第34回 コイルセンターと自動認識技術(1)

唐突ですが「自動認識技術」と聞いてどんなイメージが湧くでしょうか。
ご存知の方も多いかと思いますが、とっさには思いつかないという方もおられるのではないでしょうか。

自動認識技術とは、人手を介すことなく情報の登録・入力を行う技術です。
代表的なものにバーコード・二次元コード・RFID等があります(※1)。

コラム「ものをつくるチカラ」では鉄鋼流通加工業、中でも特にコイルセンターにおける自動認識技術の活用事例と今後の方向性について数回にわけて紹介したいと思います。

初回と第2回は最も普及しているバーコード技術のコイルセンターにおける利用状況についてご説明します。

バーコードは白黒2色の棒(バー)で表現された情報をリーダー(読み取り装置)で読み取ることで、人手による入力を行うことなくバーコードの情報をシステムに取り込むことが出来ます。
バーコードに印字されたコード(情報)を読み取ることで、コードをキーにシステムから様々な情報を引き出し画面に表示しています。例えば製品のバーコードを読み取ると、画面に規格・寸法・員数・重量が表示されますが、バーコード自体に、製品の詳細な情報が印字されているわけではありません。

■コイルセンターでの活用事例/バーコード

バーコードはコイルセンターで使用されている代表的な自動認識技術です。
コイルセンターでのバーコードの使用は他業界と比べると歴史が浅く、約20年前の1995年頃から徐々に普及してきました。

1.出荷時照合作業での活用
コイルセンターにおけるバーコード活用の代表的な事例としては、出荷時の指示と現品照合作業が挙げられます。例えば製品ラベルにミシン目をいれて本券と半券を切り離すことが出来る形状にします。その後、本券・半券の両方にバーコードを印字し、製品のトラック積込時または出荷時に半券を切り離してバーコードを読み取り、出荷指示と現品の照合に使用しています。
これにより、在庫の個別(梱包単位)管理も可能となり、半券のバーコード読み込み時点でシステム上の在庫を落とし込むことが出来るため、在庫管理の精度は飛躍的に向上しました。指示と異なるバーコードを読み取った場合は警告が出るため、異材出荷防止にもつながっています。
バーコード導入以前の製品の払い出し管理は、出荷指示書に払い出した現品の管理番号を記入し、台帳に手書きで落とし込んでいたため、現品と帳簿の差異が発生する場合が多くありました。

2.棚卸時照合作業の効率化
棚卸では更に効果を発揮します。現品を手書きで書き出し帳簿と手作業で照合する場合と比べて、現物の製品ラベルのバーコードを読み取り、システム(帳簿)の員数・重量と一致しているかを即座に照合することで、棚卸作業の飛躍的な時間短縮となっています。
もちろん、入荷・出荷時にバーコードで照合することで在庫管理精度は向上していますので、棚卸での相違も少なくなっていることも相乗効果として表れています。

3.移動・置場管理
倉庫内の何処に移動したか置いたのかを現品ラベルに貼られたバーコードと置場番地を表すバーコードの両方を読み取り、対象製品の置場番地を上位システムヘ登録することに使用されています。

以上、今回はコイルセンターの社内におけるバーコードの利用状況について説明いたしました。
次回はコイルセンターと外部(納品先・高炉メーカー等)とのバーコードの共同利用および二次元バーコードの利用についてご説明したいと思います。

次回は2月20日(金)の更新予定です。

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