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第31回 働き方改革元年! “悪しき慣習”「長時間労働・残業」に効果的な取り組みとは?
今回は「働き方改革」をテーマに、実際に改革を進めている理由や具体的な対策などについてお伝えします。
働き方改革元年! “悪しき慣習”「長時間労働・残業」に効果的な取り組みとは?
今年に入り、よく目や耳にするようになった「働き方改革」。厚生労働省のホームページには『一億総活躍社会の実現に向けた最大のチャレンジであり、日本の企業や暮らし方の文化を変えるもの』と説明があります。
ここ最近、日本政府は総人口だけでなく、労働力人口も継続して減少している中で、長時間労働・残業などの悪しき慣習が日本経済の足を引っ張り、生産性低下の原因になっていると考え、働き方改革に積極的な動きを見せています。
今回は「働き方改革」をテーマに、実際に改革を進めている理由や具体的な対策などについてお伝えします。
日本政府が働き方改革を進めている理由とは
日本政府が働き方改革を進めている理由として
- 日本の人口、特に労働力人口が継続して減少していること
- 日本の長時間労働がなかなか改善されていないこと
- 政府が奨励しているダイバーシティー(多様性)マネジメントや生産性向上が働き方改革と直接的に繋がっていること
が挙げられます。
このような中、政府は2月中旬の働き方改革実現会議で、長時間労働抑制のため、1年間の残業時間の上限を720時間(月平均60時間)とする案を初めて提示しました。焦点の1カ月当たりの上限では「一時的に業務が増加しても上回ることのできない上限を設ける」とする考えも表明。100時間の案を検討していますが、労使との調整が続き、提示は見送りました。
また、2月24日には停滞する消費を盛り上げようと、月末の金曜日に早めの退社を促すキャンペーン「プレミアムフライデー」が始まりました。政府と経済界によるこのキャンペーンが消費の底上げや働き方改革につながるかどうかが注目されています。
ITを活用した、働きやすい・帰りやすい環境づくり
前述のとおり、働き方改革では「長時間労働・残業抑制」が一つの大きな取り組みになります。では、どのように進めるのが効果的なのでしょうか。
まずは、照明の一斉消灯です。定時の一斉消灯により、従業員の意識改革を促し、業務効率の向上につながります。一斉消灯の方法は、もちろん手動でも良いですが、『スケジュール制御によるフロア照明の自動消灯』を可能にする仕組みがおすすめです(例.プラグワイズなど)。決められた時刻、例えば「20時に一斉にフロアの照明を消す」ことによって帰宅するきっかけ作りができます。
次に、勤務実態の把握です。ログ管理ソフト(例.SKYSEA Client Viewなど)を使用すれば、PCの電源オン・オフの時間などが社員ごとに把握でき、場合によってはレポート化もできるため、残業抑制に効果を発揮します。さらに、勤怠管理システム(例.勤次郎など)と合わせて管理すれば、より厳密な残業抑制を行うことが可能になります。
「早く帰りなさい」とただ言うだけでは、なかなか改善されません。仕組みで社員の意識を上げ、改善する方法を検討してはいかがでしょうか。
働き方改革には、多様な働き方の実現に加え生産性向上への取り組みが欠かせません。企業力向上にもつながるシステムに求められることを1ページで分かりやすく解説します。
働き方改革(ERPナビ)
次回は4月上旬の更新予定です。