ITとビジネスの専門家によるコラム。経営、業種・業界、さまざまな切り口で、現場に生きる情報をお届けします。
第33回 運送業のデジタル化策について~(17)デジタル化への三種の神器
前回のコラムでは、ビジネスダッシュボードの作成についてお話をしました。多くの会社で導入されており、意思決定や指示のスピードアップにつながっています。さて、今回は私が改めて考えてみたデジタル化の三種の神器についてお話しします。
運送業のデジタル化策について~(17)デジタル化への三種の神器
前回のコラムでは、ビジネスダッシュボードについてお話をしました。毎日管理しなければならない項目をPC、あるいはスマートフォンの画面上に一堂に集めたデジタルツールです。大手企業では多くの会社で導入されており、意思決定や指示のスピードアップにつながっています。しかし、私は人的リソースの少ない中小企業こそが、フル活用すべきではないかと思っています。生産性アップがさらに求められる今、ぜひ活用していただきたいと思います。
さて、今回は私が改めて考えてみたデジタル化の三種の神器についてお話しします。ぜひ活用してみてください。
デジタル化ツール、いろいろあるけど三つだけ選べと言われたらこれを選びます
身近なものですぐに手に入れられるものだけで構成してみようと思います。
ビジネスチャット
まずは「ビジネスチャット」これは必須です。一つしか選べないと言われてもこれは外せません。
理由は、まずはコミュニケーションスピードが速くなること。メールのようにかしこまったあいさつや署名が不要で、会話が活字になっているようなものです。そのため会話のやりとりが速くなります。
また、グループチャット機能を活用することで、とても効率的に仕事を進められるようになります。これはどのチャットツールにも標準装備されており、業務単位でチャットグループをつくっておけば、漏れなく関係者に情報共有ができます。新たなメンバーが参加したときにも、そのグループチャットに参加することで、今までの履歴が全て見ることができるため、引き継ぎなどがとても効率的になります。当社でもお客様と当社メンバーのチャットグループを作成し、その全てに私も参加していますが、何が起こっているのかすぐに分かってホウレンソウ(報告・連絡・相談)が最適化されますね。
Googleスプレッドシート
みんな大好き「Microsoft Excel」の必要な機能を圧縮して、インターネット上で使えるようにしたようなソフトと捉えていただければよいのではないでしょうか?(正確には違います)
最も良いところは、複数のメンバーで同時編集ができること。Webブラウザー上で複数人数でスプレッドシートを開いてみると、シート上に開いているメンバーが全員現れます。みんなでカチャカチャ編集することもできますし、Webミーティング時に説明しながら編集することもできますね。
マスターなど、各自が保存することでどれが最新か分からなくなってしまうものなど、スプレッドシートで作成しておくと最新のデータに関係者がアクセスできます。
- * セキュリティには細心の注意が必要です。
スマートフォン
「えっ、最後はスマホ?」と思われたかもしれません。最適なタイミングで最適な情報にアクセスできるようになると、業務は効率的に進みます。そのためには、それに最速でアクセスできる環境が必要です。それにはやはりスマホです。運送業など全社員が同じ場所で働くことが少ない業種は、どう伝えるかどのタイミングで伝えるかが重要になります。
ビジネスチャットを使うにしても、スプレッドシートで作成したデータにアクセスするにしても、各個人がアクセスできる環境があるのとないのとでは、効率に大きな差が出ます。最前線との情報連携がビジネススピードを決めることもありますから、これは重要なツールですね。
まずはこの三つをフル活用していただけるとデジタル化、DXはより現実的に考えられるようになってくるのではないでしょうか。
次回は11月11日(金)更新予定です。