第70回 営業の指導は、指示するのではなく、イメージさせることが大切

「部下に指導しているんだけど、やらない」……多くの上司が悩んでいることでしょう。営業は、顧客の状況やタイプに合わせて対応しないといけない難しい仕事です。しかし、「説明しなさい」「聞いてきなさい」という指示ばかりで「やり方」を指導していない……。営業はやるか否かだけでなく、やり方で成果の変わる仕事です。今回は、営業の指導についてご紹介します。

営業の指導は、指示するのではなく、イメージさせることが大切

商品の強みをアピールする、顧客の状況や予算を聞き出す、提案で説得する……。
営業は、案件の状況や顧客のタイプなど毎回異なる状況に対し方法や対策を考え行わなければならないという難しい仕事です。
そして、実践する営業担当者のスキルも性格も異なるため、その指導はさらに難しい……。

皆さんは、この難しい営業の指導という仕事をどのようにやっていますか?

営業会議で上司のAさんが、部下のBさんに指導していました。

Aさん
「この案件はコンペになっているんだろう?」
「提案のときに予算オーバーだと外される可能性があるので、次の訪問では予算をおさえてくるように」

Bさん
「分かりました」

顧客訪問から戻ってきて……。

Bさん
「予算を聞けませんでした」

Aさん
「なんでだよ、ちゃんと聞いたの?」

Bさん
「聞くタイミングがなくて」

Aさん
「まずは、聞けよ。聞いて教えてくれないならまだいいけど、聞かないのはだめだよ」

Bさん
「はい、次の訪問が来週に入っているのでそのときに聞いてきます」

果たして、Bさんは次の訪問のときに予算を聞いてくるでしょうか?

なぜ、Bさんはやらなかった(聞かなかった)のでしょうか?
Aさんに「予算をおさえてくるように」と指導されて「分かりました」と言っていたのに……。

実際に訪問したとき……
・聞くタイミングが分からなかった
・どのように聞いたら顧客担当者が教えてくれるか分からなかった
・聞いたけどタイミングが悪かった
・「予算はどのくらいですか?」と直接的に聞いたら教えてくれなかった

Bさんは、やることは分かっていたけれど、やり方が分からなかったということです。
つまり、やらなかったのではなく、やれなかったのです。

ということは、「まずは、聞けよ。聞いて教えてくれないならまだいいけど、聞かないのはだめだよ」と指導されていますが、次の訪問でも聞いてくることはできないでしょう。

営業は、やるか否かだけでなく「やり方」にも大きく影響される仕事です。

コミュニケーションや関係性、説明の仕方、会話の仕方、資料の見せ方や内容、タイミング……これらのやり方によって顧客の反応や意識も変わるデリケートな仕事です。
そして、顧客の反応や意識によって説明の仕方、会話の仕方、資料の見せ方や内容、タイミングも変えないといけない仕事です。

ということは、「説明しなさい」「聞いてきなさい」と指導しても、実際の営業現場を想像してやり方をイメージできなければ実践できないのです。

上司のAさんがBさんに予算を聞き出させたいのであれば……
「次の訪問では予算をおさえてくるように」というやることの指導(指示)だけでなく、どのタイミングで、どのように聞けば予算を聞き出すことができるかというやり方を指導しなければならなかったのです。
そして、顧客の状況や顧客担当者のタイプを想像させ、できるか否かをイメージさせる必要があったのです。

営業は、顧客の状況や反応に臨機応変に対応することが必要な難しい仕事です。
そして、顧客の反応に必ずというものはありません。100%正しいやり方というものもありません。
そのため、やり方を明確にしにくい、指導が難しい……。
その結果、「やることの指導(指示)」ばかりで「やり方の指導」をしていないケースが多く見受けられます。

営業は、やることだけではなく、やり方で結果や成果の変わる仕事です。
やり方を指導しイメージさせてから実践させましょう。

最近、マネジメントだけでなく、自分でも営業活動を行っているプレイングマネージャーが増えています。
忙しくてやりきれないと思うマネージャーも多いことでしょう。

しかし、「やることの指導(指示)」だけで部下がうまく実践できない……。

その結果、
失注する、売上が伸びない→さらに訪問や提案を増やさないといけない→マネジメントも大変になる……。

また、
トラブルが発生する→部下のトラブル対応に追われる→他の部下の指導や自分の営業活動がおろそかになる……。

「やることの指導(指示)」ばかりでなく「やり方の指導」もやってみてください。
そのときは大変かもしれませんが、部下が適正な営業活動を実践することができ、結果的に楽になることでしょう。
また、部下がスキルを身につけ成長し、マネジメントも楽になることでしょう。

皆さんの指導は、「説明しなさい」「聞いてきなさい」というやることの指導(指示)ばかりになっていませんか?
部下に実践させたいのであれば、「やり方」を指導しイメージさせましょう。

「やり方をイメージさせる」方法は……
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次回は3月11日(月)更新予定です。

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この記事の著者

株式会社セントリーディング 代表取締役社長

桜井 正樹

セールス・マーケティング企業で15年以上、法人向け提案型・課題解決型営業を専門にコンサルティング、アウトソーシング、教育事業に携わり、株式会社セントリーディング設立。IT企業、設備機器メーカー、販促・マーケティング会社など150社以上の営業強化を経験。
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