第49回 相談関係の構築…人は自分なりの考えや意見に共感する

顧客に気を使うあまり質問や共感ばかり、一般論や表面的な意見になってしまいがち……。顧客は顧客目線で考えた自分なりの意見に共感します。今回は関係構築に重要な自分なりの意見についてお話しします。

相談関係の構築…人は自分なりの考えや意見に共感する

営業現場では「顧客視点」「顧客志向」が重要で「顧客の立場で考えろ」という指導をよく耳にします。
しかし、商談や提案、顧客との交渉ではいつも「売り込み」や「自社、自分のことばかり」で顧客の立場で考えているようには見えない……。

頼られ、相談されるという顧客との相談関係を構築するためには「顧客目線で考えている」というスタンスを伝えることが必要です。

今回は、「顧客目線で考えている」スタンスを顧客に伝えることについてお話ししましょう。

まずは3つの会話を見てください。
Aさんが、新サービスを立ち上げプロモーションについて相談しているときの会話です。

ミーティングでの部下との会話

Aさん
「新サービスのプロモーションを考えているんだけど……」

部下Bさん
「ターゲットはどういう人ですか?」

Aさん
「営業社員や営業マネージャーといった現場で直接営業に関わっている人」

部下Bさん
「そうなんですか、どういうプロモーションをやろうと思っているんですか?」

Aさん
「今やっているセミナーでも告知するけど、他にもやらないといけないと思っている」
「SNSとかどうかな?」

部下Bさん
「Facebookもいいけど、最近だとインスタグラムで告知している会社も多いですよ」

Aさん
「うちのサービスには合う?」

部下Bさん
「うーん、分からない……ちょっと調べてみます」

友人との会話

Aさん
「先日話した新サービスを来月スタートさせることになったんだ」

友人Cさん
「そうなんだ、よくスタートまでこぎつけたな」
「ターゲットはどういう人?」

Aさん
「営業社員や営業マネージャーといった現場で直接営業に関わっている人」

友人Cさん
「それならSNSをやった方がいいよ、拡散することで口コミ効果も期待できるし」

Aさん
「ターゲットが営業社員なんだけど合うかな?」

友人Cさん
「BtoCサービスでしょ? SNSはやらないと」

広告会社の営業担当者との会話

営業Dさん
「新サービスのプロモーションを検討されているとのことでしたが?」

Aさん
「そうなんです。今のセミナーだけだと足りないので広く告知できるサービスを探していて……」

営業Dさん
「ターゲットはどういう人ですか?」

Aさん
「営業社員や営業マネージャーといった現場で直接営業に関わっている人」

営業Dさん
「営業社員がターゲットだと当社のサービスは合うと思いますよ」
「若年層の社会人の会員が多いので営業社員も多いし、御社のプロモーションに有効だと思います」

問題……
この3つの会話の中でこの後Aさんが悩んだ時に相談したいと思う人は誰でしょう?

  • SNSについて調べてくれる部下Bさん
  • BtoCサービスに有効なSNSを勧める友人Cさん
  • ターゲットに合っているサービスを提案する営業Dさん

相談関係を構築するための要件の1つは顧客目線のスタンス(相手目線のスタンス)です。
つまり、相談関係を構築するためには顧客の立場で考えるというスタンスが必要です。

この顧客の立場で考えるというスタンスを相手に印象付けるためには、「顧客の立場」で考えた「自分なり」の「考え(意見)」が必要なのです。

この点を踏まえて3つの会話を振り返ってみましょう。

部下Bさんの場合
状況に対する質問中心で「SNSはどう?」と聞かれたときも「分からない」と考えを言っていません。
一見「最近だとインスタグラムで告知している会社も多い」と考えを言っているように見えますが、これは単なる事実や知っている情報を伝えただけ。

友人Cさんの場合
「それならSNSをやった方がいいよ、拡散することで口コミ効果も期待できるし」「BtoCサービスでしょ? SNSはやらないと」と考えを言っているように見えますが、これはBtoCの場合という一般論であり「顧客の立場」での考えではありません。

営業Dさんの場合
「当社のサービスは合う」「御社のプロモーションに有効」と考えを言っているように見えますが、「営業社員がターゲット」という表面的な顧客の状況に対しての意見であり「顧客の立場」が表面的です。そのため、せっかく提案していても売り込みに見えてしまっています。

答え……いない

人は、自分のことを真剣に考え、他の人と違う(一般論でない)自分なりの考えや意見に共感するのです。
そして、その真剣に考える姿勢や自分なりの考えや意見に頼りたい、相談したいと思うのです。

  • 質問するばかり
  • 相手の話に共感するだけ
  • 調べた情報や知っている情報、一般論や表面的な意見を伝えるばかり

では、顧客目線のスタンスが相手には伝わらないのです。

営業では、顧客に気を使うあまり質問や共感ばかり、一般論や表面的な意見になってしまっている人が多く見受けられます。

ぜひ、顧客の実態や本質を考え、実態や本質に対する自分なりの考えや意見をまとめ、顧客に伝えてみてください。
顧客にとって「自分の立場で考えてくれる人」になり、頼られ、相談される関係を構築しやすくなります。

顧客との関係が変わると、商談や提案だけでなくトラブル対応なども進めやすくなります。

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次回は6月19日(月)更新予定です。

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この記事の著者

株式会社セントリーディング 代表取締役社長

桜井 正樹

セールス・マーケティング企業で15年以上、法人向け提案型・課題解決型営業を専門にコンサルティング、アウトソーシング、教育事業に携わり、株式会社セントリーディング設立。IT企業、設備機器メーカー、販促・マーケティング会社など150社以上の営業強化を経験。
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