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万が一の時でもERPを安定利用
ERPのBCP対策
大規模自然災害やパンデミックなどの脅威がより身近なこととなっている今日では、企業の基幹であるERPシステムを、安定的かつ継続的に利用できる環境を整備する必要性が高まっています。万が一の時に事業を継続させるための対策をご紹介します。
BCP対策の現状
帝国データバンクが公表した「事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査(2019年)」によると、自然災害や情報セキュリティ事故などに備えてBCPを策定している企業の割合は15.0%にとどまっていることが分かりました。政府は2020年までに大企業のほぼ10%、中堅企業の50%のBCP策定割合の目標を掲げており、実現に向けた対策が急務となっています。
- * 出典:株式会社帝国データバンク「事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査(2019 年)」より引用
BCPとは
BCPとは「事業継続計画(Business Continuity Plan)」のことで、企業が緊急事態に直面した場合に損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするため、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法・手段などを取り決めておく計画のことです。
BCPが必要な理由
緊急事態というと「地震」や「水害」などの自然災害をイメージしますが、「担当者が急病で業務が停まってしまった」「取引先のシステムの障害でモノの調達ができない」ということも企業にとっての緊急事態になります。企業活動の停止は自社の問題にとどまらないため、緊急時に発生する被害や操業停止期間を最小限にすることがBCPの役割です。
またBCPの策定により、顧客からの信用を維持し、市場関係者からも高い評価を受けることとなり、企業価値の維持・向上につながるといったメリットもあります。
BCP策定の指標「3つのR」
具体的な対策を策定するために、あらかじめ復旧についての目標を定めます。
1.目標復旧時間(Recovery Time Objective / RTO)
事業が中断した際に「いつまでに事業を復旧させるか」という目標時間を表す指標です。
2.目標復旧レベル(Recovery Level Objective / RLO)
障害などにより業務が中断し落ち込んでしまった運用レベルを、決められた時間内(RTO)に、どのレベルまで復旧させるかといった目標レベルのことを指します。
3.目標復旧地点(Recovery Point Objective / RPO)
障害などによりデータが損壊・紛失してしまった際、決められた時間内(RTO)にどの時点のデータを復旧しなければならないのか、といった「どの時点のデータ」のことを指します。
これら「3つのR」は相互に関係しているため、セットで作成する必要がありますが、RLO(目標復旧レベル)の高いシステムを構築するには、費用や要求されるリソースも高くなります。
BCPの一歩先、BCM(事業継続性管理)
企業やビジネスを取り巻く環境は常に変化し続けており、せっかく優れたBCPを策定し災害対策システムを構築したとしても、完成した時点から変化し続けているビジネス環境とのズレが生じてしまいます。さらに一歩先を目指すなら、BCPや災害対策システムの完成ではなく、完成後のそれらを時代の変化に合わせて常に適応させていくことを事業継続・災害対策のゴールとして定める、「事業継続性管理(BCM)」の発想が極めて重要になってきます。そしてBCM実現のためには、事業継続・災害対策のための計画立案から災害対策システムの構築、そして運用までを視野に入れ、常に改善を進めるためのPDCAサイクルを回し続けていく必要があるのです。
大塚商会がご提供するBCP対策サービス
総合力の大塚商会だからこそ、ITサービスのご提供はもちろん、BCPの構築や運用から支援が可能。お客様に最適な対策をご提案します。
BCPの策定
さまざまなリスクに対応するために、個別の対策だけでなく全体的な計画を立てることが重要です。しかしそのような対策には専門的な知識が必要で、簡単には進みません。
大塚商会では、経験や実績に基づく専門家の知識を利用することができるBCP策定の支援サービスをご用意しています。
BCP(事業継続計画)の策定、BCM(事業継続管理)、BCMS(事業継続管理システム)の構築と運用をご支援します。
安否確認
社員の安否確認もBCP対策の重要な構成要素です。システムの継続利用環境と、それを利用する社員がそろってBCP対策も万全になります。
災害時に企業が従業員の安否を迅速に確認することを目的とした安否確認サービスをご提供しています。地震時などに利用するサービスのため、継続性の観点からクラウド環境でご用意しています。
停まらない基幹業務システム
基幹業務システム「SMILE」を仮想サーバー上で構築し、丸ごと別の物理サーバーに自動的に複製することが可能です。仮にメインサーバーで障害が起こっても、複製サーバー側に接続を切り替えシステムを停めずに利用することができます。
中・大手企業向け
HCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャ)は、SDS(Software-Defined Storage)というストレージ仮想化技術を駆使し、サーバー機器を集約して一元管理するサーバー群です。共有ストレージが不要なため、設置スペースや導入・運用コストを大幅に削減でき、多くのサーバーを運用中のお客様におすすめです。
ミニマム3台のサーバーからスタート! 簡単に容量拡張も
大塚商会オリジナルの「HCIスターターキット」は、仮想化ソフトをプリインストールしたホストサーバー2台、管理サーバー1台で構成するスターターキットです。
本格的な仮想化環境を少ない人数でも手間なく運用
HPE SimpliVityは仮想サーバーを稼働させるために必要となるサーバーやストレージに加え、従来のハイパーコンバージド製品では別途購入が必要となっていたバックアップソフトウェアや、WAN高速化装置が全て含まれています。
中小企業向け
Hyper N-Pack(Hyper-V レプリカ構成)
仮想化環境をあらかじめ構築し、導入費を抑えられるオールインワンサーバーをご用意しています。詳しくはお問い合わせください。
データセンターの活用
メインのサーバーと複製サーバーを別々のロケーションに設置することで、災害対策(DR:Disaster Recovery)として有効です。大塚商会のデータセンターを利用すれば、さらに万全な環境を構築できます。
iDCは現在、新たにご契約いただけるデータセンターとして6カ所をご用意しています。いずれも交通アクセスのよい立地にあり、国内トップクラスの堅牢なファシリティと強靭(きょうじん)なセキュリティを備えています。
リモート/テレワーク環境の利用
サーバー環境を堅牢にし、ロケーションを選ばない利用者環境を整備すれば、万が一の時もシステムを継続して利用することができます。リモートアクセスを実現するおすすめのサービスをご紹介します。
PC・スマートフォン・タブレットあらゆるデバイスで安全で快適なVPN環境を構築したい
PSAはSSL-VPN専用アプライアンスで世界シェアNO.1の機器です。スマートフォン・タブレット・PCあらゆるデバイスで安全で快適なVPN環境と構築します。
大規模なシステム投資をすることなく、手軽にリモートアクセスサービスを導入したい
「たよれーる どこでもコネクト」は、物理的な閉域網、もしくは仮想専用線で、安全・快適なプライベートクラウド環境を安価・手軽に構築できます。
社内にあるPC・サーバーを外出先から遠隔利用したい
リモートビューは、インターネットを利用して遠隔地から自分のPCに接続し、あたかもその場にいるような操作感で作業ができる、遠隔操作型のリモートサービスです。
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- 井川 雄二
- 株式会社大塚商会