第75回 設計部門BOM改善コンサルの現場から~その12~ 中小製造業・設計部門の「働き方改革」とは? Part2

多くの設計部門をお預かりしての完全一致の共通項は何か? と問われれば「超多忙が常態化している」と答えます。もっともこの状態から脱却するための設計部門の効率改善ではあるのですが、トレンドとなっている「働き方改革」に対しては現実的な対応ができていないのが現状でしょう。「こんなに忙しい設計部門の働き方改革ってどうするんだ?」という素朴な疑問に対して、先月はPart1として「設計効率改善に向けての基本的なアプローチである流用化・標準化設計プラットフォームの構築」と「設計部門の在宅勤務」というアイデアを提示しました。今月はPart2としてそのアイデアをイメージとして確立できるように具体的に説明します。

中小製造業・設計部門の「働き方改革」とは? Part2

テラスに箱買いして置いてあったホッピーが凍りました。幸い破裂はしませんでしたが、この所の寒さは身に「凍み」ます。「凍らしてはいけない物は冷蔵庫に入れる」という北国に住む友人の言葉が思い出されました。

設計部門の働き方改革の具体的イメージ

Part1では中小製造業の設計部門こそ「働き方改革」が必須であり、最も可能性のある部門であると述べました。

第74回 中小製造業・設計部門の「働き方改革」とは? Part1(ERPナビ)

再度述べますが、「働き方改革」の主旨は残業規制でも休日出勤規制でもありません。文字の示す如く「働くスタイルを変えて非効率を改善していく」という根本変革を目指すものです。

少し厳しいことを言えば設計部門の幹部は「このような設計部門にしてしまった責任をしっかり痛感」して、「働き方改革」というトレンドをうまく味方につけて、この好機を逃すことのないようにしてほしいと考えています。世の中が設計部門にメスを入れることを許し、勧める雰囲気は、そう何度も訪れません。

Part1で提示した働き方改革提案と対応する具体的なイメージをご紹介したいと思います。
この具体例は今月開催される弊社最大のイベントである実践ソリューションフェアで行われる私のセミナーで使用するレジメから引用します。今月のコラムではできるだけホットな情報提供を心がけたつもりですが、このコラムという文字と絵だけではお伝えしきれない情報や考え方がたくさんあります。
どうぞセミナーに来場いただき、それらをお持ち帰り願いたいと考えています。

1:流用化・標準化設計プラットフォームの構築

まずは流用化・標準化設計プラットフォームを構築してBOMをしっかりアウトプットできる設計部門を目指しましょう。

このことによって設計者同士の設計成果物、設計資料の共有が可能になり、似て非なる多重設計を防止します。このことは設計効率向上に直結します。

最も重要なのは現在までの設計成果物の2Sを行い、御社専用の部品・ユニット・製品「カタログ」を完成させて、この「御社標準カタログ」を設計者同士で共有し、ネタ帳であるこのカタログから仕様を満足する部品・ユニットを検索して流用化を図ることを進めます。それらの部品・ユニットの親子関係や数量はBOM構築によって表現し、正展開・逆展開をうまく使って製品の関連性や部品・ユニットの流用状態を知ることができます。

2:設計部門の在宅勤務

流用化・標準化設計プラットフォームが完成すれば、設計者に対しどこでも設計が可能な環境を用意できることを意味し、それは「設計者の在宅勤務」を可能にすることを同時に意味します。(もちろん、VPNの構築等の物理的接続環境は必要です)
ならば、特に首都圏での往復平均3時間の通勤時間という設計していない時間を、設計時間に充当できないか? という提案です。

設計という業務の性とでも言いましょうか「時間」という制約や縛りは実はできないと考えています。
8時間でできる設計を10時間かけて残業代を稼ぐような不埒な輩は別として、設計者は「いつも考えている」のです。
そうです、「寝ても覚めても」ということでしょうか。メカ屋の「あそこの機構どうするかな?」、エレキ屋の「あそこのロジックどうするかな?」、ソフト屋の「あの時々出るバグはどういう条件なんだ?」等々、別に会社に来なくても良いのです。寝床で「あっっ!」と気づいたときにリアルタイムに設計へ反映できる環境の方が幸せなのでは? と考えています。

在宅勤務では「メリハリが付かない」という意見も聞きましたが、それは自律の問題であり、それは会社に居ることが免罪符のようになっている、正にリーマン根性の主役である惰性の成れの果てと言えるのではないでしょうか。逆に私は「在宅勤務」という自律が必要な働き方は、新たな設計部門のあり方を示してくれるのではないかと期待しています。

一方、設計部門マネジメント側の視点として、その自律を促す「設計進捗のリアルタイムな監視」も流用化・標準化設計プラットフォームが可能にしてくれます。

ぜひ、当社実践ソリューションフェア2018 セミナーへ来場ください

先述しましたが今月、弊社最大のイベントであります実践ソリューションフェア2018にて私のセミナーが開催されます。
内容は設計部門の設計効率改善を基本としますが、特に先月・今月のテーマである「設計部門の働き方改革」にスポットライトを当てます。

紙面では表現しきれない多くをセミナーでお伝えしたいと思います。具体的な日程・お申し込み方法は下記のとおりです。
まだ間に合います!ぜひお早めにお申し込みください。ご来場をお待ちしております。

実践ソリューションフェア2018

【東京】2018年2月7日(水)~9日(金) ザ・プリンスパークタワー東京

【大阪】2018年2月15日(木)~16日(金) 大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)

【名古屋】2018年2月21日(水)~22日(木) ヒルトン名古屋

谷口潤 講演 BOMセミナー
中小製造業の「働き方改革」<設計部門編> BOM構築から始める設計効率改善

【東京】2018年2月8日(木) 【B32】11:30~12:30

【大阪】2018年2月15日(木) 【A52】11:30~12:30

【名古屋】2018年2月21日(水)【A44】14:30~15:30

*上記のセミナーはご好評いただき無事終了いたしました

以上

次回は3月2日(金)の更新予定です。

ご案内

このコラムに関する書籍をご案内します。

書籍

当コラムをまとめた書籍『中小企業だからこそできる BOMで会社の利益体質を改善しよう!』を日刊工業新聞社から出版しています。
BOM構築によって中小企業が強い企業に生まれ変わる具体策とコツをご提案しています。

Nikkan book Store(日刊工業新聞社)
中小企業だからこそできるBOMで会社の利益体質を改善しよう!(日刊工業新聞社Webサイト)

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製品原価の80%は設計段階で決定されます。「生産革新 Bom-jin」は生産管理とのデータ連携を重視し、設計技術部門の図面・技術情報などの設計資産を「品目台帳」で管理。部門内の設計ルールを統一し、標準化と流用化を実現します。また、生産管理システム「生産革新 Raijin SMILE V」と連携し、生産部門との双方向連携による真の一気通貫で、コスト削減・納期短縮・生産効率の向上を実現します。

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この記事の著者

株式会社大塚商会 本部SI統括部 製造SPグループ コンサルタント

谷口 潤

開発設計製造会社に入社以来、設計開発部部長、企画・営業部部長などを経て、米国設計・生産現地法人の経営、海外企業とのプロジェクト運営、新規事業開拓に携わる。その後、独・米国系通信機器関連企業の日本現地法人の代表取締役社長就任。現業に至る。

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