第56回 トラブルの対応方法……感情の共有が対立関係を解消し、受け入れてもらえる状況を作る

売り上げや利益の減少、ほかの営業活動への影響、精神的な負担……さまざまな面でマイナスになるトラブルはなくしたいがゼロにはできない……。売り上げを上げるためには、トラブルを大きくしない、短期間で処理することも大切です。今回は、そのトラブル対応についてお話しします。

トラブルの対応方法……感情の共有が対立関係を解消し、受け入れてもらえる状況を作る

ミスが発生し、顧客からクレーム、トラブルの対応……。

営業活動でのトラブルは、
売り上げや利益の減少……。
対応に追われほかの営業活動ができなくなる……。
クレーム対応で精神的な負担も大きい……。

さまざまな面でマイナスになるトラブルはなくしたい……。
でも、なかなかゼロにはできない……。

営業活動で売り上げを上げるためには、トラブルをなくすこと、減らすことも大切ですが、発生したトラブルを大きくしない、短期間で処理することも大切です。

今回は、発生したトラブルを大きくしない、短期間で処理するためのPOINTについてお話しします。

営業担当Aさんに顧客からクレームが入ったときのことです。
顧客と約束していたホームページの納期が遅れてしまいました。

顧客担当者から
「先月末に納品するって言っていたのにいつになるんですか?」
「今月から公開して新商品を告知する予定だったのに困るんですよ。」

営業担当Aさん
「すみません、制作担当が急に休んでしまいまして。」
「本当に申し訳ありません。」

顧客担当者
「申し訳ありませんではなくて、いつになるか聞いているんです。」

Aさん
「申し訳ありません。」
「制作部に確認したら1週間ぐらいと言っていたので……。」
「すみません。」

顧客担当者
「本当に1週間で納品できるんですか?」
「新商品を告知できなくて困っているんです。」

Aさん
「本当にすみません。」

顧客担当者
「納期が過ぎてから連絡してきたけど、納期前に遅れることは分かっていたでしょう。」
「なんで、連絡してこなかったんですか?」

Aさん
「申し訳ありません。」

顧客担当者
「申し訳ありませんじゃなくて、なんで連絡してこなかったか聞いているんです。」

Aさん
「すみません。」

営業現場ではこのような対応が非常に多い……。

相手の質問にきちんと答えていないというコミュニケーション上の問題もありますが、そのほかにAさんの対応にはいくつ問題があるでしょうか?

トラブル対応には四つのPOINTがあります。

一つ目は「すぐに連絡」。
クレームは、1時間、1日、1週間と時間が経てば経つほど大きくなるものです。
事実や原因、対策が分からないと連絡できないと言って、顧客への報告が遅くなっている人が多く見受けられます。しかし、連絡がない、状況が分からないという時間が長くなると、顧客の「不安」や「怒り」といった感情が大きくなってしまいます。

二つ目は「原因と対策をきちんと伝える」。
顧客にとって必要なものは、なぜトラブルが起こってしまったかという原因とその後どうするのかという対策です。原因と対策のない謝罪は顧客にとって意味がありません。

三つ目は「謝り過ぎない」。
怒っている、これ以上怒らせてはいけないと思い平身低頭に謝り過ぎてしまう人が多いのですが、謝り過ぎると必要以上に顧客と上下の関係を作ってしまいます。すると、自分の言い分や要望を受け入れてもらいにくくなってしまいます。

四つ目は「感情を共有する」。
トラブルが発生すると起こした側と起こされた側で対立関係(起こされた側の起こした側に対する否定的な感情)が生まれます。
この対立関係や否定的な感情を解消または小さくしないと、自分の言い分や要望を受け入れてもらいにくくなります。

感情の共有とは……。

商品やサービス、仕事でトラブルが発生

(1)トラブルに対する事実と原因や対策

……ホームページの納期が遅れる、遅れた原因、納期遅延の対策や遅延したときの納期

(2)トラブルによる相手の苦労や困ること

……ホームページの納期遅延による相手の苦労や困ること

(3)トラブルが発生した商品やサービス、仕事に対する思い

……ホームページに対する相手の期待や思い

この(2)と(3)に対する相手の感情を共有することで対立関係や否定的な感情を解消または小さくし、(1)を受け入れてもらいやすい状況を作ること。

トラブルが発生するとほとんどの人が、謝罪と「納期が遅れる」「納期が遅れた理由」「納期がいつになるか」などトラブルそのものの話ばかりになってしまっています。

しかし、「納期が遅れる(事実)」「納期が遅れた理由(原因)」「納期がいつになるか(対策)」は全て自分のことです。つまり、トラブルに対して自分のことを一生懸命説明して、許してください、理解してくださいと言っているのです。

では、トラブルに対する相手のこととは?
トラブルによる苦労や困ることです。そしてトラブルが発生した商品やサービス、仕事に対する期待などの思いです。

トラブルが発生したら、事実や原因、対策といった自分のことばかりでなく、相手の苦労や困ること、相手の思いを考えましょう。そして相手から言われるだけでなく自ら伝えましょう。
そして、相手の苦労や困ること、相手の思いを共有して対立関係や否定的な感情を解消しましょう。つまり、トラブルによる苦労や困ること、商品やサービスに対する期待を理解している人と思ってもらいましょう。
すると、自分の言い分や要望を受け入れてもらいやすくなります。

トラブルが起こったら自分のことを許してもらう、理解してもらうばかりでなく、対立関係を解消するために相手のことを考え、相手の感情を共有しましょう。

トラブルで感情を共有し、受け入れてもらえる状況を作る方法は……
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次回は2018年1月15日(月)更新予定です。

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この記事の著者

株式会社セントリーディング 代表取締役社長

桜井 正樹

セールス・マーケティング企業で15年以上、法人向け提案型・課題解決型営業を専門にコンサルティング、アウトソーシング、教育事業に携わり、株式会社セントリーディング設立。IT企業、設備機器メーカー、販促・マーケティング会社など150社以上の営業強化を経験。
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