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第187回 人と人との間の人
人と人との間をつなぐパイプ役や、人と人との間を浄化するフィルターのような役割など「人と人との間」で機能できて、その二人以上の人から喜ばれる能力が、社会や会社で重視される「人間力」だと思います。
人と人との間の人
仕事という時間や会社という場所では、日々さまざまな出来事があるものです。
うまくいって楽しいことが続く時もあれば、残念ながらそうではないこともあるでしょう。
仕事や会社では、誰しもがうまくいかないことを少なからず抱えながら過ごしていると思います。
だからこそ、その苦労が報われた時には「楽しい以上の嬉しい」出来事として、仕事の醍醐味(だいごみ)を体感できるのでしょう。
また、仕事において悩みがあるとすれば「あるべき姿を諦めていない」姿勢の表れであり、おぼろげにも「あるべき姿が見えてきている」との成長の証拠でもあると前向きに捉えてほしいものです。
会社で「壁の高さ」を感じるならば、それはあなたへの「期待の高さ」です。
仕事中に繰り返すパズルのような苦労が、いつしか経験の積み木になります。
たとえ小さな悩みでも、「人と人との間」では言葉を使えるが故に、意思疎通により、その悩みを共有して協力し合えるのが人の良いところだと思います。
しかしながら「人と人との間」には、良い関係も良くない関係もあります。
それでも「人と人との間」に入って、良くない関係を良い関係にできるのも人の力です。
一対一の関係だからこそ伝わる関係があります。
誰かが間に入って三角形の人間関係になることによって伝わりやすくなる関係もあります。
そうでなければ当事者同士において、相応の距離を置くことも手段の一つと考えます。
話せば、それぞれの意見を分かり合える関係もあります。
離せば、それぞれの存在を分かり合える関係もあります。
あくまでも「まずは一対一のちに三角形」の展開が理想です。
そのうえで、相手に対して良かれと思って伝えたことが、相手からは正反対に悪い印象を持たれる状態になっていれば、一対一の対話ではうまく伝わらない段階に陥っていると判断をして、すぐに間に入って人間関係の三角形を形成して改善を図るべきでしょう。
新たな人との関係作りには「生みの苦しみ」を感じることもありますが、誰かの紹介により互いの距離感を一気に縮められたり、苦手な人との会話でも誰かの同席により会話が弾んだりする場面があります。
人と人との間で新たな関係や、出会いにより会話が生じることは「無から有を生み出す」ことでもあり「嬉しい以上に面白い」ものです。
社内では経営者と管理者の間や、管理者とドライバーの間があります。
社外ではお客様と運送会社の間や、元請け運送会社と協力運送会社の間もあります。
人と人との間をつなぐパイプ役や、人と人との間を浄化するフィルターのような役割など「人と人との間」で機能できて、その二人以上の人から喜ばれる能力が、社会や会社で重視される「人間力」だと思います。
ありがとうございました。
次回は12月11日(金)更新予定です。
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