第35回 設計成果物の2Sを考える ~その3~

本テーマも「その3」として、いよいよ最終章です。

前回の締めとして2Sの源泉情報となる属性を「基準属性」と「品目属性」に分けて管理することを提案しました。その意味合いは理解して頂いたとして、その属性項目の決定や入力に掛かる手間や時間を考えると、何とか簡単便利に登録する手段は無いものか?という気持ちはよく理解できます。

社内で設計したユニークな設計成果物に対しては、しっかりとその属性を独自に考えるしかありませんが、購入部品というカタログ仕様から設計判断を行う購入部品群の属性設定に対しては何か効率の良い手段は無いのかという声を多く聞きます。電子部品に代表されるように、抵抗値や容量のみが異なる近似属性群をうまく一括して登録できれば省力化できるという意識です。

そこで紹介したいのがECALSという電子部品の共通仕様辞書の存在です。
E:エレクトロニクス+CALS:Computer-aided Acquisition and Logistics Support の略でJEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)が推進する電子部品共通仕様辞書です。
詳細は読者各位でECALSサイトを見ていただきたいが、主要部品メーカーが採用し約140万件の登録となっています。

各社各様のカタログを集めて属性登録することを考えると、共通フォーマットに仕様が分類整理されているECALS辞書は有り難いと思います。もちろん、特殊な部品メーカーの参加の有無に関する懸念は有りますが、少なくとも汎用電子・電気部品に関しては問題の無いレベルと考えています。逆に、分類がのべ700項以上に細分化されている所も有り「細かすぎてそのままでは分類が細分化されてしまう」という意見が出るほどです。しかし、全ての分類を取り入れる必要は無く「当社の属性管理項目はこれとこれ」というように選択し、その選択分類をテンプレートとして指定して属性シートとして吐き出すという作業にすればよいわけです。

さらに、冒頭に述べた基準属性と品目属性の分別もテンプレートにより上手く分別して吐き出すことができます。これらの考え方を図化したものを添付しますから参考にしてください。

「我が社の電子・電気部品群の属性をどう決めるか?」とお悩みの際はまずはECALS辞書を見て下さい。少なくとも決定へのタタキにはなると思います。
何より属性の分類整理基準が辞書によってフォーマット化されているというメリットは是非活用して頂きたいと考えます。

設計成果物の2Sを行う為の源泉情報である「属性」に関するテーマはひとまずここまでとします。

■ ECALS辞書準拠の属性設定

■ テンプレート情報を基準属性と品目属性に分類

次回は11月7日(金)の更新予定です。

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この記事の著者

株式会社大塚商会 本部SI統括部 製造SPグループ コンサルタント

谷口 潤

開発設計製造会社に入社以来、設計開発部部長、企画・営業部部長などを経て、米国設計・生産現地法人の経営、海外企業とのプロジェクト運営、新規事業開拓に携わる。その後、独・米国系通信機器関連企業の日本現地法人の代表取締役社長就任。現業に至る。

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