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パッケージソフト導入時のFit&Gapコンサルティングについて
今回は、パッケージソフト導入時のFit&Gapコンサルティングについてご紹介します。
パッケージソフト導入時のFit&Gapコンサルティングについて
株式会社大塚商会
首都圏ソリューショングループ
ASCアパレル・旅行SPソリューション課
拝司 雅彦
企業がパッケージソフトを導入する際に、事前の分析も何もなくシステムをインストールしていきなり使い始めた場合、どういったことが起こるでしょうか?
おそらく、各部署から「入力画面に運用上必要な項目がない」「取引先とデータ連携していた受注データが取り込みできない」「月末に社長が見ていた重要な帳票が出力できない」など、新システムに対する不平・不満が続出するのではないでしょうか。
こういったことが起きないようにするために、大塚商会がパッケージソフトを新規でご提案する場合には、必ずFit&Gapコンサルティングをご提案・実施しています。
Fit&Gapコンサルティングとは、言葉のとおり、パッケージソフトとシステム導入企業の要件との「適合度合い(Fit)」と「乖離(かいり)度合い(Gap)」を事前に確認・分析し、ギャップが生じる要件については、カスタマイズを検討するか、業務フローをパッケージに合わせて変更することが可能かなどを検討する分析作業のことをいいます。
最終的には、パッケージ機能を活用して運用する要件とカスタマイズを実施して運用する要件とに分け、新システムの業務フローを完成させることが目的となります。
Fit&Gapコンサルティングの進め方としては、主に以下の6 Stepとなります。
Fit&Gapコンサルティングの進め方
- Step 1
現状業務分析 - 現在の業務運用状況をヒアリングし、新システムに対する要件の確認を行う。
- Step 2
パッケージ機能の理解 - パッケージのデモンストレーションを実施し、機能をご理解いただいたうえで、現状業務の運用手順を可能な限り新パッケージシステムフローに合わせるよう検討する。
- Step 3
ギャップ項目の抽出 - 現状の業務運用フローと新パッケージシステムフロー間のギャップ事項を抽出する。
- Step 4
ギャップ項目の対応案検討 - Step 3で抽出されたギャップ事項について、新パッケージでの対応方針(運用対応、カスタマイズなど)を確定させる。カスタマイズは、費用対効果とパッケージ基本機能への影響度を考慮して判断する。
- Step 5
運用手順・必要機能要件の確認 - 運用対応の場合
Step 1で確認した機能要件に対し、新パッケージシステムでの運用手順の確認を行う。 - カスタマイズ対応の場合
Step 1で確認した機能要件に対し、カスタマイズを実施する対象と基本要件を確認する。
- 運用対応の場合
- Step 6
新業務フローの作成 - Step 5までで確定した運用手順とカスタマイズに従い、新パッケージシステムの業務運用に合わせた新業務フローを作成する。
新しくパッケージシステムを導入する際には、事前にしっかりとFit&Gapコンサルティングを実施したうえで、システムの機能をフル活用していただければと思います。
[SE]2024年5月16日