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第15回 基幹発注データを基に入荷検品を行い、入荷作業の効率を向上させる
基幹システムで発注を行い、そのデータを利用し入荷検品のスピードアップを図ります。ハンディターミナルを活用し入荷ラベルを発行、ラベルに印字のロケーションを基に商品を収納します。この運用で入荷作業効率が向上します
基幹発注データを基に入荷検品を行い、入荷作業の効率を向上させる
1. 基幹システムの発注データを活用した入荷検品
入荷作業の効率向上を実現するためには、基幹システムの発注機能を利用することをお勧めします。
仕入先から送付される納品伝票を基に入荷検品をする物流現場も見かけますが、仕入先の受注ミスなどにより、発注した商品が入荷されない可能性もあります。
発注もしていない商品が入荷され、過剰在庫になると目もあてられません。
システムで発注をすると、仕入先別の入荷予定表が用意されていると思います。
この入荷予定表で、発注した商品と現物が合致しているかのチェックができます。
今回は、システムで発注を行い、ハンディターミナルを利用して、入荷検品を行う方法をご紹介させていただきます。
2. 入荷ラベルを発行し入荷作業効率を向上
ハンディターミナルで入荷検品をした時に、入荷ラベルを発行します。
入荷された商品には、「在庫品」「新製品」「取寄せ品(在庫をもたずに受注時に発注する商品)」など、それぞれ入荷の処理が異なります。
「在庫品」の場合は、入荷ラベルに在庫ロケーションを印字します。
入荷担当者は、その決められた場所に棚入れをするだけですので、新人パートでも対応が可能となります。
ロケーションバーコードを棚に貼付け、棚入れ時にハンディターミナルでチェックをかければ、棚入れ間違いが無くなります。
この運用も検討する価値があります。
「新製品」は、棚設定をしていなければ在庫ロケーションが空白でラベルが発行されます。
この場合は、空いている棚に商品を入れて、ハンディターミナルでロケーション設定ができるようにしておきましょう。
「取寄せ品」は、取寄せ棚のロケーションと発送する得意先名が印字されたラベルを発行します。
入荷担当者は、指定された取寄せ棚に商品を仮置きします。
取引の多いお客様は、得意先棚を設置することもお勧めです。
ピッカーは在庫品のピッキングを完了した後に、取寄せ棚に行き、取寄せ商品のピッキングを行います。
この運用をすれば、入荷作業の標準化とスピードアップを実現することが可能となります。
次回は9月26日(火)の更新予定です。