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ApaRevo 活用コラム
PEPPOLについて
今回は、PEPPOLについてご紹介します。
PEPPOLについて
株式会社大塚商会
首都圏ソリューショングループ
ASCアパレル・旅行SPソリューション課
佐伯 学
今回は、「PEPPOL(ペポル)」についてお話をさせていただきます。PEPPOLとは、Pan European Public Procurement Onlineの頭文字を並べた略語であり、欧州連合内での電子調達とビジネスドキュメント交換のための基準とプロセスを提供する取り組みです。異なる国や組織間での電子取引を簡素化し、効率的に行うための枠組みを提供します。この仕組みを使用することで、企業や政府機関は異なる国々とスムーズな取引が行えるようになります。
それでは、PEPPOLで何ができるのかを具体的に記載していきます。
- 電子請求書の交換
PEPPOLを利用することで、企業間での請求書や支払情報などの電子文書を効率的に交換できます。これにより、紙ベースのプロセスに比べて時間とコストを節約できます。 - 電子調達
PEPPOLを使用することで、調達プロセスが効率化され、異なる国や業界のサプライヤーとの取引が簡単になります。 - ビジネスドキュメントの標準化
PEPPOLは電子文書のフォーマットや通信プロトコルを統一的に定義しています。これにより、異なるシステム間でのデータの整合性が高まります。 - 国際取引の簡素化
PEPPOLの枠組みを使用することで、異なる国や地域との取引が簡単になり、通関手続きや文書の翻訳などの障壁を減少させることができます。 - 効率的なデータ交換
PEPPOLはセキュアなデータ通信を提供し、データの正確性とセキュリティを確保しながら取引を行うことができます。
日本国内の動き
日本国内では、2023年10月施行の適格請求書等保存方式に関連して関心が高まってきています。デジタルインボイス推進協議会(EIPA)では、2020年12月15日に電子インボイスの標準規格にPEPPOLを採用すると発表しました。日本のデジタルインボイスの標準仕様は「JP PINT」と呼ばれており、適格請求書と仕入明細書の標準仕様が公開されています。
「SMILE」シリーズは、2023年9月よりNECのサービスである「KMD Connect」と連携し、PEPPOL形式のデジタルインボイスの送受信に対応します。「ApaRevo」を含む業種向けパッケージも順次対応していく予定です。
[SE]2024年8月19日