第12回 医療機関の広報戦略 ホームページ編

先日、医療機関のホームページに関するガイドラインが厚生労働省から発表されました。
詳細は、下記厚生労働省ホームページ参照。

医療機関ホームページガイドラインを作成しました(厚生労働省 Webサイト)

ご存知のように医療においての広報には、様々な規制が存在します。
何でも広報できるわけではありません。
しかし、ホームページに関しては、特定の人(何らかの目的があって閲覧)が対象であることから、比較的規制が緩かったのも事実です。
今回のガイドラインは、美容外科等自由診療を実施している医療機関のホームページに掲載されている情報が発端でトラブルが相次ぎ、そのことがきっかけで医療機関のホームページのガイドラインが作成されました。

ガイドラインが作成されるなどの規制はありますが、ホームページは医療機関にとって数少ない患者を誘因するツールであることには変わりません。しかし、あまりにもおざなりにホームページを作成していませんか?
皆さんは他の医療機関のホームページをご覧になったことがありますか?
患者や患者の家族の視点に立って、自院のホームページを見たことがありますか?
患者さんは具合が悪く受診したいと考えホームページを閲覧する場合が多いです。
受診に必要な情報である住所、電話番号、地図、外来時間や外来表、医師の専門などホームページのトップ画面から何クリックでたどり着けますか?
また、受診に必要な情報が複数のページにまたがっていませんか?

以下にホームページチェック6項目を記します。是非チェックしてみてください。

《ホームページチェック項目》
チェック1、過去1年以上更新されていない
チェック2、デザインは凝っているが、アクセス数が伸びていない
チェック3、アクセス数は多いが、新患数は伸びていない
チェック4、カタログをコピーしたようなサイト
チェック5、内容が型どおりで個性がない
チェック6、患者や患者家族などの視点からホームページを作成していない

どうですか?
一つでも該当するチェック項目があったら、ホームページを再構築することをお勧めします。
まずは、患者さんにアクセスしてもらうことが重要です。
そこで、アクセスをアップする8つの基本的な事項を記します。

  1. 患者さんが欲しい新鮮な医療情報が掲載されている(外来表はもちろん、新規導入医療機器などの情報など)
  2. 新しい記事を加えて更新を継続している(病院での出来事、催事、お知らせなど)
  3. 医療関連サイトに掲載されている。あるいはリンクが貼られている
  4. インターネット技術が最新で、表示速度が速く、興味を引く工夫がされている(音や動きなど)
  5. 説明文章が分かりやすい
  6. 既存患者さんに訪問してもらうような対策がある(予約や予約変更など)
  7. 再訪問してもらう動機付けを促す仕組みがされている(シリーズ化した健康情報など)
  8. 医療機関の「顔」をイメージするようなコンテンツが掲載されている

いずれも、外部に委託しなくても、多少のスキルとやる気によって自分たちで対応できることばかりです。
お金を掛ければいくらでもすごいホームページはできますが、まずは自分たちでできることから始めて、次のステップに移る際に外部委託を検討されるのがよいでしょう。

また最近では、患者さんばかりでなく、スタッフに対してのメッセージなどをあえてホームページに掲載し、患者さんにも閲覧してもらい安心、信頼してもらうイメージ作りに応用している病院もあります。

今回は広報戦略の中でホームページのことについて記載しましたが、実は患者さんが医療機関を選択する際にホームページを見て決めるというのは、年々伸びてはいますがトップではありません。
今回指摘したとおりホームページの内容がよくないことも原因の一つでしょう。
患者さんが医療機関を選択する動機のトップは、家族、友人、知人からの「口コミ」です。
しかし、徐々にデジタル世代が高齢化するに伴って、ますますホームページは重要なツールとなるのは間違いないと考えます。
皆さんは、どう思いますか?

次回は11月14日(水)の更新予定です。

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この記事の著者

株式会社FMCA 代表取締役

藤井 昌弘

1984年に医療関連企業入社。院内の各種改善活動を指導。急性期医療機関出向、帰任後、厚生労働省担当主任研究員として厚生行政の政策分析に従事。2005年退職、株式会社FMCAを設立。原価計算の導入と活用、病院移転に伴うマネジメントも実施。
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