第32回 課題があるから商品を買う【2】…たくさん紹介し買ってくれる顧客を探すは間違い?

今回は、「商品を紹介して買ってもらう」という営業では
売上を上げることが難しい理由をお話ししましょう。

ある企業から「テレアポを外注したい」という相談を受けました。

相談内容は・・・
「中規模以上の小売など店舗展開している企業へ
監視カメラつきセキュリティシステムを売りたい」
「商談や提案は営業社員でできるので、
テレアポを外注し多くの顧客とコンタクトしたい」

結局、テレアポの外注をやめてセミナー、チャネル戦略の強化と
商談力の強化を行うことになりました。

なぜ、やめたのか・・・

私は相談を受け担当者に聞いてみました。

ターゲットとなる企業数はどのくらいありますか?
→「500社ぐらいかな」

仮にアポ率が10%でたくさんアポイントが取れたとしましょう。
→「50社の顧客と商談」

50社の中で監視カメラつきセキュリティシステムを検討している顧客は?
→「10社に1社ぐらい・・・とすると50社中5社ぐらい」
また、検討していなくても使っているシステムに問題があるなど課題が明確で
商談したら検討してくれる可能性のある顧客は?
→「10社に2社ぐらい・・・とすると残りの45社中9社ぐらい」
・・・「商談で検討してくれる顧客は5社+9社で14社」

検討してくれる顧客の中で予算を確保してくれる顧客はどのくらい?
→「5社に1社ぐらい・・・とすると14社中3社ぐらい」

その中でコンペに勝てる件数はどのくらい?
→「2件に1件ぐらい・・・すると3社中1~2社」

受注件数は1件~2件ぐらいになりますが目標は?
→「・・・10件」

・・・とても目標を達成する方法ではありません。
実は、このような試算をすると到底目標が達成できないという相談が多い・・・
それなのになぜ、「テレアポの外注」を導入しようと考えたのでしょうか?

それは・・・
「ニーズがある商品なので多くの顧客に紹介したら売れる」
という漠然とした妄想で営業を考えていたからです。

これは、「テレアポの外注」だけでなく、
セミナーや展示会などイベントからのアプローチ、代理店からの紹介、
営業社員によるテレアポ、飛び込み、既存顧客への提案も同じです。

【1】ターゲットになる顧客の件数は?
【2】その中でコンタクト・商談できる件数は?
【3】コンタクト・商談し検討している、検討してくれる顧客の件数は?
【4】検討している課題に対し優先的に予算を確保してくれる顧客は?
【5】予算を確保した顧客の中で競合他社に勝てる件数は?
=受注件数

ぜひ、営業戦略を検討するときに上記の試算をしてみてください。
けっこう【3】~【5】をあいまいに考え、または考えずに戦略を検討している
ケースが多く見受けられます。

~ 顧客の課題とアプローチの方法 ~

「商品を紹介して買ってもらう」というアプローチは
上記図【1】「検討しているand解決策を模索」という顧客だけを
ターゲットにしているということです。

この層のターゲットで売上目標を達成できるのであれば
「商品を紹介し買ってくれる顧客を探す」というアプローチが正しいでしょう。

適正な営業戦略の検討とは
まず、上記図のどの層をターゲットにするべきかを考え、
そして、その層に適したアプローチや商談・提案方法を検討することです。

上記図【2】「課題に気づいているbut検討していない」の層を
ターゲットにするのであれば、
検討していない理由を解消するアプローチが必要です。
他の課題と比較して優先順位が低いのであれば優先順位を高くするアプローチ。
つまり、「○○という課題を解決しないと問題である、困る」ことを
理解させるアプローチ。

上記図【3】「課題に気づいていない」の層をターゲットにするのであれば
課題を気づかせるアプローチが必要です。
その課題の背景から課題が存在するということを理解させるアプローチ。
つまり、「△△という状況だと○○という課題がある」ことを
理解させるアプローチ。

顧客は「課題があるから商品を買う」のです。

営業戦略を考えるときは、
「顧客の課題がどのような状況なのか」
「どうしたら課題が存在することを理解させることができるのか」
「どうしたら課題を解決(=商品を購入)しないといけないことを
理解させることができるのか」
「では、どのようなアプローチをしたら良いのか」
という順番で考える必要があります。

みなさんの売りたい商品にとって「検討しているand解決策を模索」している顧客は
どのくらいいますか?
「商品を紹介して買ってもらう」というアプローチで売上目標を達成できるでしょうか?

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次回は9月3日(水)の更新予定です。

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