第89回 説得力を強化するためには結起承転結で明確に

今日の営業は商品を説明するだけで買ってもらえるほど単純ではありません。機能や条件、価格や納期……さまざまなことを交渉しなくてはなりません。そのためには説得力が必要です。今回は、説得力を強化するために必要な「理解してほしいことを明確に伝える説明」についてお話しします。

説得力を強化するためには結起承転結で明確に

相手が気付いていないことを気付かせる、反対意見を理解・納得させることは容易なことではありません。課題、商品の必要性、価格や納期など、営業ではお客さんが気付いていないこと、反対していることを説得しなければならないというシーンがたくさんあります。

よくある営業担当者のトーク例

求人広告の営業担当者Aさんが、お客さんに会社やサービスの強みを理解してもらおうと説明しています。

お客さんは、今まで競合他社の求人広告を使い、採用できているようで満足していました。
Aさんは自社の求人広告の方がより採用できることを理解させ、切り替えさせたいと考えています。

営業担当者Aさん

それでは、当社の求人広告の特徴を説明させていただきます。
当社は20年以上、人材紹介・派遣・求人広告事業と人材ビジネスに関して総合的に展開していて、特に求人広告は創業時にスタートしておりまして、そのため、掲載企業数も大手企業を中心に常時2,000社を超えていて、株式会社abcd様やefg株式会社様にも利用していただいています。
掲載企業に大手企業様が多いので登録者も1万人を超えていて、他社と比較しても多くのアクティブな求職者が登録しています。
また、ご存じかもしれませんがテレビCMやSNSでの広告に力を入れているため、若年層の登録者が非常に増えています。

皆さん、ここで考えてみてください。

Aさんはお客さんに何を理解してもらいたかったのでしょうか?
競合他社から切り替えてもらうために、何が優れていると理解させようとしていたのでしょうか?

  • 人材ビジネスに関して総合的に展開している
  • 求人広告は創業時にスタートし長年提供している
  • 大手企業を中心に掲載社数が常時2,000社を超えている
  • 株式会社abcd様やefg株式会社様も掲載し採用している
  • 登録者が1万人を超えていて多い
  • テレビCMやSNSでの広告に力を入れている
  • 若年層の登録者が非常に増えている

Aさんが最も理解してもらいたかったことは「登録者が1万人を超えていて多い」ことでした。
「人材ビジネスに関して総合的に展開」「求人広告は創業時にスタートし長年提供」ということから「大手企業を中心に掲載社数が常時2,000社を超えている」ことを理解させて、その結果「登録者が1万人を超えていて多い」ことを理解させようとしていました。

また、「若年層の登録者が非常に増えている」ことも理解させようとしていたのです。
そのために「テレビCMやSNSでの広告に力を入れている」ことを説明していました。

つまり、Aさんがお客さんに理解させたかったことは、

  • 登録者が1万人を超えていて多いこと
  • 若年層の登録者が非常に増えていること

この二つを理解させて、競合他社よりも採用できることを説得しようとしていました。

しかし、説明した後のお客さんの反応は……、

「abcd社やefg社も掲載しているんですか」
「abcd社やefg社だったら応募者も多いでしょう」
「何人ぐらい募集しているんですか」

とabcd社やefg社の採用状況ばかりで、登録者が多いことや若年層の登録者が増えていることには興味を持ってもらえませんでした。

相手を説得するためには理解してほしいことを明確に伝える

そして、Aさんは会社に戻り上司への報告で、
「採用がうまくいっているみたいで、興味がなさそうでした……」

採用活動を効率的に行うための登録者が多い求人広告、若年層の登録者が増えている求人広告は興味を持つはずなのに……。
Aさんの説明のどこがよくなかったのでしょうか?

Aさんの説明は、「起→承→転→結」の順番で説明しています。
そのため、聞いているお客さんにとっては、最後の結論を話すまで何を言いたいのか分からずに聞いています。

何を言いたいのか分からないで聞いているため、説明の中に出てくる……、
「人材ビジネスに関して総合的に展開」「求人広告は創業時からスタートし長年提供」「大手企業を中心に掲載社数が常時2,000社超」「株式会社abcd様やefg株式会社様の採用状況」「登録者が1万人を超えていて多い」「テレビCMやSNSでの広告」「若年層の登録者が増えている」
この中のどれに興味を持つか分からない。

相手を説得するためには、理解してほしいことを明確に伝えることが大切です。
そのため、一番理解してほしいことは途中や最後ではなく初めに伝えること。そして、長々と説明するのではなく「要件はこれとこれです」と端的に(短く、分かりやすく)伝えることが大切です。

営業の場面で前置き、理由や背景の説明から入り、何を言いたいのか、伝えたいのか分からないという説明を多く見受けます。
そのため、伝わらない、理解をしてもらえないのです。

説得力は営業の成果を左右するものです。
そして、その説得力には明確に伝える力が必要です。

一番理解してほしいことは、初めに明確に伝えましょう。
「結論から話す」は説得力にとって重要な要素です。

結起承転結で明確に伝える力を身につける方法は……、
「営業のアドバイス」個人・法人会員サービス

次回は10月19日(月)更新予定です。

今月の3択クイズ(営業のクイズ)

顧客との関係

「納期が過ぎているけど、いつになるんですか」とお客さんからクレーム……。
ところが制作部の担当者が休みで納品日が分からない。
どうしよう?

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この記事の著者

株式会社セントリーディング 代表取締役社長

桜井 正樹

セールス・マーケティング企業で15年以上、法人向け提案型・課題解決型営業を専門にコンサルティング、アウトソーシング、教育事業に携わり、株式会社セントリーディング設立。IT企業、設備機器メーカー、販促・マーケティング会社など150社以上の営業強化を経験。
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