ITとビジネスの専門家によるコラム。経営、業種・業界、さまざまな切り口で、現場に生きる情報をお届けします。
第3回 Point1 目標が明確-目標を自分で設定させる意義-
行動目標を設定する際は、本人が自分で考えて設定をするというのが、マネジメント上の大きなポイントになります。
本来、上司が決めてしまえばよいことを、あえて部下に自分で掲げさせるのは、「合意形成」のためです。自分が作った目標だという納得感を醸成させるためです。
行動目標を一方的に押し付けるのではなく、たとえ最初はおぼつかない内容であったとしても、自ら考えさせ、上司と話し合い、加筆・修正して設定することにより、社員一人ひとりが、「これが自分の目標だ」「自分が作った目標だから達成しよう」という感覚になるのです。
大手企業の多くは、こういう設定の仕方はしていません。等級や職種に応じて目標を付与しています。しかし、そうした目標は抽象的であり、自分の言葉で設定したものではないので、一人ひとりの社員からしてみればフィット感がありません。
自分自身が考えて目標を設定し、上司と話し合いながら加筆・修正すること、つまり、部下と上司がキャッチボールをして作り上げていくことで、一人ひとりの課題にベストフィットする目標を設定できるのです。
最初は上司のアドバイスも必要でしょう。しかし、慣れてくれば、それも不要になります。普段の上司のマネジメントのなかで、部下は自分の課題が分かってきます。上司と部下が熟練の域に達すれば、日々の話し合いによって課題は当然分かっているので、部下は自分の目標を完璧に仕上げ、上司は特に加筆・修正もさせずに、そのままスルーできるようにもなります。これが理想です。美しい姿です。
次回は12月12日(月)更新予定です。
あしたのチームからのお知らせ
若手優秀人材向け・市場価値向上のための有料情報サービスを提供
セミナーや体験型プログラムにより、大手企業の対極にある中小規模・ベンチャー企業の現場の様子・情報を提供する有料情報サービスです。700社以上の人事評価制度に携わり、10万人以上の評価シートを扱ってきたことで、日本のベンチャー・中小企業が求める人材像について最も多くのデータベースを有し、熟知しているあしたのチームだからこそ提供可能な「リアルな」情報と機会を提供しています。
起業志望者、社労士、コンサルの方へ上場企業から中小企業まで500社の実績を持つノウハウを公開!
あしたの人事コンサルタントは、人事部を持つ余裕のない社員100名以下の中小・ベンチャー企業を中心に人事サービスをワンストップで提供しております。養成講座を卒業し「あしたの人事コンサルタント」として認定された方には、当社のパートナーコンサルタントとして当社の「ノウハウ・商品」を活用して事業展開が可能になります。
注:HR(Human Resources)…(会社・組織の)人的資源・人材・職員・従業員のこと