第76回 働き方改革と売上向上を実現するなら顧客との関係を大切に

働き方改革を進めながら売上を伸ばさないといけない……「仕事の時間を短くしろ」「でも売上を上げろ」。その結果、営業担当者の意識も上司の指導も売上進捗、売り方、提案ばかり。営業は顧客との関係(人間関係)のうえで成り立つ仕事です。今回は、働き方改革を進めながら売上を上げる営業についてお話しします。

働き方改革と売上向上を実現するなら顧客との関係を大切に

働き方改革を進め仕事をする時間が短くなり、その反面、売上を伸ばさないといけない……
その結果、商談や提案、価格交渉、売上進捗……売ることばかり意識し、指導も売り方、売上ばかり。

売るために必要な商品知識をつけ、一生懸命に目標を達成するための計画を考え、どうやったら受注を獲得できるか売り方や提案を考えている。

しかし……
一生懸命に顧客を訪問しても提案を受け入れてもらえない、一度、取引をした顧客が継続しない、顧客との調整や交渉に苦労する。
その結果、仕事に追われて時間がない、売上が上がらない……

売ろう、売上を上げようと努力しているとは思いますが、営業として最も大切なことを忘れていませんか?

営業担当者Aさんが、新規の顧客からWEBサイト制作を受注しました。
競合2社とのコンペでしたが、提案内容を評価してもらい勝ち取りました。

そして、制作部の担当者Bさんに依頼し受注したWEBサイトを作ってもらい、顧客に言われた期限の前に納品できました。

ところが顧客担当者からメール……
「納品してもらったWEBサイトを確認したら商品ページが1つ足りないのですが、どうなっているでしょうか?」

Aさんはとりあえず、
「申し訳ありません。制作部に確認しますので少々お待ちください」
とメールを返信し、制作部のBさんに確認しようと連絡しました。

ところが、Bさんは休んでいて明日出社するとのこと。
他の人で分からないか聞いてみても、Bさんが1人で担当していたので分からない……

翌日、Bさんが出社していたので確認すると
「今、他のお客さんの仕事が詰まっているので調整してみるから、ちょっと待ってて」

翌日の夜、Bさんに確認がとれました。
「急いで作るけど、商品ページを追加すると他のページにも影響するかもしれないので確認しないといけない。だから3日はかかると思う。でも、お客さんに指示された期限には間に合うから」

Aさんも期限に間に合うことを確認して安心し、夜10時を過ぎていたので翌日に顧客担当者にメールしました。
「ご心配をおかけし申し訳ありません。3日後には商品ページを追加して納品しますので期限には間に合わせます」

ところが、顧客担当者は怒っていました。

慌てて上司に報告すると
「なんで、そんなことになっているんだ」と怒られました。

すると、Aさん
「期限に間に合うんだから問題ないじゃないですか」
「そもそも制作部のミスだし、Bさんがいないと確認できないという制作部が悪い」

上司
「なんで、すぐに報告しなかったんだ」

Aさん
「そんなこと言ったって、無理な売上目標を課せられてぜんぜん足りないので他の顧客にも営業しないといけないし、忙しくて時間ないですよ」

1年後……顧客がWEBサイトをリニューアルしたのですが、Aさんには声がかからず競合他社に受注をとられてしまいました。

ここで問題です。
なぜ、顧客担当者は怒っていたのでしょうか?
なぜ、Aさんは売上がぜんぜん足りないのでしょうか?

Aさんは、
顧客に指示された期限を守っているのに……
売上を上げようと一生懸命に営業しているのに……

営業とは、顧客との関係のうえで成り立つ仕事です。
商談や提案、交渉、調整……全て顧客との関係のうえで成り立ちます。

顧客担当者との人間関係ができていたら、信用されていたら……
商談も進めやすくさまざまな情報を教えてもらいやすい
提案も受け入れてもらいやすい
交渉や調整も受け入れてもらいやすいし、何度も訪問しないで1度で調整できるかもしれません。

反対に、人間関係ができていなかったら、信用されていなかったら……

Aさんの営業について、顧客の立場で考えると……
どうなっているのか分からない、期限に間に合うのか分からない、「少々お待ちください」と言われたがいつ返事がくるのか分からない、
という状況で3日間も待たされています。

この3日間でAさんに対する不信が大きくなってしまいました。

その後、Aさんは信用をなくしてしまったため、
顧客との交渉や調整にも苦労し時間がかかり忙しくなってしまいました。その結果、時間がとれず他の営業活動にも影響してしまいました。
そして、1年後のリニューアルでも声がかからずに受注できず、売上目標も達成できませんでした。

最近、働き方改革を進め仕事をする時間が短くなり、その反面、売上を伸ばさないといけない……
その結果、計画管理や訪問量、提案、売り方ばかりが重視され、顧客との関係に対する意識が低くなってしまっています。
上司の指導も余裕がなく「商品を売れ」「ニーズを聞け」「提案しろ」ばかりで「顧客との関係」に対する指導が少なくなってしまっています。

そのため、取引が継続しない、提案を受け入れてもらえない……結果、売上が伸びない。
そして、交渉や調整に苦労する、時間がかかる……結果、営業活動に時間がとれない、残業が増えてしまう。

働き方改革を進めながら売上を伸ばしたいのであれば、顧客との関係を大切にしましょう。
昔は「お客さんと仲良くなれ、そうすれば売れる」と指導されたものです。

顧客との関係をチェックする……「営業として大切なことチェックシート」は
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次回は9月17日(火)更新予定です。

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この記事の著者

株式会社セントリーディング 代表取締役社長

桜井 正樹

セールス・マーケティング企業で15年以上、法人向け提案型・課題解決型営業を専門にコンサルティング、アウトソーシング、教育事業に携わり、株式会社セントリーディング設立。IT企業、設備機器メーカー、販促・マーケティング会社など150社以上の営業強化を経験。
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