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ApaRevo 活用コラム
データ移行で留意いただきたい事項
「全てのデータを引き継ぎたい」そんな声をお聞きすることが少なくありません。しかし、それがシステム導入の大きなネックとなってしまう場合があります。今回はデータ移行で留意いただきたい事項をご紹介します。
データ移行で留意いただきたい事項
株式会社大塚商会
首都圏ソリューショングループ
ASCアパレル・旅行SPソリューション課
森 浩和
「全てのデータを引き継ぎたい」
そんな声をお聞きすることが少なくありません。しかし、それがシステム導入の大きなネックとなってしまう場合があります。私たちはそのような例を見てきていますので「移行するデータをできるだけ絞ってください」とご案内するようにしています。
中には
- 必要なデータを絞り込むには時間をかけた検討が必要
- そもそもデータ移行はトライアンドエラーの繰り返しでやってみなければ分からない
- 今の段階で計画を立案してもその通りに進むか分からない。だから計画するよりまずやってみる
確かにある意味では理にかなっているように思ってしまいますが、これが後々大変な時間と費用を浪費する事態になってしまうことが少なくありません。
データ移行において必要な作業は下記のように多岐にわたります。
- 移行要件の整理
- 移行方法の検討
- 移行体制の検討
- 役割分担の検討
- 移行スケジュールの検討
- 移行仕様の検討
- 移行ツールの開発
- 移行リハーサルの実施
- 移行の実施
上流の移行要件の整理において、移行対象を絞り込むことが全体の工期・スケジュールに与える効果は絶大といえます。ましてトライアンドエラーの繰り返しになるデータ移行においては、上流工程で検討に費やす時間より下流工程の作業に費やす時間がはるかに多くなりがちです。
やってみなければ分からないからこそ、上流工程の検討にかける時間を惜しむのは本末転倒ともいえるでしょう。
[SE]2021年7月27日