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第60回 交通事故ゼロを実現するために
「今年1年を交通事故ゼロ」と、漠然とした目標を掲げるよりも。
「今日1日を交通事故ゼロ」と誓い、実現できる根拠を考えて実践することを365日続けること。
「今日1日を交通事故ゼロ」を実現するために。
管理者が声を掛けることで、ドライバーの交通事故を防ぐことができるならば。
声の掛け方を研究して「指示より質問」スタイルに変えることも価値が有るというもの。
また、事故が起こってからその原因について「なぜなぜ分析」をするのは普通のことです。
事故が起こっていない時にその理由を「なぜなぜ分析」すると、必ず管理者の安全への熱意や教育への工夫が存在します。
管理者による安全指導の量と質が、ドライバーの運転行動に反映されます。
ドライバーの運転行動は、運送会社の事故や燃費の数値結果に表われます。
「今日1日を交通事故ゼロ」を実現して、「今年1年を交通事故ゼロ」も狙うことは、運送業界の“悲願”とも言える数年後の運転免許制度の改正時に、若いドライバーを迎えられる恩恵を受けるための活動でもあります。
なぜなら、未成年者の就職先選定に影響を与える高校の先生や親御さんが、就職先に運送業界を検討する際の「不安の要因は不安全」でしょうから。
よって不安全な運送会社は支持を得られず、求人募集をしても応募までは至らない(世間から選ばれない)と思います。
言い換えると、既存のドライバーを安全にすることが、未来のドライバーと出会える条件にもなります。
「あいさつや身だしなみ」に代表される品質は、既存ドライバーの平均値以上の新入社員は応募に来ず、入社しても育たず。
これは以前に紹介した「管理者以上のドライバーは育たず」と同じ原理。
社内ルールを分かりやすく整えることと、既存ドライバーが社内ルールを実践することは、18歳の高卒者を迎えるための条件であり欠かせない準備です。
現在、ある運送会社のご依頼で、高校を卒業して入社した若手幹部候補社員を対象とした勉強会の講師を担当しています。
この運送会社では上記の勉強会を“大学”と称し、働きながら学べる運送会社を目指しています。
家庭では我が子に期待をし、塾や家庭教師の費用を家計から捻出するのは、親としての愛情表現。
同様に、若い社員への定期的な教育機会を創るのは、会社からの愛情表現。
若い社員を就業時間中に開講される“大学”へ快く送り出し、“大学”に行っている間の現場をやりくりするのは、上司である管理者からの愛情表現。
講師以上の教師として、考え方の教育と行動の習慣化をいつも以上に粘り強く伝えるのは、プロデキューブからの愛情表現。
小さなことにも気付ける人が、後に大きな仕事を成し遂げられるのがビジネスの世界。
小さなことから正しさにこだわることで、大きな仕事をも考えられる人材になります。
“大学”で学んだことをすぐに現場で実践できるのが、社会人になってから学ぶことの優位性だと思います。
早速、掲示物(伝える+確認する)にこだわる人材が“大学”から輩出されました!
ありがとうございました。
次回は11月16日(月)更新予定です。
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