第91回 オーセンティック・リーダーシップに学ぶ「自分をさらけ出す勇気」

国家の在り方や文化にまで影響を及ぼす「リーダーシップ」の中で、最近注目を浴びている「オーセンティック・リーダーシップ」を通じて、私たち企業や組織のリーダーの今後の在り方を考えてみたいと思います。

オーセンティック・リーダーシップに学ぶ「自分をさらけ出す勇気」

皆さん、こんにちは!

G20の日本開催と、それを挟んだ各国の首脳会談。中でも米中会談は、2国間の貿易戦争の行方次第では、日本企業にも少なからず影響のある話ですので、気掛かりな経営者の方も多いのではないでしょうか。

大統領や首相といった各国の「リーダー」という立場にある方々が多数来られたわけですが、あらめて、いろいろなタイプのリーダー像があるものだと感じました。

そこで今回は、国家の在り方や文化にまで影響を及ぼす「リーダーシップ」の中で、最近注目を浴びている「オーセンティック・リーダーシップ」を通じて、私たち企業や組織のリーダーの今後の在り方を考えてみたいと思います。

「リーダーシップスタイル」の多様化

「リーダーシップ論」に関しては、今までも、そして今日も無数の議論がなされ、各種メディアでも話題に上らない日がないほど、多くの人にとって関心の高いテーマだと思います。

それは「リーダー」として振る舞う立場の方が、たとえ国家元首レベルであっても、または企業の経営者やもっと小さな単位での取りまとめ役だったとしても、チームを預かる何らかの立場にある方にとっては、いつの時代でも大きな悩みになっているからではないでしょうか。

「リーダーシップ」の研究に関しては本場であるアメリカでは、
 The most studied, but least understood area
(最も多く研究され、最も分かっていることが少ない領域)ともいわれているようです。

そして、以前は「リーダーシップは天賦の才能」だといわれていましたが、現代では「努力次第で得られるもの」として認識されるようになってきていることも、多くの方の関心を集めている要因かもしれません。

まあ、平たく言えば、「リーダーシップ」は「自分以外の誰かに対する影響力」ということになるわけですが、「自分以外の誰か」という「千差万別な人」に対する「影響力」ですから、相手によっては対応を変えなければならないという側面もあるので、なかなか難しいですよね。

またそのリーダーシップの在り方は、時代の変化と共に、良くも悪くも進化・変化し続けているため、ある人にとって、一時的に通用した「在り方・考え方」が陳腐化してしまうので「アンラーニング(BizHint参照:https://bizhint.jp/keyword/61304)」、つまり、いったん「手放す」ことをして、また「学ぶ」ことをしなければいけないという側面も影響しているのかもしれません。

ここでは、心理学者ダニエル・ゴールマンが提唱した六つの「リーダーシップスタイル」をご紹介します。

  1. ビジョンリーダーシップ
  2. コーチングリーダーシップ
  3. 調整リーダーシップ
  4. 仲良しリーダーシップ
  5. 実力リーダーシップ
  6. 指示命令リーダーシップ

そのほかにもいろいろな理論がありますが、社会の成熟、価値観の多様化などを踏まえた大きなトレンドとしては「指示命令・管理統制・カリスマスタイル」から「サーバントスタイル」に推移していることは間違いないと思われます。

そんな中で、新たに「オーセンティック・リーダーシップ」という概念が注目を浴びています。

「オーセンティック・リーダーシップ」のポイント

詳細に関しては、多くのサイトで紹介されていますので、以下を参考にしていただければと思います。
●オーセンティック・リーダーシップ(日本の人事部)
https://jinjibu.jp/keyword/detl/874/
●オーセンティック・リーダーシップって何?メンバーから求められる新しいリーダータイプ(マネージャーライフ)
https://manager-life.net/oyakudachi/communication_training/post_3163/

そもそも「オーセンティック」とは「本物であるさま。正真正銘。信頼できるさま」といった意味であり、いわゆる「自分の価値観に沿った・自分らしさ」をベースにしたスタイルといえるかと思います。

「自分の価値観に沿った・自分らしさ」といえば「それぞれの方が、それぞれのやり方で……」とも受け取れるので「簡単だ!」と思われる方もおられるかもしれません。
もちろん、誰かに対して影響力を及ぼさない、とはなりませんので、それほど容易なことではありません。私は、この「オーセンティック・リーダーシップ」を機能させるために重要なポイントの一つとして「自分の弱みをさらけ出す」があるのではないかと理解しています。

「自分の弱さをさらけ出す」というのは、必ずしも簡単とは言い切れず、特に年長者(多くの場合が上司))が若年層(多くの場合が部下)に対して実践することは、立場やプライドはもちろんのこと、それまでの自身の価値観が邪魔をして、なかなか実践しづらいのではないでしょうか。

このコラムの『第86回「働きがいのある会社」を今、あらためて考える(以下のURL)』でもご紹介させていただいた「GPTW」ですが、
https://www.otsuka-shokai.co.jp/erpnavi/topics/column/management-tm/gptw-result.html
そこでは「働きがいの五つの要素」として規定している中の「マネジメントに対する『信用』」が挙げられています。

この「信用」を得られるか否かの部分が、まさに「オーセンティック」が求められている部分であり、相手が「ありのままの自分を表現している人に対して抱く心象」なのではないでしょうか。

となると、そもそも「私自身における“自分らしさ”とは何か?」という問いに答えられなければなりませんし、そういう意味での「正しい自己認識」をしておかなければなりません。
【参考資料】リーダーに不可欠な「自己認識力」を高める3つの視点 
https://www.dhbr.net/articles/-/5215 (DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー)

さて、皆さんは「自分自身の“自分らしさ”(オーセンティック)”が何か?」を自覚し、さらには自身の「弱み」さえもさらけ出す勇気を持って「信用」を得られるように実践できるでしょうか……。

今後とも、よろしくお願いいたします。

次回は8月28日(水)の更新予定です。

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この記事の著者

株式会社大塚商会 トータルソリューショングループ TSM支援課

三宅 恒基

1984年大塚商会入社。コンピューター営業・マーケティング部門を経て、ナレッジマネジメント・B2Bなどビジネス開発を担当、2003年から経営品質向上活動に関わる。現在は、業績につながる顧客満足(CS)を志向した「価値提供経営」と共に、組織風土・人材開発・自律性育成テーマでの企業支援、セミナー・研修講師などに携わる。

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