第52回 顧客に興味を持たせるために……売上より顧客を考える時間を増やす

営業は顧客を理解し成り立つ仕事。そのため、顧客を知ろうという意識や興味は必要です。しかし、顧客の課題や悩みを聞かず商品PRばかり……。今回は営業社員に顧客の興味を持たせる方法についてご紹介します。

顧客に興味を持たせるために……売上より顧客を考える時間を増やす

先日、ある会社の営業責任者が言っていました。

「顧客がボールを投げてくれているに、うちの営業は捕らないで、スルーしてしまう。ボールを捕ったら課題やニーズが聞けて案件になるのに……」

以前、私がメール配信サービスの営業を受けたときのことです。

営業担当Aさん
「うちのサービスは、10万人の会員から御社に合ったターゲットを絞り込んでメールを配信できるので新商品のPRに有効だと思います」


「そうなんですね、新商品を立ち上げて、セミナーもやっているので販促には力を入れているんです」
「ただ、新商品の販売やセミナーの集客に結びつけるのに苦労していて」

営業担当Aさん
「そうなんですか、どのような販促をしているんですか?」


「毎月メールを配信していて、その他に隔月でDMを送っています」

営業担当Aさん
「メール配信やDMで効果を上げるのは難しいですよね」
「うちのサービスだと御社のターゲットに合わせて直接メール配信できるので……」

せっかく、私が「新商品の販売やセミナーの集客に結びつけるのに苦労していて」と悩みを言っているのに、「どのような販促をしているんですか?」と聞いただけで、「悩み」というボールを受けとらずスルーして「うちのサービスだと御社のターゲットに合わせて直接メール配信できるので……」と商品のPRを返してきました。

なぜ、悩んでいる理由や状況を聞かないで、商品のPRをするのでしょうか?

営業現場では、上司や先輩がけっこう指導しています。

「顧客の課題や悩みを聞いてくるように」

「課題や悩みの理由を聞いてくるように」

「顧客の状況を聞いてくるように」

しかし、顧客の課題や悩み、その理由や状況を聞かず、商品のPRをしている……

この原因でもっとも多いのは意識の問題……

  • 顧客の課題や悩みを聞こうという意識
  • 課題や悩みの理由を聞こうという意識
  • 顧客の状況を聞こうという意識

みなさんの会社の営業現場や日々の指導を振り返ってみてください。

「顧客の課題や悩み、その理由や状況(顧客について)」と「商品のPR(商品について)」
この二つについて考える時間はどのくらいとっていますか?

「顧客の課題や悩み、その理由や状況」について(顧客について)

見込み案件を獲得したときに少し確認する程度で、すぐにどの商品が売れるか、どうやって売るか、売れるか否かを考えている。
また、日々の指導や営業会議でもちょっと突っ込むぐらいで、すぐに売れるか否か、売上はどのくらいかを考えている……。

「商品のPR」について(商品について)

どの商品が売れるか、どうやって売るか、売れるか否かを訪問する前、提案する前、見込み案件の対応前、営業会議などいつも考えている……。

つまり、日々の仕事の中で、顧客について考える機会や時間は少ししかなく、商品を売ろうと商品や売上を考える時間ばかり。

意識というものは、行動や言動に反映されるものです。
そして、その意識は日々の環境や活動で醸成されるものです。

商品や売上を考えるばかりで、顧客を考える機会や時間が少なければ、必然的に商品や売上ばかり意識し、顧客の課題や悩み、その理由や状況に対して意識しなくなります。

「顧客の課題や悩み、その理由や状況を聞いてくるように」と指導していても、営業担当者に、商品や売上ばかり意識させる環境で、顧客を意識させる環境になっていないのです。
その結果、商品や売上ばかりに興味を持ち、顧客に対して興味を持たない。
すると当然、顧客の課題や悩み、その理由や状況を聞こうとせず、商品をPRしようとする……。

営業の仕事は顧客を理解して初めて成り立つ仕事です。
顧客を知ろうという意識、顧客に対する興味は、営業活動の大前提であり、なくてはならないものです。
そのため「顧客の課題や悩み、その理由や状況」に対して、意識させ興味を持たせるための環境が必要です。

「顧客の課題や悩みを、その理由や状況を聞いてくるように」と指導するだけでなく、顧客について考えさせる機会や時間を増やしてあげてください。

日々の仕事に追われている中で遠回りに見えるかもしれませんが、より顧客のことを知ることができ、より適切な提案ができ、そして顧客との関係も強化でき、売上を上げるためには近道です。

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次回は9月19日(火)更新予定です。

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この記事の著者

株式会社セントリーディング 代表取締役社長

桜井 正樹

セールス・マーケティング企業で15年以上、法人向け提案型・課題解決型営業を専門にコンサルティング、アウトソーシング、教育事業に携わり、株式会社セントリーディング設立。IT企業、設備機器メーカー、販促・マーケティング会社など150社以上の営業強化を経験。
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