第172回 医療DXと医療AI その13~生成AI、プロンプト~

今回から、進化が早い「生成AI」について、なるべく最新の知見や変化が少ない基本的な内容を記述していこうと思います。生成AIに「この意味を教えて」とか「文章を作って」などと指示して使ったことがあるかもしれません。しかし、それだけでは生成AIが本来持つ能力を十分に引き出せていません。

医療DXと医療AI その13~生成AI、プロンプト~

約1年前の本コラム第160回から医療DXと医療AIについて記述していますが、この1年間だけを振り返ってもDXやAIの進展はすさまじいものがあります。特に生成AIについては、1カ月前の知識も最新の知識とは言いにくいほどです。

今回から、特に進化が早い「生成AI」について、なるべく最新の知見や変化が少ない基本的な内容を記述していこうと思います。皆さんもChatGPTなどの生成AIに「この意味を教えて」とか「文章を作って」などと指示して使ったことがあるかもしれません。しかし、それだけでは生成AIが本来持つ能力を十分に引き出せていません。

プロンプト

「プロンプト」という言葉を聞いたことがあると思います。このプロンプトというのは、要望や条件をAIに伝えるための指示文のことです。よくAIはうそをつく(ハルシネーション)などといわれますが、この現象もプロンプトが原因であることもあります(AIも進化しています)。きちんとしたプロンプトではこのような現象は起きません。「目的」「条件」「参照情報」の3点を意識してプロンプトを作成してみます。

文章作成(例)

悪いプロンプト

「来週の会議のスケジュール調整。月曜日はどうかな。メールを書いて。丁寧っぽく」

これでは必要な情報が整理されていません。命令と指示の詳細が混在している典型的な例です。

良いプロンプト

#目的:2026年度診療報酬改定対応の検討会議のお知らせメールを作成してください

#条件

  1. 件名と本文を分けること
  2. 「です・ます」調で、丁寧にかつ簡潔にまとめること
  3. 本文の最後に2026年度診療報酬改定の資料URLを入れること

#参照情報

  • 2026年度診療報酬改定資料(厚生労働省)
  • URL:htpps://wwww.Example.com/
  • * 「#」:ここでは全角で記載していますが、生成AIで使用する際は半角で記載します。

このように、目的、条件、参照情報に分けてプロンプトを書くだけで適切な回答をしてくれます。

プロンプトエンジニアリング

高品質な出力(結果)のためのプロンプト 七つのポイント

  1. 役割:AIの立ち位置を指定する「あなたは熟練したマーケターです」など
  2. 背景情報:なぜ必要なのか目的を明確にする「院長に報告するため」など
  3. 指示:具体的にさせること「データの異常値を抽出して」など
  4. 入力:元となるデータや情報を与える:「数字などのCSVデータ」など
  5. 形式:報告時の形式を指定する「表形式で」など
  6. 文体:語り口やトーンなど「親しみやすく」など
  7. 制約、例示:守らせるルール「1,800文字以内」など

「出典が明らかでないものは無理に報告しないでよい」などのプロンプトを入れておくと、ハルシネーションは起きにくくなります。

ちょっとしたテクニック

見出しの書き方ポイント

  • 先頭にはハッシュタグ(#)をつける
  • 先頭に番号をつける
  • 見出しの最後にコロン(:)をつける

箇条書きのポイント

  • 先頭に点(・)をつける
  • 先頭にハイフン(-)をつける
  • 先頭に番号をつける
  • * 良いプロンプト例を参照

プロンプトの書き方

プロンプトの書き方に厳密なルールはありません。重要なのはAIが理解しやすいかどうかです。さらに現在プロンプトを書くためのフレームワーク(プロンプトの型)がネット上にたくさん公開されていますので、自身が頻繁に使用するプロンプトや参考になるプロンプトはコピー&ペースト(コピペ)しておくと便利です。その際は、コピー元のプロンプトの固定部分と可変部分(都度変更する部分)に注意しましょう。

議事録の作成も生成AIの得意分野

議事録の作成などに時間が取られることがあります。会議の録音データを文字起こしして議事録を作成することもあると思いますが、このような議事録の作成も生成AIの得意分野です。適切なプロンプトを作って指示しておけば、会議の発言内容を箇条書きで入力するだけで議事録を作成できます。さらに入力することも省きたいなら、音声データを基に議事録の作成も可能です。音声入力の方法はデバイスに応じて使い分けが必要ですので注意してください。

皆さんはどう思いますか?

次回は5月14日(水)更新予定です。

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この記事の著者

株式会社FMCA 代表取締役

藤井 昌弘

1984年に医療関連企業入社。院内の各種改善活動を指導。急性期医療機関出向、帰任後、厚生労働省担当主任研究員として厚生行政の政策分析に従事。2005年退職、株式会社FMCAを設立。原価計算の導入と活用、病院移転に伴うマネジメントも実施。
株式会社FMCA

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