第43回 強みの説明……商品の優位性を生かすためには顧客の課題から

今日の営業活動ではコンペになるケースも多いでしょう。
皆さんは、競合に勝つために商品の優位性をどのように説明しているでしょうか?

ある営業社員が、顧客に要望され競合商品との比較表を作っていました。
苦労して獲得した見込案件で、顧客が予算も確保し購入を検討しているとのことなので、なんとか受注をとりたいと先輩や上司に相談しながら作っていました。
できあがった比較表を見せてもらったところ記載されていた情報は、「商品名」「価格」「性能」「対応環境」……それぞれに、○△×もつけ一目で分かりやすい。

その後、その比較表を持って行って、競合と比較して優れている「価格」や「性能」を顧客に一生懸命説明していました。実績や事例も使いながら一生懸命に……。
顧客も購入する商品を選定しているので営業社員の説明を真剣に聞き、最後に……「ありがとうございます。すごく分かりやすかった。検討するので少々お待ちください」
そして、数日後……顧客から「比較表も作ってもらい、お手数をかけしながら恐縮ですが、今回は他社商品の方が○○○について優れていたのでお断りさせてください」

営業社員は
「一生懸命に自社商品の優位性を理解してもらったけど商品力で負けたからしょうがない」


本当にしょうがなかったのでしょうか?
営業として何がいけなかったのでしょうか?


競争の激しく、顧客の要求も高度化している今日では、当然、競合他社も商品力を強化しています。
自社の商品や提案も競合他社の商品や提案も、優れている部分もあれば、劣っている部分もあります。

この営業は、
「当社商品の優れている部分は△△△です。競合商品の優れている部分は○○○です。どちらが良いか選んでください。」という営業です。
これは、営業における競合対策ではなく、説明して選んでもらおうとしているだけ。営業による競合対策ではなく、商品力に依存した競合対策です。

商品力が圧倒的に高く、商品力だけで勝てるのであれば必要ないかもしれませんが、優れている部分もあれば、劣っている部分もあるという状況では、自社商品における優れている部分(優位性)の必要性を理解させることが営業における競合対策の基本です。

つまり、自社商品の優位性に相対する顧客の課題を理解させること。
この自社商品の優れている部分に相対する「顧客の課題」を理解、重視させることで、「優れている部分」が生きてくるのです。

しかし、営業現場を見ていると、また顧客として営業を受けていると、一生懸命「優れている部分」ばかり説明している……。
「うちのシステムは、管理画面で全て操作できるので使い勝手が良い」
「うちの生産設備は、他社にない生産量の制御や品質をチェックする機能がついている」
「うちの広告(メディア)は、経営者や責任者クラスの会員が多い」
これらは競合商品と比較した自社商品の優れている部分です。

自社商品の優位性を理解させるためには、
「使い勝手」や「機能」「会員の層」といった、優れている部分に相対する顧客の課題(優れている部分が必要・重要な理由)を理解、重視させることからはじめましょう。

皆さんの作成した競合商品との比較表には、「顧客の課題」に関する項目が入っているでしょうか?

次回は5月11日(水)更新予定です。

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この記事の著者

株式会社セントリーディング 代表取締役社長

桜井 正樹

セールス・マーケティング企業で15年以上、法人向け提案型・課題解決型営業を専門にコンサルティング、アウトソーシング、教育事業に携わり、株式会社セントリーディング設立。IT企業、設備機器メーカー、販促・マーケティング会社など150社以上の営業強化を経験。
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