第176回 医療DXと医療AI その17~生成AI、プレゼンテーション台本~

プレゼンテーションでは、伝えたい内容を話すだけでなく、相手に分かりやすく伝える工夫が重要です。近年は生成AIを活用することで、聞き手を意識した台本作成から発表練習、想定問答の準備まで効率的に行えるようになりました。今回は、生成AIを活用してプレゼンテーションの質を高める方法についてご紹介します。

医療DXと医療AI その17~生成AI、プレゼンテーション台本~

相手に伝わる上手なプレゼンテーションとは

仕事柄、セミナーで大勢の皆さんの前でお話しすることや、特定の皆さんの前で説明する機会があります。また学生たちにプレゼンテーション(以下プレゼン)の手法などを教えることもあります。学生たちのプレゼンを見ていて感心するのは、人前で堂々と上手にプレゼンする人が多いことです。
それに比べ、私は今でこそあがることもなくなり、聴衆の反応を感じて臨機応変に対応できますが、最初は緊張してしまい、言いたいことを半分も言えませんでした。そんな時は、PowerPointのノート表示に口語体で事前に入力し、それを印刷したものを手元に置いておいて読んでいました。このようにすることで、伝えたいことや言いたいことは漏れなく話すことができましたが、相手に伝わったかどうかは二の次でした。

そもそもセミナーなどは「シンデレラ効果」といって、セミナー会場で話を聞いている時は分かったような気がするが、終了後、会場を出たとたん何も覚えていない、ということが普通です。そこをさまざまな創意工夫で一つでも多く印象付けるわけです。
学生に限らず、社会に出てからもプレゼンを行う機会は多くあります。場合によっては、業績を大きく左右するプレゼンもあります。医療機関内でも同様です。そんな時に以前の私のように自分の言いたいことだけしゃべるような独りよがりのプレゼンでは、相手に上手に伝わりません。相手に伝わる上手なプレゼンには経験や時間が必要なのでしょうか。いいえ、今は生成AIを活用して台本作成を支援してもらうことができます。

生成AIを活用して台本を作成する

具体的な作業は、ChatGPTなどの生成AIにPowerPointのファイルをアップロードします。ちなみにこのPowerPointも生成AIで作成できます。すると、聞き手の心に響くプレゼン台本を提案してくれます。しかも台本だけでなく、説得力のある話し方、プレゼンのポイントになる部分の強調表現など魅力的なプレゼンの台本を作成してくれます。

プロンプト

#条件(固定部分)

  • 文体はビジネス向けで作成してください
  • スライドごとに重要なポイントをまとめたうえで、プレゼンの台本を作成してください
  • プレゼンで話す順番、強調する部分、説得力のあるフレーズを用いてください
  • 各スライドで説明が必要なグラフや表があれば、分かりやすい解説文を入れてください
  • 聞き手を意識して、専門用語の説明、補足があれば適宜導入してください
  • できるだけ分かりやすく、シンプルな構成にしてください

#プレゼン資料(可変部分)

  • PowerPointファイル
  • あるいは、PowerPointの要旨、強調したいデータ、エビデンスデータ、エピソードなど
  • * 「#」:ここでは全角で記載していますが、生成AIで使用する際は半角で記載します。

可変部分は、スライドの構成情報(枚数など)やプレゼン相手の特性や特徴、発表時間などをプロンプト内に記入しておくと完成度が高くなります。以上のプロンプトを基本的なプロンプトとして、適時カスタマイズして使用すると効率的です。
例えば、「専門用語を分かりやすく解説/専門用語は解説しなくてよい」とか、「ブランドメッセージを盛り込む」など、どのようなテーマで、守りたいルールや優先順位をあらかじめ記載しておくと、安定した質の高いプレゼン台本が作成されます。

生成AIを活用すれば話す練習もできる

このようにして、クオリティの高い台本が出来上がっても、話し方が上手でなければ、やはり相手にうまく伝わりません。台本を上手に読む、話す練習は必要です。声の強弱、話すスピードなどです。
では、話す練習はどうすればよいでしょうか。これも生成AIの出番です。有料プランにはなりますが、ChatGPTでは音声でやり取りできる機能があります。この音声モードを使って、「これから○○についてのプレゼンの練習をするので、聴いてほしい」「発話のチェックや、より相手に伝わるようにするためのアドバイスがほしい」と伝えて音声モードで話します。すると、「言い回しが難解」「スライド○ページの部分が早口だった」「専門用語は例え話を入れると、もっと分かりやすくなる」など改善点を指摘してくれます。さらに想定質問を生成AIに考えてもらい、その想定質問に答える練習も可能です。ここまで準備ができると、気持ちの部分で相当余裕ができますので、プレゼン当日もリラックスして迎えられます。

皆さんはどう思いますか?

次回は9月9日(水)更新予定です。

ご案内

【FMCAのセミナーのご案内】 個人情報保護法 2026年改定のPOINT

医療機関にとって、個人情報保護法は非常に重要な法律です。監査や外部調査の際にも確認されます。最新の法改正の内容や情報漏洩対策など、医療機関にとっての具体的な注意点を適切にご説明します。

メールアドレス:fujiimca@gmail.com

関連するページ・著者紹介

この記事のテーマと関連するページ

中小規模病院向け医療ソリューション 電子カルテシステムER

電子カルテシステムERは、カルテ入力やオーダリングの機能をはじめ、部門業務を支援する豊富な機能を搭載。医療施設の運用に合わせ部門システムや介護福祉システムとの連携も柔軟に対応でき、業務の効率化と情報共有を支援します。

ワイズマン介護・医療シリーズ 医療・介護連携サービス MeLL+(メルタス)

医療・介護連携サービス「MeLL+」は、地域包括ケアや法人内連携など、医療と介護のシームレスな連携を実現する医療・介護連携サービスです。医療関係の情報と介護関係の情報をクラウドのデータベースに蓄積し、それぞれの施設から「必要な情報を必要な時に」どこからでも共有・閲覧することができます。

この記事の著者

株式会社FMCA 代表取締役

藤井 昌弘

1984年に医療関連企業入社。院内の各種改善活動を指導。急性期医療機関出向、帰任後、厚生労働省担当主任研究員として厚生行政の政策分析に従事。2005年退職、株式会社FMCAを設立。原価計算の導入と活用、病院移転に伴うマネジメントも実施。
株式会社FMCA

公式Facebookにて、ビジネスに役立つさまざまな情報を日々お届けしています!

お仕事効率研究所 - SMILE LAB -

業務効率化のヒントになる情報を幅広く発信しております!

  • 旬な情報をお届けするイベント開催のお知らせ(参加無料)
  • ビジネスお役立ち資料のご紹介
  • 法改正などの注目すべきテーマ
  • 新製品や新機能のリリース情報
  • 大塚商会の取り組み など

お問い合わせ・ご依頼はこちら

詳細についてはこちらからお問い合わせください。

お電話でのお問い合わせ

0120-220-449

受付時間
9:00~17:30(土日祝日および当社休業日を除く)
総合受付窓口
インサイドビジネスセンター

ページID:00308589