもよい製品やサービスを提供できるようになり、業績も向上し、結果として経営者ご自身も「経営そのもの」に専念出来るようになってきた。

こんな好循環サイクルを実践されている2社のトップの方のお話は、説得力もあり、多くのご参加いただいた方々の背中を押す勇気を与えてもらえる内容だったと感じています。

このコラムをご覧いただいている皆さんにも、そのエッセンスのかけらだけでもお伝え出来ればと思い、ご紹介させていただきました。

4月からの新年度を迎えるお会社も多いのではないでしょうか。是非、最初の一歩を踏み出してみませんか。

引き続き、次回もよろしくお願いいたします。

次回は3月21日(木)更新予定です。

★更新情報は「ERPナビ(大塚商会)Facebookページ」にて!

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この記事の著者

株式会社大塚商会 トータルソリューショングループ TSM支援課

三宅 恒基

1984年大塚商会入社。コンピュータ営業・マーケティング部門を経て、ナレッジマネジメント・B2Bなどビジネス開発を担当、2003年から経営品質向上活動に関わる。現在は、業績に繋がる顧客満足(CS)を志向した「価値提供経営」と共に、組織風土・人材開発・自律性育成テーマでの企業支援、セミナー・研修講師などに携わる。

社員がイキイキ働く企業風土・自律的従業員育成のあり方を考える バックナンバー

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