第37回 廃版会議のススメ

皆様、師走となりました。本年も愛読ありがとうございました。小生にとっては、このコラムを発端に上梓も叶い、大変充実した一年でした。来年もこのコラムを大切にして、回数を重ねて行く所存です。是非の引き続いた愛読をお願いいたします。
政治の落ち着きも無く今年を終えますが、中小・中堅製造業にとって良い来年であることを願ってやみません。
皆様も良い年をお迎えください。

さて、今回は「廃版会議」の重要性を考えてみましょう。
廃版会議?そうです、御社の製品をこの世から葬る会議のススメです。少し物騒な表現かもしれませんが、求める結果としては正確な表現です。
私は設計成果物の2Sを重要なテーマに据えていますが、全社的に標準化設計の恩恵を得るためには必要な会議、プロセスなのです。換言すれば御社製品群の2Sの実行です。

野放図に広がってしまった、いつ売れるか分からない製品群を流用化・標準化設計の実現を機に整理整頓すべきです。つまりディスコン(生産中止)という宣言を行うことです。
何故、「ススメ」なのか?その理由は大きく二つあります。

1:供給責任からの免責。いつまでも、いつ売れるか分からない製品やその部品の供給責任を背負ったままでは、保守ビジネスが儲からないのです。数年間存在する供給責任から免責を得るためにも一刻も早くディスコン宣言(お客様への告知)をすべきです。勿論、絶対に供給しないというわけではなく、免責成立後は大手を振って高価格という付加価値を付けて供給できるのです。

2:この会議は経営者マターとして強い決断力を要し、営業部門の執拗な抵抗と戦わなくてはなりません。営業部門の製品(タマ)を失うことに対する「恐れ」や「いつか売れます」という性とどのように戦うかにあるのです。「社長!そんなにディスコンにしたら売上減どころか顧客を失いますよ!」という声から逃げずに決断をすることです。従って、この会議の継続は、結果として営業部門の意識改革にも繋がると私は考えています。

一見、品揃えを絞るわけですからネガティブに捉えがちですが、製品ラインアップのシェイプアップという大変ポジティブな行為なのです。特に今まで顧客ニーズに応じて製品ラインアップを広げてしまった結果、ヨロズ屋さん状態の製品カタログとなり「カタログにはあるけれど、作ったことはあったっけ?」という状態であれば、一刻も早く実行すべきです。再度述べますが、ディスコン宣言しても免責まで数年間かかることを考えて下さい。

新製品を創生する「製品開発会議」、製品をディスコンにする「製品廃版会議」この二つの会議の結果のメリハリをしっかり獲得することが重要です。そして明らかに「廃版会議」の方が、経営者マターとしてその力量が試されます。

次回は2015年1月9日(金)の更新予定です。

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この記事の著者

株式会社大塚商会 本部SI統括部 製造SPグループ コンサルタント

谷口 潤

開発設計製造会社に入社以来、設計開発部部長、企画・営業部部長などを経て、米国設計・生産現地法人の経営、海外企業とのプロジェクト運営、新規事業開拓に携わる。その後、独・米国系通信機器関連企業の日本現地法人の代表取締役社長就任。現業に至る。

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