第97回 営業の3C・SWOT分析は想像してもう一歩情報を落とし込む

「3CやSWOT分析をやっている。でも、戦略やターゲット、提案を考えられない……」という営業が非常に多い。情報を分析して営業戦略に生かすためには、情報を集めるだけでなく、集めた情報を「想像」してもう一歩落とし込む必要があります。今回は、戦略に生かすための3C、SWOT分析についてお話しします。

営業の3C・SWOT分析は想像してもう一歩情報を落とし込む

最近、戦略営業を進めるために、市場や顧客、競合、自社や商品を分析して営業に生かそうとしている会社が増えてきています。
しかし、3CやSWOTで分析しても、戦略やターゲット、提案を考えられない……。

あるオフィス家具メーカーでのSWOT分析

あるオフィス家具メーカーの営業担当Aさんが、戦略を考えるためにSWOT分析(注)を作っていました。
インターネット検索や担当顧客のIR資料から市場や顧客の情報を集めて作成……。

  • (注)SWOT分析:Customer、Competitor、Company(3C)に対して、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)に情報を分けて、それぞれを比較しながら分析するフレーム

AさんのSWOT分析を見てみますと

まず、Strength(強み)

  • 社内で進めてきた働き方改革で、多様な働き方に対するオフィス環境のノウハウを蓄積している
  • IT企業と提携していて、オフィス家具だけでなく通信環境まで提案できる
  • コンサルティング部が、働き方からレイアウト、家具までトータルで提案できる

そして、Weakness(弱み)

  • コンペになったときに価格で負けることが多い
  • 競合と比較して、特別に強い商品があるわけでもない
  • 今まではオフィス家具の販売ばかりで、働き方の提案はしてきていない

次に、Opportunity(機会)

  • (市場・顧客)多様な働き方を整備し、柔軟で自由な働き方を促進している
  • (市場・顧客)Afterコロナでは、都心一極集中から地方へと拠点を分散する企業が増える
  • (市場・顧客)事業所、サテライトオフィス、自宅など働く環境の多様化が進んでいく

そして、Threat(脅威)

  • (競合)大手競合は、働き方のコンサルティングやレイアウトまでの総合提案を進めている
  • (競合)総合提案では、価格を下げて受注しようとする競合が多い
  • (競合)社内にITコンサル部を設置し、通信環境の提案も進めている競合が多い
  • (市場・顧客)商品開発や新規事業に投資するために、施設や設備に関するコスト削減を進めている

ここで、皆さんも考えてみてください。
AさんのSWOT分析から営業戦略に関して考えられることは?

SWOT分析した結果……、勝てない

顧客の働く環境が多様化するから、社内の働き方改革で蓄積したノウハウが生かせるのでは……。
だけど、競合も働き方のコンサルティングやレイアウトまでの総合提案を進めている。

それに、顧客は施設や設備に関するコスト削減を進めているのに……。
競合は価格を下げて提案することが多いし、うちは価格で負けることが多い。

顧客の働く環境が事業所、サテライトオフィス、自宅と多様化するから通信環境の提案が必要……。
だけど、競合もITコンサル部を設置して総合提案を進めている。

その結果、
結局、勝てないじゃないか、売れないよ!
うちは価格が高いからダメなんだ……。

と言って、営業戦略を考えられない営業担当者が多いです。
皆さんはいかがでしょう?

なぜ、考えられないのでしょうか?

もう一歩情報から想像して戦略に落とし込む

もう一歩、情報を想像して落とし込んでみると……。

「IT企業と提携していて、オフィス家具だけでなく通信環境まで提案できる」
→おそらく、提携会社がネットワーク専門会社なので、高度なセキュリティの提案ができるだろう。

「(市場・顧客)Afterコロナでは、都心一極集中から地方へと拠点を分散する企業が増える」
「(市場・顧客)事業所、サテライトオフィス、自宅など働く環境の多様化が進んでいく」
→おそらく、仕事内容や組織の連携方法は業界によって違うので、必要な環境や事業所の分散は業界によって大きく変わってくるだろう。

このようにもう一歩落とし込むと……。
「事業所、サテライトオフィス、自宅間でのセキュリティを重視した業務環境をターゲットにアプローチすると競合に勝てるかもしれない」と考えることができます。

最近、3C分析やSWOT分析をやっても戦略に生かせない原因の一つは、収集した情報そのものから考えようとしていることです。
情報を戦略に生かすためには、収集するだけでなく想像してもう一歩落とし込む必要があります。

自分の会社の商品やサービス、顧客の課題や状況が複雑になり、そして、さまざまな競合が一生懸命に売上を上げようとさまざまな戦略や提案をしている……。

たくさん訪問して商品を紹介すれば売上が上がるという時代ではありません。
場数や経験でなんとかできる時代でもありません。
今日の営業では「受注を獲得するための戦略」「売上を上げるための戦略」が必要です。

そして、適正な戦略を考えるためには、顧客、競合、自分の会社の分析は必要です。

期が変わり今期の営業計画を作成した人も多いと思いますが、「受注を獲得するための戦略」「売上を上げるための戦略」も考えましょう。

そして、戦略を考えるために分析するときは、情報を集めるだけなく、集めた情報を比較できるように想像してもう一歩落とし込みましょう。

3C、SWOT分析の方法は……
「営業のアドバイス」個人・法人会員サービス

  • * 「SWOT分析シート」付き

次回は6月21日(月)更新予定です。

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商品説明
あなたはオフィス家具メーカーの営業です。
競合に勝つために提案書でIT企業との取引実績が多いことをアピールしよう。
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この記事の著者

株式会社セントリーディング 代表取締役社長

桜井 正樹

セールス・マーケティング企業で15年以上、法人向け提案型・課題解決型営業を専門にコンサルティング、アウトソーシング、教育事業に携わり、株式会社セントリーディング設立。IT企業、設備機器メーカー、販促・マーケティング会社など150社以上の営業強化を経験。
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