第55回 リーダーシップとしての「真摯さ」

皆さん、こんにちは!

この夏、衆議院選挙が2016年7月実施で確定しましたが、ここ最近、何となく世の中全体が騒々しくなっているように思います。全てが必ずしも「組織の問題」とは限りませんが、「組織のリーダーシップ」が影響しているケースも多いように思います。

今回は、リーダーシップの観点からリーダーの「真摯さ」という視点を振り返って、考えてみたいと思います。

ドラッカーが指摘する「真摯さ」

P.F.ドラッカーが「経営の神様」と呼ばれたのは有名な話です。同氏の著書「現代の経営」の中で、彼は「真摯さ」に関して下記のように述べています。
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マネージャーは、学ぶことのできない資質、習得することができず、もともと持っていなければならない資質がある。(中略)それは、才能ではなく真摯さである。
部下たちは、無能・無知・頼りなさ・不作法など、ほとんどのことは許す。しかし、真摯さの欠如だけは許さない。
真摯さに欠ける者は、いかに知識があり、才気があり、仕事ができようとも、組織を腐敗させる。
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また、ドラッカーは「真摯さ」が欠如している人の例として下記のように指摘しています。
↓ ↓ ↓

  • 人の強みではなく、弱みに焦点を合わせる者
  • 冷笑家
  • 「何が正しいか」よりも「誰が正しいか」に関心を持つ者
  • 人格よりも頭脳を重視する者
  • 有能な部下を恐れる者
  • 自らの仕事に高い基準を定めない者

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「真摯さ」と訳されている英語は「integrity」です。この単語には「誠実さ」の意味合いが色濃く含まれており、「倫理的に正しく、尊敬されるようなまとまりの良さ」というニュアンスがあります。
英語には「man of integrity」 という表現があるようですが、これは「道徳的に一貫した立派な人」という意味で使われています。

リーダーとしての「真摯さ」の重要性

このことを「組織のリーダー」という意味で置き換えて考えてみると、integrityのない人、つまり真摯でない人とは、尊敬に値しない人であり、つまり軽蔑されるような人であるといえます。こういう人は、不誠実・不正直・無責任ということになり組織を腐敗させてしまいます。

こうした「リーダー」もしくは「経営者」は、組織において最も重要で貴重な「人・社員という経営資源」を台無しにしてしまい、彼らの精神を損ない、蝕み、結果として業績を低下させていってしまうことになります。

「リーダー」としての矜持の振り返り

日々、変化の激しい世の中で、自社の経営の結果、すなわち業績の責任を負っている経営者に気が休まる時はありません。国内でも有数の大手企業でさえ、突然、どうなってしまうか分からない現代です。おのおのの会社には、多くの社員・従業員がおり、その家族がいます。そこまで考えると、業績を維持・成長させることに対する重責は計り知れないものがあると思います。

こういう時代に経営者の方々は「業績への責任」という重責を一身に担っておられるわけです。世の中で取り沙汰されている企業の不祥事や、リーダーの見苦しい姿から、ご本人が思っていないとしても、部下からは、「真摯さ・integrityの欠如」もしくは「失望」が組織の失速を呼びこんでしまっているように見えているのではないかと思えてなりません。皆さんはいかが思われるでしょうか…。

「真摯さ・integrity」を守る「経営者・リーダーとしての矜持」の重要さをあらためて強く感じる最近です。

これは規模・業種・業態を問わず「組織・会社」を、血の通った感情のある人間が構成している限り、変わらないのかも知れません。AI(人工知能)のようなITの発展が留まらない時代だからこそ、おのおのの「真摯さ・integrity」という姿勢を振り返ってみる必要があるように思います。

私たちは、そうした矜持ある経営者の応援をしていきたいと思っています。

今後も、よろしくお願いいたします。

次回は7月20日(水)更新予定です。

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この記事の著者

株式会社大塚商会 トータルソリューショングループ TSM支援課

三宅 恒基

1984年大塚商会入社。コンピュータ営業・マーケティング部門を経て、ナレッジマネジメント・B2Bなどビジネス開発を担当、2003年から経営品質向上活動に関わる。現在は、業績に繋がる顧客満足(CS)を志向した「価値提供経営」と共に、組織風土・人材開発・自律性育成テーマでの企業支援、セミナー・研修講師などに携わる。

社員がイキイキ働く企業風土・自律的従業員育成のあり方を考える バックナンバー

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