ITとビジネスの専門家によるコラム。経営、業種・業界、さまざまな切り口で、現場に生きる情報をお届けします。
第71回 運送業は何をデータ共有しておくべきか(3) 車両情報
前回のコラムでは、納品先情報のデータ共有についてお伝えしました。これは運送会社が持つノウハウそのものであり、他社に対するアドバンテージでもあります。今回のコラムは、データ共有シリーズ第三弾として、車両情報のデータ共有についてお話をしたいと思います。
運送業は何をデータ共有しておくべきか(3) 車両情報
前回のコラムでは、データ共有シリーズ第二弾として納品先情報のデータ共有についてお伝えしました。これは運送会社が持つノウハウそのものであり、他社に対するアドバンテージでもあります。だからこそ情報を整理する能力と、うまくドライバーに共有できる仕組みが重要です。質の良い情報を的確に伝達できる、とてもよい仕組みかと思います。
今回のコラムは、データ共有シリーズ第三弾として、車両情報のデータ共有についてお話をしたいと思います。
そのトラックのことについて、どれだけ知っているか
車両情報といっても、さまざまな角度の情報があります。
- 車両そのものの情報(車検証情報や、荷台サイズなど)
- 車検・点検など整備状況
- 事故履歴
- 修理履歴
- 保険加入状況
- カード情報(ETCや給油など)
- 車両装備状況
ざっと挙げてもこれだけの情報があります。社内を見返してみても、ファイルが別々に管理されていたり、担当が違っていたりするのではないでしょうか。
これを車番などの情報一つでデータ一元化できると素晴らしく使いやすいものになります。また売却時や所属移転時に共有しやすくなり、社内管理のレベルも上がります。
これができるデジタルツールを提供しているサービスが多く出てきました。「車両台帳 デジタル」だけで検索しても、かなり多くのサービスが確認できます。導入を検討されるのも良いですね。
配車業務に使える情報を付加する
トラックは運送業の商売道具ですから、その情報がまとめられているのであれば、点検などのタイミングでしか使わないのはもったいないですね。当社がおすすめしているのは、車両台帳を全社で共有できるようにし、そこに「車両装備情報」を付加することです。車両装備とは、運送業が対応している業種に応じていろいろありすぎますので、これを記載すれば良いという項目は決めにくいですが、下記のようなものはレギュラー項目になるかもしれません。
- 緩衝材 ○枚
- コンパネ ○枚
- ラーシングバー・ビーム ○本
- ラッシングベルト ○本
- 輪止め ○対
あと、平ボディやユニック車であれば、ワイヤ、チェーンブロック、ベルト・スリング、Cカン、シャックルなど、幾つ載せているのかを記載していると管理しやすくなります。
これも運送業のデータ管理・共有のノウハウになりそうですね。
次回は7月12日(金)更新予定です。