第77回 設計部門BOM改善コンサルの現場から~その13~ 設計効率改善診断サービスを始めました

本年当初より、「設計効率改善診断サービス」というメニューを開始しました。これは「設計部門の現状の概要を認識し、流用化・標準化設計プラットフォームを構築して稼働・運用すれば、どの程度の効率改善が望めるのか?」という期待値を全社で共有してもらうためのコンサルティングサービスです。既に数社の診断実績が出ていますが、その実際もあわせて紹介します。

設計効率改善診断サービスを始めました

冬は行ったり来たりで、桜の開花報道がなされた翌日の予期せぬ雪は一段と冷たく感じます。昨日のホッピー、今日の金宮お湯割りと、こちらも行ったり、来たりです。このコラムがアップされる頃まで桜が持ってくれれば良いのですが……。

「設計効率改善診断サービス」とは……

本コンサルティングには三つの主旨がカリキュラムとして畳み込まれています。

主旨1:設計部門の現状を「業界平均」と比較した場合、どのようなポジション・状態にあるのか?=Before

主旨2:流用化・標準化設計プラットフォームを構築して、稼働・運用できたならばどの程度の改善が期待できるのか?=After

主旨3:流用化・標準化設計プラットフォームの具体的な紹介と稼働への理解

主旨1項の「業界平均」とは今までお預かりした各社の多種多様なコンサルティングから得た、私どもの比較基準のことです。その意味では、独断と偏見も含まれている可能性もありますが、積み重ねてきた我々の「実績」でもあります。

現状の設計部門の管理・マネジメント体制を10種類に分類して、おのおのの項目に対して設計部門・生産部門からのヒアリングを通して、その基準に照らし合わせて1~5までの五段階評価を行い、現状を我々の基準と比較して全社共有できるように正規化していきます。

この10種に分類した管理・マネジメント体制のテーマとは……

  1. 製品情報管理=製品仕様に合致した既存の製品情報が利用できるか?
  2. 設計部品管理=設計仕様に合致した既存の(社内設計)部品情報が利用できるか?
  3. 購入部品管理=設計仕様に合致した既存の(購入)部品情報が利用できるか?
  4. 品目コード体系=全てのモノに一意に識別するコードが付与されているか?
  5. 設計変更ルール=設計変更さらに図面の改版、構成の差異が明確に識別できるか?
  6. BOM管理運用=部品構成の把握、部品から正・逆展開情報を得られるか?
  7. 部品表作成=図面と整合がとれた部品表がスムーズに作成されているか?
  8. 図面管理体制=図面の電子化がされており、必要図面を容易に利用できるか?
  9. 設計関連業務=設計関連業務の省力化が図れているか?
  10. 生産情報活用=自社の在庫、原価情報を容易に得ることができるか?

です。

この10種の切り口を使っておのおのの個別評価を行い、10方位のレーダーチャートグラフで表現します。このグラフの状態が設計部門の現状を物語っていることになります。改革・改善前の今の姿です。まさにBefore。

そして各項が3以上であれば、自力でそれなりの効率改善が行われていると我々は解釈します。残念ながら(?)今のところそのような評価は出ていませんし、そうであれば我々にもお呼びが掛からないということなのでしょう。

主旨2項は流用化・標準化設計プラットフォームが稼働した場合を想定して、当面の効率改善への結果としての想定目標設定を行います。もちろん「オール5」を目指すべきですが、現実論として「まずは、この評価になるまで頑張りましょう!」という「当面の目標設定」となり、つまりAfterの共有となります。従って現状評価と想定目標設定とのかい離が大きい項目ほど「効率改善が見込まれる項目」となります。

診断サービスとしての評価結果を抜粋して紹介します。

かなり低い評価も散見できますが、この現状評価を説明して「この低い評価はヒドイ!」というような反論は現在までありません。
概ね甘んじて受け入れると言いましょうか「そうだよなーーー」という感触です。

別な表現をすれば、「設計者全員現状をある程度認識しているが、誰も改革への一歩を踏み出さない」ということでしょうか。「このまま波風立てず、会社にすがっていたい」という空気を感じることさえあります。
皆さんの感想はいかがでしょうか? これを見て御社の現状を自己評価されることも一考かと思います。

主旨3項は「流用化・標準化設計プラットフォーム」を概念ではなく、もっと具体的に理解したいという「設計者の現実的な要請」にお答えするべく弊社の所持するプラットフォーム・パッケージ(一例として「生産革新Bom-jin」)のデモを実際に行い、パッケージの機能を知って、稼働へのイメージを共有してもらいます。

部品構成表管理システム「生産革新 Bom-jin」(ERPナビ)

このデモによって設計者魂に火をつけていただき「これなら稼働させられそうだ!」という意識まで持っていけたら、後はリソースの確保を経営層に上申して、稼働に向けての第一歩を踏み出すことになります。

プロジェクトの組織化

 ↓

流用化・標準化設計プラットフォームとしてのパッケージシステムの稼働への導入コンサルティング

 ↓

パッケージシステムの稼働推進

というステップとなります。

流用化・標準化設計プラットフォームに対する共感は多く頂けるのですが、「実際の仕組みとしての理解と改善効果の共有がなかなか難しい」という声にお応えするべく本コンサルティングサービスを用意しました。

「設計効率改善診断サービス」のお問い合わせについて

本診断サービスにご興味がある方は、下記よりお問い合わせください。

「設計効率改善診断サービス」について相談する

  • * 地域や内容によって、ご希望に沿えない場合もございますのであらかじめご了承ください。

以上

次回は5月7日(月)の更新予定です。

ご案内

このコラムに関する書籍をご案内します。

書籍

当コラムをまとめた書籍『中小企業だからこそできる BOMで会社の利益体質を改善しよう!』を日刊工業新聞社から出版しています。
BOM構築によって中小企業が強い企業に生まれ変わる具体策とコツをご提案しています。

Nikkan book Store(日刊工業新聞社)
中小企業だからこそできるBOMで会社の利益体質を改善しよう!(日刊工業新聞社Webサイト)

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部品構成表管理システム 生産革新 Bom-jin

製品原価の80%は設計段階で決定されます。「生産革新 Bom-jin」は生産管理とのデータ連携を重視し、設計技術部門の図面・技術情報などの設計資産を「品目台帳」で管理。部門内の設計ルールを統一し、標準化と流用化を実現します。また、生産管理システム「生産革新 Raijin SMILE V」と連携し、生産部門との双方向連携による真の一気通貫で、コスト削減・納期短縮・生産効率の向上を実現します。

ハイブリッド型生産管理システム 生産革新 Raijin SMILE V

「生産革新 Raijin SMILE V」は、標準品や規格品の“繰返生産”と、個別品や特注品の“個別受注生産”との両方に対応したハイブリッド型の生産管理システムです。また、部品構成表管理システム「生産革新 Bom-jin」と連携し、設計部門との双方向連携による真の一気通貫で、コスト削減、納期短縮、生産効率の向上を実現します。

この記事の著者

株式会社大塚商会 本部SI統括部 製造SPグループ コンサルタント

谷口 潤

開発設計製造会社に入社以来、設計開発部部長、企画・営業部部長などを経て、米国設計・生産現地法人の経営、海外企業とのプロジェクト運営、新規事業開拓に携わる。その後、独・米国系通信機器関連企業の日本現地法人の代表取締役社長就任。現業に至る。

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