デジタルトランスフォーメーションをマーケティングで活用すべき理由

デジタルトランスフォーメーション(DX)は、ビジネスにおいてITツールやIoTなどのデジタル技術を活用し、業務効率の向上や新たな企業価値創出を実現するコンセプトです。さまざまな業界・業種・業務で実施されていますが、マーケティングでの事例も目立っています。具体的にはどのような関係性があるのでしょうか。この記事では、マーケティングとデジタルトランスフォーメーションの関係性や、マーケティングにおけるデジタルシフトの重要性などについてご紹介します。

デジタルトランスフォーメーションとマーケティングの関係性

まずは、デジタルトランスフォーメーションとマーケティングの関係性について解説します。

そもそもマーケティングとは?

そもそも、マーケティングとは何なのでしょうか。

第一人者であるフィリップ・コトラーは、マーケティングを「個人や集団が、製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズやウォンツを満たす社会的・管理的プロセス」として定義しています。
一般的には、消費者の需要に合った商品・サービスを生み出し、認知させ、売れる状態を作り出すための一連の流れを指します。

近年ではデジタルマーケティングが注目を浴びています。デジタルマーケティングとは、Webサイトやスマートフォンのアプリケーション、SNSなどのデータを活用して認知や売り上げ拡大などの効果を狙う施策です。オンラインだけでなく、実店舗の購入履歴などオフラインのデータも扱います。

DXとマーケティングの関係性

マーケティングの中でも、特にデジタルマーケティングはデジタルトランスフォーメーションと関係が深い分野です。デジタルマーケティングでは、マーケティング活動に関するデータを収集する必要があります。デジタルトランスフォーメーションを推進することで、多くのデータを瞬時に取得・分析できるような体制となるため、デジタルマーケティングが実施しやすくなるでしょう。

マーケティングにデジタルトランスフォーメーションを活用すべき理由

マーケティングにおいてデジタルトランスフォーメーションの活用が急がれているのはなぜなのでしょうか。以下では、その背景にある理由について解説します。

日常生活で使用するツールのデジタル化が進んでいる

現在は、日常生活でさまざまなツールのデジタル化が進んでいます。特に、スマートフォンは生活必需品といえる状況です。2010年に9.7%だった普及率が、2019年には83.4%と大幅に増加し、8割を超えています。

これに伴い、消費者が商品・サービスなどの情報を収集するツールもデジタルにシフトし始めています。新聞・テレビなどのマスメディアだけでなく、Webサイトや動画投稿サイトの視聴が増えています。こうしたマーケティング領域を対象に、デジタルトランスフォーメーションによる膨大なデータ分析を行うことで、それぞれにふさわしいタッチポイント(顧客との接点)や情報発信方法が分かるようになります。

【出典】「令和元年通信利用動向調査の結果」(総務省・PDF)

オンラインで商品を購入する機会が増えている

従来とは異なり、商品が購入されるのは実店舗に限りません。ECサイトやフリマアプリなどで商品を購入する消費者が増えています。また、企業が購入するものについてWebで情報収集するケースも一般的です。

販売機会獲得のためには、実店舗以外のオンラインチャネルを活用し、売り上げを拡大させていく必要があるでしょう。実店舗とECサイトを別々のチャネルとして設けるのではなく、相互が連動するような仕掛けが必要です。そのような双方のシナジー(相乗作用)により、販売機会の増加が期待できます。

デジタルトランスフォーメーションによって、リアルとデジタルを融合させた取り組みができるのは大きなメリットです。例えば、店舗とECサイトの在庫を同期させ、双方で購入できる状態を作る、店舗での購入履歴をECサイトと同期させ、サイト上でリピート買いができるようにする、といった取り組みが挙げられます。

顧客のニーズに沿った商品開発が求められている

消費者の趣味嗜好(しこう)が多様化しており、ニーズに沿った商品開発が求められるようになりました。市場からニーズを読み取るのは簡単ではありません。一方で、デジタルトランスフォーメーションによって膨大な顧客データを分析すれば、ニーズを発見しやすくなります。過去の購入履歴などから行動を予測し、顧客体験を向上させて売り上げ増につなげる取り組みが一般的です。

マーケティングに活用できるデジタルトランスフォーメーションサービス・ツール

マーケティングには、具体的にどのようなツールが活用されているのでしょうか。以下では、デジタルトランスフォーメーションのサービス・ツールの中で、特にマーケティングにおいて有益なものをご紹介します。

