第74回 商品説明は、商品を理解させるものでなく課題を聞き出すためのもの

商品を紹介しても、顧客の反応が悪い、真剣に聞いてくれない……。その結果、商品力や顧客の意識のせいにしているケースをよく見ますが、商品の説明方法に原因があることが多いのです。課題解決型営業で商品説明の目的は、機能や強みなど商品そのものを理解させることでなく、期待させることです。今回は、期待させるための商品説明についてご紹介します。

商品説明は、商品を理解させるものでなく課題を聞き出すためのもの

顧客に新商品を紹介したけれど、反応が悪い、否定的、また途中からあまり聞いていない……

そして、「顧客担当者の意識が低い」「あの顧客はニーズがない」「うちの商品力が弱い」と言っている……

実は、これらは顧客や商品力に問題があることよりも商品説明の方法に問題があることの方が多いのです。

求人広告の営業担当者Aさんが、新規訪問したときのことです。
まだ求人広告の掲載を検討していないけれど、今後のために聞いておきたいとのこと。

訪問して会社紹介をした後に商品説明……

パワーポイントの資料を順番に説明。
「掲載企業の傾向は、……で○○業界に強い」
「会員を増やすために、検索エンジンで……、テレビCMで……」
「そのため、会員数が……」
「会員の割合は、男女比で……、年齢別で……、希望職種別で……」
「掲載する広告の構成としては、……」
「機能としては、……」
「登録した求職者の情報を職種、年齢別にセグメントしターゲットメールを……」
「料金体系が……、費用対効果を上げるため……」

一生懸命に説明したのですが、あまり反応が良くない……
後半は聞いているんだか、いないんだか……

商品説明の後に顧客と会話をしていると……
「人材紹介会社を利用していて、応募者数は多い」
「内定を出した人の入社率は高い」
「だけど、入社した後に辞めてしまう人が多い」
「待遇や安定性に惹かれて入社するけれど、仕事が忙しいので辞めてしまうのでは」
「環境や指導方法に問題もあるけれど、採用にも問題があるかもしれない」

つまり、顧客は漠然と「採用にも問題があるかもしれない」と思っている程度で「会員を増やすための検索エンジン、応募を増やすための会員数や会員属性の情報、ターゲットメール」に興味がありませんでした。
当然、反応も良くないし、真剣に聞かなくなるでしょう。

ここでみなさんに質問です。
商品説明の目的は何?

この質問をすると、たいていの営業担当者がこのように答えます。

商品を買ってもらうために……
・商品の機能やしくみを理解させること
・競合に対する強みや優位性を理解させること
・トラブルがない、不良品が少ないと信用させること

すべて商品そのものを理解させることが目的になっています。
そのため、自分が理解してもらいたい機能、強み、実績、事例ばかりを説明する……
顧客が聞きたいこと、知りたいことではなく……

人は、自分の悩みを理解すると解決策としての商品に興味を持ち真剣に聞こうとします。
反対に、悩みがないと思っている、また悩みを漠然としか理解していないときは、表面的にしか聞こうとしません。

Aさんの場合も、顧客は「採用にも問題があるかもしれない」と漠然と思っている程度です。すると「検索エンジン、会員数や会員属性、ターゲットメール」に対して表面的にしか聞こうとしません。
当然、反応が良くない、後半は聞いているんだか、いないんだか……

では、商品紹介の面談や新規訪問のときに、はじめにする商品説明の目的が商品そのものを理解させることでないとしたら何が目的なのでしょうか?

はじめにする商品説明で必要なことは、商品説明の後で顧客に課題(悩み)を話しやすくさせることです。
顧客に課題(悩み)を話しやすくさせるために必要なことがひとつあります。

それは「期待」

人は、まったく期待していない相手に悩みを話したり、相談したりしません。
悩みについて話をさせる、相談させるためには「もしかしたら役に立つかもしれない」と期待をさせることが必要です。

つまり、はじめにする商品説明の目的は「期待の確保」です。
顧客に「この商品はもしかしたら役に立つかもしれない」と期待をさせることです。

では、顧客は商品の何に対して期待をするのでしょうか?

それは、機能や強みではありません。
機能や強みを使って何ができるのか?そしてどのようなメリットがあるのか?です。
つまり、商品の機能や強みに対する用途(課題解決)と課題解決による効果(メリット)です。

機能や強みなど商品そのものの詳しい説明は課題について会話した後にしましょう。
課題(悩み)を理解すれば、いくらでも真剣に聞いてくれます。

商品紹介の面談や新規訪問のとき、はじめにする商品説明では商品を理解させることでなく期待させることを考えましょう。

期待させ課題を聞き出すための商品説明の方法は……
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次回は7月16日(火)更新予定です。

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この記事の著者

株式会社セントリーディング 代表取締役社長

桜井 正樹

セールス・マーケティング企業で15年以上、法人向け提案型・課題解決型営業を専門にコンサルティング、アウトソーシング、教育事業に携わり、株式会社セントリーディング設立。IT企業、設備機器メーカー、販促・マーケティング会社など150社以上の営業強化を経験。
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