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売上・利益の向上に必要なことは~役立つITツールも紹介~
この記事では、売上・利益の拡大に役立つITツールを紹介し、さらに活用するうえで大切な視点について解説します。
多くの企業が、売上や利益の向上を経営課題として掲げているのではないでしょうか。その達成には業務体制の見直しや生産性の向上が重要であり、その取り組みにおいてITツールが活用されます。
目次
売上・利益の向上に役立つツール
売上・利益の向上に役立つITツールはさまざまで、業務内容や目的に応じて適切なツールを選ぶ必要があります。
1.営業活動をサポートするツール
営業活動のサポートや効率化には「SFA」や「CRM」が活用されます。
SFAは営業活動を効率化し、可視化する営業支援ツールで、営業担当をサポートします。一方、CRMは顧客との関係性や接点を可視化・管理し、顧客情報を一元管理できるのが特徴です。
これらのツールを活用することで、営業活動が可視化され、顧客接点をほかの営業スタッフと共有できるなど、営業効率を最大化できます。
大塚商会では、営業活動を見える化する「Sales Force Assistant」や、社内コミュニケーションを向上させる「戦略箱ADVANCED」、顧客データベースが作れる「ホットプロファイル」などを提供しています。
2.顧客取引にかかる工数を削減するツール
製品の販売で顧客との取引にかかる工数を削減したい場合、受発注業務や顧客対応などを効率化するため、BtoB向けECサイト(Web受注システム)を活用するケースも増えています。
また取引業務の効率化のみならず、他社との差別化にも有効です。受注機会の拡大や顧客接点の強化に役立ち、既存顧客との取引拡大が期待できるでしょう。
大塚商会では、通販業務や卸売業務をサポートする「MOSや「WEBセールス・オフィス」を用意しています。得意先との営業のコミュニケーションを可能にしたり、手作業でデータ化していた受注業務の手間を省いたりといった効果があります。
3.小売業・製造業向けECカートシステム
小売業や流通業、DtoCに取り組む製造業では、「ECカートシステム」を活用することで、新規顧客の獲得や販路の拡大が見込まれます。
ECカートシステムとはインターネット上で商品を販売するシステムです。決済機能やカート機能がパッケージングされており、比較的早くECサイトを構築することが可能です。
大塚商会では、業種・業態に応じて必要な機能を選べる「MakeShopエンタープライズ」や、ECサイトに必要な機能を豊富に備えた「ecbeing」を提供しています。
4.海外展開を支援するツール
売上を向上させるために、海外市場へのアプローチは非常に有効な手段です。
しかし、ITツールを活用するだけで海外展開が実現するわけではなく、その領域はコンサルティングのサポートが必要です。海外進出には、関税関連の書類作成や現地顧客の獲得、法律、言語、文化の違いなど、さまざまな課題が伴います。ITツールが役立つのは海外展開が実現した後の業務効率化の場面であると認識することが重要です。
最近では越境EC(電子商取引)の利用も増えており、これにより手軽に海外顧客を獲得するこも可能になっています。
大塚商会では、越境ECに対応する「Shopify」や、海外現地法人向け会計システムの「mcframe GA」、外貨での債権債務の管理などが行える「TOSS-SP」などを提供しています。
売上・利益の確保には原価低減も有効な手段
売上・利益を確保するための手段として、商品やサービスの値上げ以外に原価を抑える方法もあります。
原価には、直接原価と間接原価の2種類があります。
仕入コストや材料費などの直接原価は製品やサービスの品質に直接影響を与えるため、無駄を省くことは重要ですが、無理に節制するのは避けるべきです。一方、間接原価は品質に直接影響しないため、地道に削減を進めることが求められます。
仕入原価などの直接的なコスト削減は難しいことがありますが、ITツールを活用して事務作業の効率化を図ることで、企業全体のコスト削減が可能になります。特に、人手不足や人件費の上昇に対抗するためには、業務効率化が重要となるでしょう。
ITツールを使った業務効率化は、一見成果が見えにくいこともありますが、効率化が定着することで最終的には利益の確保につながります。
まとめ
この記事では、企業の売上向上や利益の拡大に必要な考え方と、ITツールの活用による効果などについて解説しました。
売上や利益の向上には、新規顧客の獲得や既存顧客との取引拡大、さらに原価低減が重要です。
ITツールを適切に活用することで、業務課題の解決に役立ち、売上・利益に向上を支援します。自社の課題解消に悩んでいる場合は、ITツールの導入や見直しを検討することも大切です。
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