第68回 今日の営業は潜在課題をターゲットに考える

商品を紹介したら「間に合っている、必要ない、予算がない」と言われてしまう。この原因のほとんどは営業方法です。商品紹介で売れるのは顧客の中で既に明確になり検討している顕在課題だけ。変化の激しい状況では顕在課題はほんの少ししかなく、ほとんどが潜在課題です。今回は、顧客の課題と営業方法についてご紹介します。

今日の営業は潜在課題をターゲットに考える

「うちは商品力がないから売れない」ということをよく耳にします。
一生懸命に商品をアピールしても、「間に合っている、今は必要ない、予算がない」と言われてしまっている……。

商品をアピールしても売れない……本当に商品力の問題なのでしょうか?
営業のやり方は間違えていないのでしょうか?

商品力の前に、顧客は課題やニーズがなければ買いません。

辞書で調べてみると……
「課題」とは、解決しなければならない問題。
「ニーズ」とは、要求、需要、必要。

顧客が買うということは、解決しないとならない問題である課題が発生し、その問題に対して要求、需要、必要というニーズが発生し、物やサービスを買うということです。
つまり、はじめに課題が発生しなければ買いません。

では、課題とはどのようなものなのか考えてみましょう。

課題は、今までのどおりの環境や活動を維持・継続するためにも発生しますが、状況が変化するとより多く発生するものです。

事業や商品の変化、戦略や計画の変化、新人の入社や体制の変化、仕事内容の変化、管理方法の変化、採用や評価方法の変化、市場環境や競合の変化……。

民間企業や官公庁・自治体、大学や高校といった文教機関、病院や介護施設といった医療機関などの法人では、多くの変化が発生し、発生するサイクルも短くなっています。

変化が増え、変化に伴い発生する新たな課題も増えている……。

この変化に伴い増えている新たな課題とはどのようなものか?

営業部に新入社員が入りました。(変化)

  1. 仕事をする環境の準備、備品の場所やプリンターの使い方を教えないといけない。
    これは、必ず必要と明確に理解して対応する。
  2. 営業に同行させないといけない。しかし、入っている訪問は重要案件ばかりで同行させにくい。
    これは、重要案件の対応を重視し、営業同行は後回しにする。
  3. 携帯電話を配布しないといけないと思っている。しかし、どのくらい使うか分からない。 
    これは、しばらくは配布しないで個人の携帯電話を使わせる。
  4. 営業に同行させたら名刺を持っていなかった。
    これは、入社したときに名刺のことを忘れていて発注していなかった。

変化に伴い増えている新たな課題には、4つの種類があります。

「明確に理解し、物やサービスを買おうとする課題」(1)
「他の課題と比べて優先順位が低いので後回しにする課題」(2)
「気づいているが、明確でないために物やサービスを買わない課題」(3)
「その時に気づいていないために物やサービスを買わない課題」(4)

個人営業と法人営業(組織に対する営業)の大きな違いは、さまざまな人が関係することです。

そのさまざまな人が関係する組織では、関係する人全員が明確に理解できる課題は少なく、個人の課題と比べて、組織として明確でない課題、気づいていない課題がより多くなります。

また、投資するための予算も限られています。
課題が増え、予算が限られるということは、優先順位が低く投資できない課題が増えるということです。

優先順位の低い課題が増える。(=後回しにしようとする課題)
気づいているが明確でない課題が増える。(=解決しようとしない課題)
気づいていない課題が増える。(=解決しようとしない課題)
その結果、明確に理解し、予算を確保して解決しようとしている課題の割合が下がる。

皆さんの会社の営業部の課題や問題を洗い出してみてください。

営業担当者の人数の問題、スキルの問題、マネジメントの問題、体制の問題、戦略や計画の問題、他部門との連携の問題、ナレッジや情報共有の問題、サポートの問題、業務量の問題、環境の問題、評価やモチベーションの問題……非常に多くの課題や問題が出てくることでしょう。

その中で、組織として明確に理解し、予算を確保して解決しようとしている課題はどのくらいありますか?
ほんの一部しかないのでは……。

「商品を紹介して売る」という営業では、ほんの一部の明確に理解し、予算を確保して解決しようとしている課題にしか通用しません。
当たり前です。課題に気づいていないのに商品を紹介されても買いません。

営業現場を見ると「商品を紹介して売る」「検討していることを聞く」という、ほんの一部(低い確率)の顕在課題をターゲットにした営業がほとんどです。
その結果が、「間に合っている、今は必要ない、予算がない」なのです。

売り上げを上げるためには、増加している「優先順位が低い、明確でない、気づいていない」という潜在課題をターゲットにした営業に取り組みましょう。

潜在課題をターゲットにした営業方法は……
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次回は1月21日(月)の更新予定です。

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この記事の著者

株式会社セントリーディング 代表取締役社長

桜井 正樹

セールス・マーケティング企業で15年以上、法人向け提案型・課題解決型営業を専門にコンサルティング、アウトソーシング、教育事業に携わり、株式会社セントリーディング設立。IT企業、設備機器メーカー、販促・マーケティング会社など150社以上の営業強化を経験。
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