復旧(バックアップ/DR) / 多層防御「取っている」から「戻せる」へ――事業を止めないバックアップ「Arcserve UDP」
「バックアップは取っています」、そう答える企業は増えました。ただ、本当に問われるのは、取っているかどうかではありません。いざというとき、確実に元に戻せるかどうかです。ランサムウェアの被害では、バックアップそのものが暗号化されていたり、いざ復元しようとしたらデータが壊れていたりする例もあります。防ぐ、気付くの層を固めても、被害が出たときに業務を元に戻せなければ、事業は止まってしまいます。その最後の備えが復旧の層です。

「バックアップがある」と「戻せる」は違う
バックアップは、データの控えを取っておく備えです。多くの企業が既に取り組んでおり、復旧の層の土台になります。ただ、控えがあることと、いざというとき業務を元に戻せることは同じではありません。実際に幾つかのつまずきが起こります。
- 復元しようとしたら、控えのデータが壊れていた
- 復旧に想定以上の時間がかかった
- ランサムウェアで、ネットワークでつながったバックアップデータまで暗号化され、使えなくなっていた
攻撃側は、復旧されることを見越して、バックアップまで狙ってくることがあります。「取っている」だけでは、こうした事態に対応しきれません。
出典:令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について(警察庁・PDF)

- * 四つの層に、決まった順番はありません。 復旧の層を取り上げるのは、防ぐ・気付く対策と対になる備えだからであって、他の層より後回しにしてよい、あるいは先に整備すべきという順序を示すものではありません。
復旧の層に求められること
復旧の層で大切なのは、「戻せること」を確かめておくことです。そのために次のような考え方が重視されています。
(1)バックアップデータを攻撃から切り離す
ネットワークから見えない状態にしたり、遠隔地やクラウドに離して保管したりすれば、ランサムウェアに本番データが暗号化されても控えは守られます。
(2)正しく戻せる状態かを確認
控えが壊れていないか(データの整合性)を定期的に確認していないと、いざというときに戻せない事態を招きかねません。加えて、どこまでのデータを、どれくらいの時間で戻すのかという目標を決め、それに沿って備えを設計しておくことも要になります。
これらは控えを取るだけでは満たせません。「戻せる」ことを確かめる仕組みまで含めて復旧の層です。
「Arcserve UDP」という選択肢
「Arcserve UDP」は、バックアップと復旧を一つにまとめて備えられる多機能なイメージバックアップの製品です。OS・アプリケーション・データをまるごと控えるイメージバックアップにより、障害時もサーバーをまるごと、手間なく戻せます。物理サーバーだけでなく、仮想環境にも対応します。
重複するデータを省いて効率よく控える機能や、控えを遠隔地へ転送して災害に備える機能もあります。さらに「仮想スタンバイ」では、待機用のサーバーをあらかじめ用意しておき、本番サーバーが止まったときは切り替えて業務を続けることができます。
「取っている」から「いざというとき戻せる」へ、復旧の層を一歩進めるための選択肢の一つです。
大塚商会では、「Arcserve UDP」を生かしたパッケージも用意しています。バックアップデータを外部から見えなくしてランサムウェアから守る構成や、遠隔地・クラウドに離して保管する構成など、守り方に応じて選べます。
入り口で防ぐ「FortiGate」や「Cloud Edge」、気付くためのEDRと組み合わせることで、「防ぐ・気付く・戻す」がつながります。
取引先から、備えを問われる時代に
復旧の備えは、自社の事業継続だけの問題ではなくなってきました。大手企業を中心に、取引先を含めたサプライチェーン全体でセキュリティやBCP(事業継続計画)の対策を求める動きが広がっています。取引先や親会社から対策状況の説明を求められる場面も出てきました。
経済産業省は、取引先を含めたサプライチェーン全体のセキュリティ対策を評価する「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)」の整備を進めています。この制度は、防御だけでなく、侵入された後の「対応」「復旧」までを評価の対象に含める方向で設計されています。
出典:「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度」関連公表資料(経済産業省・IPA)
バックアップと復旧の体制を整え、説明できる形にしておくことは、取引を続けるうえでも意味を持ちます。
SCS評価制度は2026年度から運用開始が予定されており、対策レベルに応じた星(★)区分での評価が検討されています(2026年7月時点)。要求事項の詳細は今後公表される部分があるため、最新情報は経済産業省・IPAの公表資料をご確認ください。
メーカーに縛られず、運用まで
復旧の層にも製品は数多く存在します。大塚商会は特定のメーカーやサービスに縛られず、お客様の環境と体制に合わせて適した製品を選べる立場にあります。バックアップと災害対策を守りたい範囲に応じてご提案できるのもそのためです。
そして、バックアップは設定して終わりではありません。大塚商会の保守メニューでは、バックアップのエラーや、控えが正しく戻せる状態かの整合性チェックを監視し、万一の際も素早く支援します。定期的な確認や、保管先の見直しを継続することで初めて「戻せる」備えとして機能します。導入後の運用まで含めてお任せいただけるだけでなく、地域と専任の担当がつく体制のため、長くご相談いただけます。
派手な新しさよりも、確かに続く守りを。5年後も今日と同じように業務が回っている。そのための備えを一緒に設計していきます。
「戻せる」を、確かめておく
最後に控えの整合性を確かめたのは、いつでしょうか。「取っている」だけになっていないか、この機会にあらためて見直してみてはいかがでしょうか。