第11回 ロケーション管理システムを導入し、ピッキング時間の短縮と誤出荷の削減を実現

ロケーション管理システムを導入すれば、「ピッキング作業の標準化・時間短縮」が図れます。また、「誤出荷防止」の対策にも有効です。

ロケーション管理システムを導入し、ピッキング時間の短縮と誤出荷の削減を実現

1. ピッキング時間の短縮

ピッキング時間の短縮を実現するためには

  1. 待つ時間
  2. 考える時間
  3. 歩く時間
  4. 探す時間
  5. 取る時間

をそれぞれ短縮しなければなりません。

これを実現するための有効手段のひとつとして、「ロケーション管理」があります。

私がお手伝いさせていただく流通業のお客様では、「商品カテゴリー別の在庫配置」、もしくは「メーカー別の在庫配置」になっていることが多いと感じております。

このどちらのパターンでも、「売れている商品」と「売れていない商品」が混在しており、ピッキング効率の良い在庫配置にはなっていません。

ピッカーからすると、「よく出る商品」が固めて置いてあれば作業動線が短縮されます。
さらに、梱包エリア(出荷エリア)に近ければもっと作業動線が短縮できます。

しかし、同一カテゴリー(同一メーカー)の商品をバラバラに在庫配置してしまうと、「入荷時の棚入れ時間」と「ピッキング時に商品を探す時間」が増加するという問題があります。

それを解決するのが、「ロケーションピッキングシステム」です。

商品の置き場所(ロケーション)を商品マスターに登録して、ピッキングをするシステムです。
(ご利用中のシステムにより、登録の仕方は異なります。システムメーカーにご確認ください)

この機能を利用すると、ロケーション順にピッキングリストが出力されるため、作業動線(歩く距離)が短くなります。
(出荷場所に近い所から若いロケーションNo.を振り、よく出る商品を若いロケーションNo.に配置する必要はあります)

また、誰でも置き場所が分かるようになりますので、ピッキング作業の標準化が図れます。
倉庫内作業員の社員比率が高い企業であれば、パートにシフトすることで物流人件費も削減できます。

商品をバラバラに置くと、入荷棚入れの時間が増加します。
しかし、入荷時間が増加しても、ピッキング時間が大幅に削減できるので全体の効率化が図れ、問題はありません。
入荷棚入れは入荷時に1回ですが、ピッキングはバラでの出荷指示が多く、その度にピッキングが発生します。
ピッキング時間の短縮により、全体の時間が短縮されることになるわけです。
(システムによっては、ロケーションNo.付の棚入れリストが準備されているものもあります)

2. 誤出荷の防止

ロケーションピッキングをしていない会社では、ピッカーの記憶により、商品の置き場所を思い出しながらピッキングをします。
記憶違いがあった場合は、商品を探すこととなり時間がかかります。

また、同じカテゴリーの商品が固まった置き場所に置いていると、どうしても思い違いによるピッキングミスが発生することがあります。

ロケーションピッキングシステムでは、ロケーションNo.に商品を取りに行くため、棚入れ間違いが無ければ商品がそこにあります。
また、商品を取ったときに商品コード、数量を再度チェック(ダブルチェック)をすることにより、間違いを減少させることができます。

商品マスターにロケーションNo.を登録する時間がかかるため、導入をためらう企業も多いようですが、商品の移動が無ければ登録は1回で済ませることができます。

「最初に時間をかけるか」、それとも「毎日時間ロスを続けるか」を比較すれば、当然のことながら前者の方が良いと思います。

次回は7月25日(火)の更新予定です。

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この記事の著者

有限会社SANTA物流コンサルティング 代表取締役社長 / 物流改革コンサルタント Dr.SANTA

平野 太三

昭和38年兵庫県芦屋市にて出生。昭和61年甲南大学法学部卒業。同年某システム会社入社後、物流システム担当営業として、100社を超える物流現場分析に携わる。平成15年に、有限会社SANTA物流コンサルティングを設立。「物流コンサルティング」「講演、研修」「執筆」を開始する。講演参加者数ものべ10,000人を超え、物流マンに分かりやすい具体的な改善手法の提言を行う。
主な執筆:「3カ月で効果が見え始める物流改善」(プロスパー企画)。
物流技術管理士、日本物流学会正会員、ロジスティクスアライアンス委員
有限会社SANTA物流コンサルティング

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