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第3回 プロセスマネジメントの原点、「分解」
こんにちは。ソフトブレーン・サービスの野部です。
いよいよ、プロセスマネジメントの原点、「分解」について考えていきます。
早速ですが、皆さんにクイズを。
【問題】 次の設定を行動分解をしてみましょう。
目の前に「冷えたビンビール」と「冷えたグラス」と「栓抜き」があります。
誰でもおいしいビールが注げるように、グラスにビールをおいしく注ぎ終えるまでの行動を分解してみましょう。
いくつに分解できますか?いくつに行動分解できそうですか?
五つ以内の人もいれば、10個以上に分解できた方もいらっしゃると思います。
なかなか日ごろ無意識で行動していることを、あえて意識的に行動分解しようとすることはなかなか難しいことです。
ちなみに、先にお断りしておきますが、正解はありません。
多ければ多い方が良いとは一概に言えません。皆様の抱えている組織のメンバーによって、適正な分解量は異なります。
仮に、ビアマイスターばかりの組織であれば、ある意味「栓を抜く」「注ぐ」の二つだけでも問題ないと思います。
しかし、もし組織の中に、ビールに関して新人や若手がいたりしたら、誰でもおいしいビールが注げるようにという観点で言えば、もう少し細かく分解してあげないと分かりにくいと思います。
ちなみに私共の模範解答は20以上の行動に分解しております。
さて、このワークを実施すると、びっくりするような回答が出てくることがあります。よくある間違いが大きく分けて四つ。
一つ目:ゴールを間違える人
この行動分解のゴールは、おいしいビールを注ぎ終えることです。
設問文で、わざわざ「注ぎ終えるまで」とお伝えしているにも関わらず、最後が「グビグビと一気に飲み干す」などとしてしまっている方がいらっしゃいます。
二つ目:スタートを間違える人
設問文で、
『目の前に「冷えたビンビール」と「冷えたグラス」と「栓抜き」があります。』
とお伝えしているにも関わらず、なぜか 「1.グラスを冷やす」 という人がいらっしゃいます。
三つ目:「栓抜きで栓を叩く」という方
私共のお客様に大手ビール会社様がいらっしゃいますが、「栓抜きで栓を叩く」ことはお止めいただきたいとのことです。
理由は、味には何ら影響はないし、場合によってはガラスの破片がビールに混入してしまい危険性があるそうです。
結論として、目的に対して無意味な、無駄な行動をしていることになります。
四つ目:ビールの注ぎ始めにグラスを斜めにする人
実は、注ぎ始めはグラスを垂直にするのがおいしいビールを注ぐコツだそうです。
最初に、意図的に泡を立てて、時間の経過と共に炭酸ガスがグラスから抜けないようにするのが、おいしいビールを注ぐコツだそうです。
実は、私もこのコツはビール会社のお客様より教わるまでは、知らなかったのですが・・・。
この「分解」という考えを、営業で考えてみると…(次号に続く)
☆セミナーも開催しております。「直接話を聞きたい」という方、お待ちしております。
次回は9月24日(火)更新予定です。