第3回 Point1 目標が明確-目標を自分で設定させる意義-

行動目標を設定する際は、本人が自分で考えて設定をするというのが、マネジメント上の大きなポイントになります。

本来、上司が決めてしまえばよいことを、あえて部下に自分で掲げさせるのは、「合意形成」のためです。自分が作った目標だという納得感を醸成させるためです。

行動目標を一方的に押し付けるのではなく、たとえ最初はおぼつかない内容であったとしても、自ら考えさせ、上司と話し合い、加筆・修正して設定することにより、社員一人ひとりが、「これが自分の目標だ」「自分が作った目標だから達成しよう」という感覚になるのです。

大手企業の多くは、こういう設定の仕方はしていません。等級や職種に応じて目標を付与しています。しかし、そうした目標は抽象的であり、自分の言葉で設定したものではないので、一人ひとりの社員からしてみればフィット感がありません。

自分自身が考えて目標を設定し、上司と話し合いながら加筆・修正すること、つまり、部下と上司がキャッチボールをして作り上げていくことで、一人ひとりの課題にベストフィットする目標を設定できるのです。

最初は上司のアドバイスも必要でしょう。しかし、慣れてくれば、それも不要になります。普段の上司のマネジメントのなかで、部下は自分の課題が分かってきます。上司と部下が熟練の域に達すれば、日々の話し合いによって課題は当然分かっているので、部下は自分の目標を完璧に仕上げ、上司は特に加筆・修正もさせずに、そのままスルーできるようにもなります。これが理想です。美しい姿です。

次回は12月12日(月)更新予定です。

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この記事の著者

株式会社あしたのチーム 代表取締役社長/給与コンサルタント

高橋 恭介

株式会社あしたのチーム代表取締役社長。1974年千葉県生まれ。大学卒業後、興銀リース株式会社に入社し2年間リース営業と財務を経験。2002年、ベンチャー企業であったプリモ・ジャパン株式会社に入社。副社長として人事業務に携わり、当時数十名だった同社を500人規模にまでに成長させブライダルジュエリー業界シェア1位にまで成長させた。2008年には、同社での経験を生かしリーマンショックの直後に株式会社あしたのチームを設立、代表取締役社長に就任する。現在、国内19拠点、台湾・シンガポールに現地法人を設立するまでに成長。1,000社を超える中小・ベンチャー企業に対して人事評価制度の構築・運用実績を持つ。給与コンサルタントとして数々のセミナーの講師も務める。
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