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第140回 年始訪問でやるべきこと
年始挨拶を含む顧客訪問時には、経営者との「挨拶以上の会話の機会」を意図的に創出しましょう。経営者の想いや考えを汲み取れることも、真のビジネスパートナーとして認められる条件です。また、事業規模を問わず、経営姿勢が「すごい!」と思える経営者に出会えることは、自身の成長の機会です。
年始訪問でやるべきこと
年始挨拶を含む顧客訪問時には、経営者との「挨拶以上の会話の機会」を意図的に創出しましょう。
少しの背伸びが必要であったり、緊張したりする場面も想定されますが、取引の良好な関係やさらなる発展につながるキーワードが聞けることはもちろん、失敗を含む豊富な経験や卓越した人生論の観点から「世間や業界の情報を得る」や「自社や自身の参考になる」等の話題への発展も期待できます。
そのためにも「経営者に話す」や「経営者に聞く」以上の「経営者から聞き出す」技術を身に付けましょう。
相手である経営者が「話しやすいキーワードを話す」以上の「話したいキーワードを質問」しましょう。
その企業内での経営者の権限や責任と、社内や社員への影響度は、事業規模によっても異なります。
年始期間の多くを「社内に留まる経営者」と「社外で動く経営者」によっても、経営スタイルが如実に線引きされます。
事業規模を問わず、経営姿勢が「すごい!」と思える経営者に出会えることは、自身の成長の機会です。
さらに互いに「出会えて良かった!」と思える関係は、双方に次の出会い(紹介)へと発展して、さらに人脈の輪が広がります。
その機会により、次の出会いに恵まれたり、新たな経験を積める機会を得たりすることができます。
まずは「人脈」を「機会」に変えましょう。
信頼して紹介してくれた経営者には「恩返しの倍返し」をすべく、紹介へのお礼や報告と、お役に立てそうな新たな情報を携えて、年始以外にも定期的な「喜ばれる訪問」をしましょう。
また、年始の訪問先ではいつも以上に整理整頓が行き届いた状態や、昨年からの変更点として年頭に掲げられた「年度方針」や「行動目標」を目にすることがあると思います。
各社の方針や目標にも関心を持ち、自身も挑戦することで、経営者からの信頼がさらに増します。
経営者の想いや考えを汲み取れることも、真のビジネスパートナーとして認められる条件です。
同日に複数社を訪問すれば、各社の「玄関の整理整頓」や「掲示物の内容や状態」を比較することもできます。
会社が変われば雰囲気が変わります。
その雰囲気を醸し出すのは「人」による「人」への応対。
目に見える施設の手入れも「人」の対応によるものです。
法律で定められていない項目の全ては「働く人の行動の結果」であり、故に会社の風土が表れます。
経営者がご不在時の各社の「社内の雰囲気」を知ることも、自社の雰囲気を計りつつ、「社長代理」である管理者としての自身の役割を知り、今年の目標を定める指針にもなります。
ありがとうございました。
次回は1月25日(金)更新予定です。
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