第4回 業務改善(その2)最初に行うこと

前回は「事務部門の業務改善」を総論的に書きました。日ごろから業務改善の必要性を感じていても、何をすればよいのか、何から始めればよいのか分からないという人も多いのではないでしょうか?
今回は、業務改善で始める際に最初に行うことを説明したいと思います。
 
■ 部署の業務を棚卸しする
業務改善を進めるとき、目に付いた業務からとりあえず始めてみるというのは得策ではありません。
一番初めに行うことは「業務の棚卸し」です。業務の棚卸しとは、自部署で行われている業務をすべて洗い出すことです。その後に全業務を一覧できるように整理(*)をします。
「業務の棚卸し」「業務の整理」を行い、全業務を眺めた上で、どの業務から改善するか考えます。
*:業務の整理は「仕事の種類」「担当者」「発生頻度」「難易度」などの視点で行います。

■ 改善する業務の優先順位をつける
棚卸しを行ったら、全業務の中から改善を行う優先順位をつけます。
優先順位は「改善の難易度」と「改善の効果」の二つの軸で考えるとよいでしょう。

【1】「改善の難易度」とは、改善を行う費用(お金、時間、手間)です。難しいものにはお金や時間、手間がかかります。
【2】「改善の効果」は文字通り、改善で得られる効果です。

「改善が易しくて、効果が大きい業務から始める。」考えてみれば当たり前のことですね。

最初に「易しい」業務の改善がうまくいくと、その後の業務改善に弾みがつきます。成功体験が「業務改善って面白い!」「続けてやってみよう!」というモチベーションに繋がるからです。
逆に、難しいもので成果が出ないと、業務改善全体が頓挫(とんざ)することになりかねません。

「段取り半分」(または「段取り八分」)という言葉があるとおり、業務改善も最初の計画、段取りが肝心です。
思いついた業務から何となく手を付けてみるのではなく、業務を棚卸しし、整理をして「優先順位」をつけた上で改善を始めてみてください。
次回は具体的な業務改善の手法について解説したいと思います。

次回は2014年2月10日(月)の更新予定です。

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この記事の著者

ワークデザイン研究所/石山社会保険労務管理事務所

太期 健三郎

ワークデザイン研究所 代表
石山社会保険労務管理事務所 パートナー・コンサルタント

経営コンサルタント。
管理間接部門の業務改善、HRM(人材マネジメント)の二本の専門領域を持つことを強みとする。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)、株式会社ミスミ、株式会社グロービスに勤務後、2008年にワークデザイン研究所を設立。
MURCでは人事コンサルティング、ミスミではコールセンターの業務改善を行った後、三枝匡社長(当時)の直轄タスクフォースで営業改革を推進する。グロービスではコンプライアンスおよびリスクマネジメントを統括、推進。
また、2013年~2015年にはクライアント企業の食品メーカーの内部改革者として人事部長・経営改革室長を兼務する。
「患者様の声をよく聴き、丁寧に診断・治療する“中小企業のかかりつけ医”」を信条としている。
ワークデザイン研究所
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