空調服とは？

空調服とは？

株式会社大塚商会
首都圏ソリューショングループ
アパレル／ライフデザインSPソリューション課
土橋 道晴

最近では明るい話題が少ないアパレル業界ですが、「こんな新しい商品もあるんだ」と実感していただきたく「空調服」を紹介させていただきます。

「空調服」とは、ファン（扇風機）が内蔵されている作業着のことで、服の中のファンが回転して外気を内部に送り込む仕組みになっています。一見すると「そんなに涼しくないのでは？」と思われるかもしれません。しかし、送り込まれた外気は体の表面の汗を気化させながら首や袖の方向へと流れていくため、大変涼しく快適だそうです。人体が本来備えている、体を冷やす機能を応用した空調装置といえます。

夏の工事現場や工場など、空調がほとんど効かない環境での作業は見ている方がつらくなってしまうほどの過酷さです。当然、熱中症の危険性も高く、作業効率は下がり、事故の発生確率も上がる傾向にあります。空調服の利用は、これらの課題に対する有効な解決策といえそうです。清水建設や大林組など大手ゼネコンも採用しており、最近は農作業用のベストタイプの空調服も人気とのことです。またエコという観点から考えても、エネルギーの消費量は空調を効かせる10分の1以下とのことで、この面でも優れた機能を有しているのが分かります。

ただし、空調服は実用的ではありますがあまり着たいと感じさせるものではないのは確かで、これが普及へ至るまでの一番の課題なのかもしれません。今年の夏、若い女性が小型のファン（扇風機）を片手に、顔に風を当てながら歩く姿をよく見かけました。工夫次第ではファンがファッションアイテムとなり、ファン付きの空調服がおしゃれな服と認識される日も近いのかもしれません。

［プロモーション］2019年12月24日

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