CRM

CRM(Customer Relationship Management)とは、既存顧客の情報を一元管理し、顧客に合わせたコミュニケーションを実施することで売り上げを増やすためのシステムを指します。
顧客とのコミュニケーションや関係性を可視化し、管理するためのツールです。メールやSNSでのコミュニケーションや、過去に実施したアプローチの確認を一つのツール内で完結できます。顧客の購買行動に関する理解度が深まるほか、マーケティング業務の効率化につながるツールとして普及しています。

顧客管理の方法や管理項目は企業それぞれですが、大塚商会が提供している業務アプリ作成システム「サイボウズ kintone(キントーン)」であれば、プログラムなしで自由度の高い顧客管理ツールを作成可能です。また当社エンジニアを派遣し、お客様の要望を伺いながらシステムを開発する「アジャイル型開発支援サービス」もご提供しています。

業務システム構築クラウドサービス「kintone」

SFA

SFA(Sales Force Automation)は、営業活動の効率化を支援するツールとして活用されています。顧客情報の蓄積、営業目標の可視化、顧客ニーズの分析、社内・部門間でのノウハウ共有といった機能で、確度の高い営業を実現します。かねてより属人性が高いと考えられてきた営業を、人材による資質に依存させず安定させるためのツールともいえます。

大塚商会では、営業に役立つ機能をパッケージした「Sales Force Assistant」というSFAをご提供しています。グループウェアとの連携により、全社的なデジタル対応をサポートします。

営業現場・顧客情報を「見える化」し業績を上げる、AI搭載のSFA「Sales Force Assistant」

MAツール

MA(Marketing Automation)ツールは、マーケティングを可視化・自動化するためのツールです。見込み顧客の情報を管理し、さらに育成や絞り込みまでのアプローチを自動で構築します。

大塚商会では、「ホットプロファイル」というMA機能を有した名刺管理サービスを提供しています。名刺管理から、営業日報管理、メールによるアプローチまで、営業に関連した一連のプロセスを一つのプラットフォームで完結できるツールです。オンラインでの名刺交換に対応した「ホットプロファイル オンライン名刺交換パック」もご用意しています。

買う見込みの高いホットなお客様が見つかる!営業支援クラウド「ホットプロファイル」

RPA

RPA(Robotic Process Automation)は、人間が行っていた業務を自動化する技術です。定常的な業務を任せることで業務効率が向上するほか、さらに価値の高い業務に人間のリソースを分配できます。直接マーケティングに活用されるものではありませんが、マーケティングに必要なデータを集計・加工するのに工数がかかる場合、RPAで効率的な業務を設計することも手段の一つです。

大塚商会では、RPAライセンスとサービス&サポートが一体化した「たよれーる WinActor」をご提供しています。オンサイト訪問指導、電話サポート窓口など、導入後のサポートを充実させているため、過去に導入したRPAの開発に失敗してしまった現場や、スキル習得にかかる時間を懸念している場合にもおすすめできるサービスです。

さらに、「Autoジョブ名人」というRPAもご提供しています。国産で評価の高いRPAソリューションです。特に、稼働の安定性に定評があります。

チャットボット

チャットボットは、顧客との接点の一つであるチャットでの対応を自動化するツールです。従来のように人間が対応する必要がなくなるため、問い合わせ業務の負荷が軽減されます。

大塚商会の「たよれーる AIチャットボットサービス」は、最新のAIが顧客からの問い合わせに自動対応するツールです。Webサイトに設置することで、24時間体制の顧客サポートを実現できます。ログの精査が簡単な点も特長です。

たよれーる AIチャットボットサービス

顧客ニーズに沿った戦略策定のためマーケティングのデジタルトランスフォーメーションを

顧客ニーズは多様化しているため、全てのニーズをくみ取るのは簡単ではありません。また、変化が激しいため、キャッチアップするのは大変です。デジタルトランスフォーメーションに取り組み、ツールやシステムを有効活用すれば、多様化する顧客のニーズが把握でき、確度の高いマーケティング活動を実施できます。今回ご紹介したようなツールやサービスは、マーケティングにおいて有効活用できると高い評価を得ているものです。まずは、身近な業務にこうしたツール・サービスを導入し、マーケティングのデジタルトランスフォーメーションに着手してみてください。

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