業務効率化の手法とは? ムリ・ムダ・ムラをなくすポイント

業務効率化は多くの企業が抱えている課題です。近年、働き方改革によって労働時間の短縮が推奨され、さらにテレワークやリモートワークと呼ばれる自己管理能力が必要な新しい働き方が定着したことによって、これまで以上に従業員一人一人の働き方の効率化が求められるようになりました。 しかし、業務効率化は施策を行えばすぐに成果が出るものではありません。業務の自動化や不要なタスクの整理などさまざまな手段があり、「どこから手を付ければいいか分からない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、業務効率化に向けて一歩を踏み出したいと考えている方に向けて、業務効率化を成功させるための注意点や具体的な手法を紹介します。

業務効率化とは

業務効率化を成功させるためには、正しい目的を理解し、正しい手順を踏むことが大切です。

その第一歩として、まずは「業務効率化」という言葉の定義について知り、効果的に業務効率化を進めるための注意点についても理解を深めましょう。

業務効率化の意味

業務効率化とは、既存の業務から「無理があること」「無駄があること」「ムラがあるもの」、つまり、「ムリ・ムダ・ムラ」をなくすことを意味します。非効率な業務を改善し、スピードアップすることによって利益率を向上させることが主な目的です。さらに、残業時間が短縮されて従業員の満足度もアップするなど、会社と従業員の双方にメリットがあります。

ただし、業務効率化には失敗のリスクもありますので、実施する際は適切な手法を選ぶことが大切です。

業務効率化の注意点

業務効率化は無計画に取り組むと失敗するリスクがあり、効率化を図るつもりが、かえって非効率になってしまうこともあります。スピード重視によるクオリティの低下や、目的に合わないツールを導入したことによる工数の増加などは、業務効率化の典型的な失敗例です。

誤った手法を選ばないためには、「5S」に基づいた効率化のアイデアを参考にしましょう。

業務効率化の手法「5S」

職場環境を改善するためには五つの行動指針があり、その頭文字を取って「5S」と呼ばれています。
元々は製造の現場などで使用されるイメージが強かった5Sですが、今ではどの業種の業務効率化にも有効な方法として注目されています。

ここでは、5Sの内容と導入のポイントをご紹介します。

5Sは職場環境改善のための行動指針

5Sは、「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」の頭文字を取ったもので、それぞれ次のような意味を持ちます。

整理

必要なものと不要なものを区別し、不要なものを処分します。物が溢(あふ)れていると必要なものを探すのに時間がかかります。また、製造の現場に不要なものがあると不慮の事故にもつながります。

整頓

決められたものを決められた場所に置き、いつでも取り出せるようにします。物の定位置を決めることによって探す手間を省き、生産性の向上も期待できます。

清掃

単に職場を掃除するだけではなく、設備の点検やメンテナンスも実施します。普段から入念に掃除を行い、点検を実施していれば、異常や不具合が起きた際にすぐに発見しやすくなります。

清潔

「整理」「整頓」「清掃」の三つのSを維持し、常に美しい状態を目指します。清潔な状態を保つことで、周りの人への意識付けにもなります。

しつけ

決められたルールを守り、モラル向上を目指します。仕事が忙しくなってきた時こそルールを守るよう徹底することが大切です。

5Sのそれぞれの要素は目新しいものではなく、どのような業種でも日常的に行われていることです。しかし、5Sを重視している企業では、5Sを単なる教訓ではなく経営管理手法と捉え、あえて「5Sに取り組む」という表現を使います。

5S導入のポイント

5Sを導入する一番のポイントは、5Sの各工程を徹底的に行うことです。そのためには5Sの実施自体を目的とするのではなく、工程ごとに目標を設定して取り組むことが大切です。

5Sを成功させている企業では、5Sが仕組み化され、自社現場に適したノウハウが存在しています。例えば、あるオフィスではノリや付箋といった事務用品に固有の番号を付け、一覧表にして在庫管理を行うことによってムダを省いています。

このオフィスの例のように、5Sは仕組み化が何よりも大切です。チェックシートを利用して基準を数値化し、複数人で確認する機会を設けましょう。

5Sに準拠した業務効率化の具体的な手法

仕事には、間違いや迷いといった業務効率を低下させる複数の要因があり、それが日常的に繰り返されています。結果的に、同じような仕事をする場合であっても必要な時間が大きく変わり、効率が悪くなります。5Sは、そんな業務上の「バラツキ」を改善させるための手法です。

ここでは、5Sに準拠した業務効率化の具体的な手法を紹介します。

業務効率化における5Sの行動指針とは

5Sは幅広い業種で取り組まれており、製品の品質向上や業務中の事故を未然に防止するなど、目的もさまざまです。業務効率化も5Sの主な目的の一つといえるでしょう。業務効率化を目指す場合、5Sにのっとって、業務に関わる「コト」を見直していきます。その際に、5Sのどれか一つではなく、業務フローの全工程に5Sを適用することが重要です。

5Sの具体的な手法

整理

業務の全行程をタスク単位に細分化し、「必要」「不要」に分類します。その際、業務のプロセスのうち本当に必要なタスクのみをピックアップし、不要なタスクは思い切って排除するのがポイントです。

整頓

「整理」で不要なタスクを排除したら、次に必要と判断されたタスクのみで業務を再構築します。新たな業務に必要なツールや人員の配置などを検討し、効率の最大化を図ります。運用を開始した後も都度、成果を検証することによってPDCAサイクルを回し、さらなる効率化を目指します。

清掃

「整理」「整頓」が終わったら、新しい業務プロセスを効率的に運用し続けるために「清掃」に取り組みます。具体的には、「整頓」の段階で導入したツールの習熟度向上や、人員の配置といった取り組みがあります。「社内でセミナーを開催する」「マニュアルを配布する」といった手法を目的に応じて活用しましょう。

清潔

「清潔」は、新しい業務プロセスを定着させるための取り組みです。業務プロセスの運用体制をチェックし、遅れている場合は担当者の指導を行います。また、ワークフローシステムを導入し、仕組み化することで見逃しを防ぐことができます。

しつけ

5Sの最後のパートである「しつけ」は、業務改善の意識を全社に共有させるための取り組みです。5Sを成功させるためには、業務に関わる全ての人による、業務改善への積極的・主体的な参加が欠かせません。各取り組みにおいて目標を設定し、インセンティブや表彰制度など、モチベーションを維持する仕組みを作ることも手法の一つです。

5Sを活用して真の業務効率化を実現

企業は少子高齢化社会において必要な労働力を確保するとともに、業務効率化を図るための仕組み作りの必要性に迫られており、今後ますますその傾向は強くなるでしょう。

5Sは職場環境を整えるための行動指針ですが、業務効率化を実施する手法としても有効です。業務効率化の実現にお悩みの方は、まず5Sの手順に沿って一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

5Sは、従来のトップダウン方式ではうまくいきません。業務に関わる全ての人が5Sを「自分事」として捉え、主体的に取り組みたくなるような仕組みを構築することが大切です。

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