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第122回 DX、SDGs、ソリューション……営業メールの旬な言葉は通用しない
新規開拓営業で、ターゲットリストに営業メールを送ったりテレアポをしたりしている……しかしアポイントを獲得できない。みなさんは、営業メールの件名で旬なキーワードを使っていませんか? 多くの他社の営業やメルマガ担当者もみんな旬なキーワードを使ってアプローチしている状況があります。今回は営業メールの実態やアポイントを獲得する方法についてお話しします。
DX、SDGs、ソリューション……営業メールの旬な言葉は通用しない
コロナ禍以降、新規開拓営業で苦労されている人が多いのではないでしょうか。
一生懸命にメールを送っても、テレアポをしてもなかなかアポイントを獲得できない。
- ターゲットリストへの営業メールやテレアポ
- 展示会やセミナーに来場したお客さんへのアポイント獲得
……
コロナ禍も落ち着き、出社する人が増えたとしても……
お客さんが在宅勤務と併用で会社にいないことが多い。
お客さんの外出やミーティングが増えてアポイントがとれない。
営業メールやテレアポが増えているので興味を持ってもらえない、つないでもらえない。
みなさんは、メールの件名に何を書いていますか?
営業メールについて改めて考えてみる
当社にも毎日多くの営業メールが届いています。
実際に届いた営業メールについてお話ししましょう。
- * 下のメール件名と本文は実際に届いた営業メールを公開できるよう修正しています。
実際に当社に届いた営業メール
【件名】
営業DXを促進するための営業情報共有ソリューションのご提案
【本文】
株式会社セントリーディング
営業責任者様
はじめまして、株式会社セールスソリューションの桜井と申します。
突然のご連絡で失礼いたします。
貴社のホームページを拝見し、コロナ禍が落ち着いてきた現在、
テレワークと事業所勤務との併用による働き方改革を進めるために
営業業務の効率化が必要なのではと思い、ご連絡させていただきました。
弊社では、営業社員の在宅勤務、テレワークを進めるために
Web会議と営業管理システムとを組み合わせた○○ソリューションを
提供しております。
○○ソリューションサービスサイト
https://cent.com/apointokotowari
弊社○○ソリューションは、以下の機能により
ミーティングと営業情報の共有を効率的に実現する仕組みを提供しています。
(○○ソリューションの機能)
- 営業社員と上司が顔と資料を見ながら会議ができるWeb会議
- 営業進捗や案件情報を登録し共有できる営業管理
ぜひ一度ご挨拶を兼ねてご説明の機会をいただけますと幸いです。
ご多忙の折に恐縮ですがよろしくお願い申し上げます。
みなさんが忙しく仕事をしている時にこのような営業メールが届いたらどうしますか?
- DXっていう旬なキーワードが入っているから興味を持ってもらえるのでは
- 働き方改革を進めている会社が多いから興味を持ってもらえるのでは
- テレワークが進み、遠隔でのミーティングが必要な会社も多いから興味を持ってもらえるのでは
と思った人もいるかもしれません。
ちなみに、そのときのメール受信リストは下のような状況でした。
当社メール受信リスト(件名)
- 働き方改革における業務効率化とセキュリティソリューション
- 新規開拓営業を促進するアポイント獲得最新テクニックのご紹介
- ご面談のお願い(リーディングテクノロジー/西部龍平)
- 無料セミナー「DX時代のエンジニア採用成功事例のご紹介」
- 営業DXを促進するための営業情報共有ソリューションのご提案
- 無料セミナー「リーダーシップを育てる組織風土と五つのポイント」
- 在宅での営業を促進するための営業DX実現モバイルソリューション
- テレワークを推進するためのICTソリューション
- コロナ後の事業拡大を促進するM&Aのご提案
- DXセミナー/予防対策とIT資産管理の効率的な実現方法
- (ABCセミナー)インボイス制度のポイントをご紹介
- 7月開催「NEXTコロナ/東京DXエキスポ」に出展します
- 令和時代の働き方~ハイブリッド環境での組織力強化とは~
そもそも、営業メールは真剣に読んでもらえない。
みなさんは、営業メールばかりと思いながら流し見している時に「営業DXを促進するための営業情報共有ソリューションのご提案」を開きますか?
DXが旬だから興味を持ってもらえると思っても、お客さんの方ではDXが入っているメールが五つもあります。
他の会社の営業担当者やメールマガジン担当者も同じように思って、旬なキーワードを入れてメールを送っているのです。その結果、埋もれてしまいます。
DX、テレワーク、働き方改革、情報共有、リーダーシップ、SDGs、ソリューション……。
アポイントを獲得するための基本
では、どうしたら読んでもらえるのか?
営業メールやテレアポは……
- さまざまな会社から毎日たくさん届いている。
- 他の会社の営業も同じように旬なキーワードを書いて送り、伝えて電話している。
- 書いてあること、言ってくることのほとんどが似たような商品のPRか一般論(お客さんのことを知らないので商品か一般論のことしか書けない、言えない)。
- 真剣に読もう、聞こうと思わない。
- はじめの部分だけで判断されてしまう。後は読まない、聞かない。
- そして、はじめから断ろうと思っている人が多い。
この状況でアポイントを獲得しないといけないのです。
アポイントを獲得するための基本は……
「自分が伝えたいことを伝えるのではなく、相手が興味を持つことを伝える」
お客さんが興味を持つことは検討していない商品のことではありません。
いくら素晴らしい商品だろうが、いくら安かろうが、いくら旬だろうが……。
お客さんが興味を持つことは、自分の課題や悩みです。
アポイント獲得の基本は、商品をPRするのではなく、また、旬なキーワードで興味を持たせるのではなく、お客さんの課題を伝えることです。
みなさんが、「人事管理ソリューション○○」を売っている会社の社員だとしましょう。
下記のどちらに興味を持ち、話を聞こうと思いますか?
「DXを推進するための営業情報共有ソリューションの件でお話ししたい」
「人事管理ソリューション○○を売るための提案力強化の件でお話ししたい」
「DXを推進するための採用・組織改善ソリューションの件でお話ししたい」
「人事管理ソリューション○○を拡大するための採用や組織体制の件でお話ししたい」
営業メールの件名では、商品やサービスのことではなく、また一般論として旬なキーワードを入れるのではなく、お客さんの具体的な事業や商品名を入れてお客さんの課題を書きましょう。
アポイントを獲得できる営業メールのサンプルは……
次回は7月18日(火)更新予定です。
今月のクイズ(営業のクイズ)
コミュニケーション
あなたはセキュリティシステムの営業です。
他社の提案は価格が安い、このままだとコンペに負けそう。値引きできるように上司を説得したい。
どうする?
お知らせ
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